1. おとぎざうし【御伽草子】
全文全訳古語辞典
[小説のジャンル名]室町時代から江戸時代初期にかけて成立した、老幼女子向きの短編小説の総称。 ...
2. 御伽草子
世界大百科事典
版のみに頼って中世文学としての御伽草子を論ずることはできない。 広義には,室町時代に製作・書写された物語,草子の汎称で,文学史では室町から江戸期にかけて,御伽草 ...
3. 御伽草子画像
日本大百科全書
って、質の変化と多様化を招来した。そのような文学の大衆化の一現象として輩出したのが御伽草子である。 御伽草子の多くは絵巻や、それを簡便化した奈良絵本に仕立てられ ...
4. おとぎ‐ぞうし[‥ザウシ]【御伽草子】
日本国語大辞典
、大坂の書店、渋川清右衛門がそのうちの二三編を集めて「御伽文庫」と名づけて刊行、その作品を「御伽草子」と呼んだ。以後、広くこれに類する室町時代頃に成立した短編小 ...
5. おとぎぞうし【御伽草子】
国史大辞典
御伽草子は広義には室町時代の短篇の物語を一般に指し、中世小説とか、近古小説・室町時代物語・室町小説とか呼ばれる類を指す場合もあるが、狭義には江戸時代の初期、大 ...
6. 御伽草子(著作ID:121131)
新日本古典籍データベース
おとぎぞうし 御伽草紙 御伽文庫 祝言文庫 叢書 享保頃刊 ...
7. 御伽草子(著作ID:1956054)
新日本古典籍データベース
おとぎぞうし ...
8. 一寸法師(『御伽草子』)[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
椀(わん)の舟、箸(はし)の櫂(かい)で京に上る場面を描いたもの。『御伽草子(おとぎぞうし)』 第19冊所収 国立国会図書館所蔵 ...
9. あいおい の 松(まつ)
日本国語大辞典
なりける常磐木(ときはぎ)の、中にも名は高砂の、末代の例(ためし)にも相生の松ぞめでたき」*御伽草子・唐糸草子〔室町末〕「一千年の寿命も、あひ生(ヲヒ)のまつに ...
10. 相生(あいお)いの松(まつ)
故事俗信ことわざ大辞典
へなりける常磐木(ときはぎ)の、中にも名は高砂の、末代の例(ためし)にも相生の松ぞめでたき」御伽草子・唐糸草子(室町末)「一千年の寿命も、あひ生(ヲヒ)のまつに ...
11. あい‐おもい[あひおもひ]【相思】
日本国語大辞典
〔名〕互いに慕うこと。そうし。*御伽草子・美人くらべ(室町時代物語集所収)〔室町中〕「又かやうにあひ思ひなる事かなとて、いよいよあさからずおぼしめし」*浄瑠璃・ ...
12. あい‐か【哀歌】
日本国語大辞典
【一】〔名〕悲しい心情を表わした詩歌。悲歌。エレジー。*御伽草子・李娃物語(室町時代小説集所収)〔室町末〕「昔は公子と成て、金殿に書学を学び、今は落魄と作て、舞 ...
13. あい‐きょう[‥キャウ]【愛敬・愛嬌(ケウ)】
日本国語大辞典
もって敬う」(2)(形動)にこやかな、親しみやすいかわいらしさ。また、そういうかわいらしさのあるさま。あい。*御伽草子・鉢かづき〔室町末〕「かほどにもの弱く、あ ...
14. あいきょう の 餠(もち・もちい)
日本国語大辞典
使うことがふつうになった。三日(みか)のもちい。あいきょうもち。→所顕(ところあらわし)。*御伽草子・物くさ太郎〔室町末〕「ある時情ある人のもとあいきゃうのもち ...
15. あい‐ぎょう[‥ギャウ]【愛敬】
日本国語大辞典
アイギャウと同じように「敬愛」を意味するとともに(→あいきょう(1))、一方で、「あいきょう(2)」の挙例「御伽草子・鉢かづき」のように「愛らしさ」の意味も見ら ...
16. あいぎょう‐がまし・い[アイギャウ‥]【愛敬─】
日本国語大辞典
し〔形シク〕(「がましい」は接尾語)あいくるしく魅力的である。*御伽草子・岩屋〔室町末〕「十四五ばかりなる姫君の、かみのかかり、くちつき、いづくもあいぎゃうがま ...
17. あい‐・する【愛】
日本国語大辞典
*今昔物語集〔1120頃か〕三一・一〇「今夜正しく女の彼の許に行て、二人臥して愛しつる顔よ」*御伽草子・酒呑童子〔室町末〕「夜にもなればその内にて、われらを集め ...
18. あいぞめ‐がわ[あゐぞめがは]【藍染川・逢(あひ)初川・愛(あい)染川】
日本国語大辞典
〔二〕福岡県太宰府市、太宰府天満宮の近くを流れる御笠川の上流、染川のこと。漆川。宇留志川。思川。岩踏川。*御伽草子・文正草子〔室町末〕「秋は紅葉の色深き、思ふ川 ...
