目からウロコ!数え方のナゾ

~ 『数え方の辞典』収録のコラムより ~

第16回 商品の見栄えを良くする数え方

同じ商品を数えるにも、数え方によって商品の見栄えが違ってくることがあります。例えば、戸建住宅の販売数を言う際、建物を数える「戸」や「棟」を使って、「新築住宅3戸分譲」「現場5棟販売」のように数えます。最近の不動産会社の広告では、「邸宅」の「邸」を使って「新築住宅3邸分譲」のように数えるものが目立ちます。「邸」は、一戸建て住宅に限らず、マンションの販売数にも使うことができる上、商品の高級感を高める働きがあります。

その他にも、例えば「弁当1個」というと、量産される安価なものを想像させますが、「弁当1折(ひとおり)」というと高級な折り詰め弁当を期待させます。また、「マカデミアナッツ1粒を贅沢(ぜいたく)に使ったチョコレート」「マロングラッセ10粒入りギフト」のように、ナッツ類は「粒」で数えた方が「個」で数えるよりも高級感が出るようです。商品としてのリンゴや桃、メロンなどの果物やトマト、玉ねぎ、キャベツなどの野菜を数える「玉」も、商品の丸々としたさま、中身の充実感を表現するのに一役買っています。

著者:飯田朝子(いいだあさこ)

東京都生まれ。東京女子大学、慶應義塾大学大学院を経て、1999年、東京大学人文社会系研究科言語学専門分野博士課程修了。博士(文学)取得。博士論文は『日本語主要助数詞の意味と用法』。現在は中央大学商学部教授。2004年に『数え方の辞典』(小学館)を上梓。主な著書に、『数え方もひとしお』(小学館)、『数え方でみがく日本語』(筑摩書房)など。

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