19. あい‐たん【哀嘆】
日本国語大辞典
〔名〕かなしみ嘆くこと。*御伽草子・李娃物語(室町時代小説集所収)〔室町末〕「此由を伝聞て、哀歎して、行て中将殿を見奉るに」*東京新繁昌記〔1874~76〕〈服 ...
20. あい‐の‐まくら[あひ‥]【相枕】
日本国語大辞典
〔名〕(1)夫婦が共寝に用いる長い枕。また、その共寝。*御伽草子・和泉式部〔室町末〕「あひのまくらの睦言(むつごと)に、はづかしとや思ひけん、五条の橋に捨にけり ...
21. あい を=する[=なす]
日本国語大辞典
(1)(子供などを)かわいがる。愛撫(あいぶ)する。*御伽草子・七草草紙(未刊国文資料所収)〔室町末〕「をのれよりおさなきをばいとふしみあいをなし」(2)(子供 ...
22. あ・う[あふ]【合・会・逢・遭】
日本国語大辞典
・臣下ちゃうしが事「さあらんにとりては、あはざる訴訟なりとも、一度は、などや御免なからん」*御伽草子・鉢かづき〔室町末〕「兄御たちきこしめし、あはぬ事とは思へど ...
23. 会(あ)うは別(わか)れの始(はじ)め
故事俗信ことわざ大辞典
とてもかくても、あふはわかれのはじめなれば、さてしもはつまじきわざにこそ』とて、うちなき給」御伽草子・小町草紙(室町末)「昔をしのび給ふなよ。あふは別(ワカレ) ...
24. あ‐うん【阿吽・阿
】
画像日本国語大辞典
表わすとする。*謡曲・安宅〔1516頃〕「出で入る息に阿吽の二字を唱へ、即身即仏の山伏を」*御伽草子・御曹子島渡〔室町末〕「大日の一の巻に、ぬれての法と申すを行 ...
25. あえ・す【落・零】
日本国語大辞典
が所へ御出の事「未だ所作も果てざらんに切りて社壇に血をあへさんも、神慮の恐(おそれ)あり」*御伽草子・福富長者物語〔室町末〕「うちやられし頭(かしら)より、御か ...
26. あおぎ‐け・す[あふぎ‥]【扇消】
日本国語大辞典
〔他サ五(四)〕扇などであおいで火などを消すこと。*御伽草子・業平夢物語(岩波文庫所収)〔室町末〕「ともし火をあふぎ消してみすおろしければ」*仮名草子・恨の介〔 ...
27. あお‐くさ・い[あを‥]【青臭】
日本国語大辞典
あをくさ・し〔形ク〕(1)青草のような匂いがする。なまなましい、いやな匂いにいう。*御伽草子・酒茶論(古典文庫所収)〔室町末〕「いかに色めきあへる茶なりとも、酒 ...
28. 青葉の笛の物語(著作ID:10162)
新日本古典籍データベース
あおばのふえのものがたり 仁明天皇物語 青葉物語 青葉の笛 御伽草子 室町時代 ...
29. あおみ‐い・ず[あをみいづ]【青出】
日本国語大辞典
青々と生い出る。*源氏物語〔1001~14頃〕柏木「庭も、やうやうあおみいづる若草、見えわたり」*御伽草子・鳥部山物語(類従所収)〔室町末〕「空のけしきなごりな ...
30. あおり‐た・てる[あふり‥]【煽立】
日本国語大辞典
れ、或は頭をうち砕れ」(2)はたから、盛んにそそのかす。ある感情を盛んにさせる。扇動する。*御伽草子・鴉鷺合戦物語(続類従所収)〔室町中〕「われさきにとひくほと ...
31. あか‐はだか【赤裸】
日本国語大辞典
〕三六・秀詮兄弟討死事「赤裸(アカハダカ)なる者には小袖を著せ、手負たる者には薬を与へて」*御伽草子・猫の草紙〔江戸初〕「あかはだか、つけ紐の時よりも申きかせ候 ...
32. 赤本
日本大百科全書
題材は「桃太郎」「舌切り雀(すずめ)」「鉢かづき姫」「頼光山入(らいこうやまいり)」などの昔話や御伽草子(おとぎぞうし)、浄瑠璃(じょうるり)本で、近藤清春、西 ...
33. あがた‐めし【県召】
日本国語大辞典
春のあがためしに」*公事根源〔1422頃〕正月・県召除目「県召、外官をむねと任ぜらるる也」*御伽草子・七草草紙〔室町末〕「正月に筋もなき者を位になし給ふを、あが ...
34. あがり‐まち【上─】
日本国語大辞典
〔形動〕増長して高慢なさま。うぬぼれて偉ぶるさま。*御伽草子・鴉鷺合戦物語〔室町中〕「さしもなきものの分際をしらず、諸事にあがりまちなる所を申ばかりにて候」*俳 ...
35. あき の 雲(くも)
日本国語大辞典
「あきぐも(秋雲)」に同じ。《季・秋》*御伽草子・桜の中将(室町時代物語大成所収)〔室町末〕上「花のすがたもいたづらにはる風にしほれ、月のかほばせもさながらあき ...
36. あきのよのながものがたり【秋夜長物語】
国史大辞典
中世小説のうち、稚児(ちご)物語といわれる範疇に属する御伽草子。作者不詳。一巻。筋は後堀河天皇の代、西山の瞻西上人は比叡山東塔の勧学院の宰相の律師桂海といい、 ...
37. あき‐ふたげ【秋二毛】
日本国語大辞典
〔名〕鹿の毛皮の名。夏毛と秋毛との替わり目で、夏毛の茶色と秋毛の栗色の入り交じった毛並み。*御伽草子・鴉鷺合戦物語〔室町中〕「赤うるしの弓に秋二毛のうつぼ、すか ...
38. あきみち
日本国語大辞典
御伽草子。敵討物語。二巻。作者不明。室町時代末の成立。盗賊に父を殺されたあきみちが、妻の貞操を犠牲にして敵討をする物語。 ...
39. あきみちものがたり【秋道物語】
国史大辞典
鎌倉時代初期に時代をとった仇討の御伽草子。一巻。作者・成立年不詳。内容・文体から見て中世末期ないし近世初期の作であろう。盗賊の金山八郎左衛門のために父を殺され ...
40. あき‐み・つ【飽満】
日本国語大辞典
を食ひたるが、あきみちたる心ちして」【二】〔自タ上二〕(中世以降現われた形)【一】に同じ。*御伽草子・鉢かづき〔室町末〕「数のたからを持ち給ふ。あきみちて乏(と ...
41. あ‐きょう[‥キャウ]【阿香】
日本国語大辞典
〔名〕「あこう(阿香)」に同じ。*
御伽草子・二十四孝〔室町末〕「王
慈母怕
...42. あき・れる【呆・惘】
日本国語大辞典
〕〈永井荷風〉「あきれて物が言へない」(ロ)(感嘆の気持を含んで用いる)すばらしさに驚く。*御伽草子・文正草子〔室町末〕「くゎんげんの音、みみにあきれたるふぜい ...
43. あく‐ぎゃく【悪逆・悪虐】
日本国語大辞典
*虎明本狂言・悪太郎〔室町末~近世初〕「あく太郎と申て、さけにようては、あくぎゃく仕たるが」*御伽草子・猫の草紙〔江戸初〕「人の枕もと、菰、天井、古屋根などをす ...
44. あく‐へい【悪柄】
日本国語大辞典
〔名〕横暴で悪辣(あくらつ)なこと。わがまま勝手に悪事を行なうこと。*御伽草子・上野国赤城山之本地(神道集所収)〔室町末〕六「日頃の悪柄おもへしられて置べきぞと ...
45. あぐち‐だか【開口高】
日本国語大辞典
*幸若‐高たち〔室町末~近世初〕「熊の皮のもみたび、しろかねにてへりかねやって、あくちたかにふむごうたり」*御伽草子・草木太平記(有朋堂文庫所収)〔江戸初〕「犬 ...
46. あけ て 悔(くや)しき=玉手箱(たまてばこ)[=箱(はこ)]
日本国語大辞典
浦島太郎の伝説による)期待はずれの結果になって失望することのたとえ。あけて悔しき浦島の子。*御伽草子・浦嶋太郎〔室町末〕「君にあふ夜は浦島が玉手(タマテ)ばこあ ...
47. 開(あ)けて悔(くや)しき玉手箱(たまてばこ)
故事俗信ことわざ大辞典
ので、落胆すること。あけて悔しき浦島の子。 御伽草子・浦嶋太郎(室町末)「君にあふ夜は浦島が玉手(タマテ)ばこあけてくやしきわがなみだかな」御伽草子・唐糸草子( ...
48. あけ に 染(そ)む
日本国語大辞典
2)(「染む」が他動詞下二段の場合)赤く染める。あたりを血で染める。血まみれのさまにいう。*御伽草子・猿源氏草紙〔室町末〕「一間(ひとま)所へ行きて見れば、天女 ...
49. あけ ぬ 暮(く)れぬ
日本国語大辞典
一日片時も、ただしのぶべき身にてなかりしが、あけぬくれぬとする程に、五七日にもなりにけり」*御伽草子・御曹子島渡〔室町末〕「あけぬくれぬと行くほどに、七十五日と ...
50. 明(あ)けぬ暮(く)れぬ
故事俗信ことわざ大辞典
「一日片時も、ただしのぶべき身にてなかりしが、あけぬくれぬとする程に、五七日にもなりにけり」御伽草子・御曹子島渡(室町末)「あけぬくれぬと行くほどに、七十五日と ...