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  11. オコゼ

オコゼ

ジャパンナレッジで閲覧できる『オコゼ』の国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典のサンプルページ

国史大辞典
おこぜ
硬鰭類に属する海魚で、古くは「ヲコジ」「ヲコシ」と呼んだ(『和名類聚抄』『新撰字鏡』など)。形はなはだ醜く、しかもとげに毒があってこれに刺されると長い間痛む。しかし味は美味で、これを山の神が非常に喜ぶという伝承が古くからある。文献上では、建治元年(一二七五)以前に成った『名語記』に「山ノ神ノ見テヨロコブナルオコシ」とみえ、近世初期の俳諧例句集たる『毛吹草』にも「山のかみにおこぜみするごとし」(世間の諺として)とあり、近世の随筆類にも散見する。山の神信仰は日本各地に広範に分布する上、信仰内容は多岐にわたるので、この海魚がなぜ山の神に結びついたかの解明はいまだに困難である。
[参考文献]
柳田国男「山神とヲコゼ」(『定本柳田国男集』四所収)、堀田吉雄『山の神信仰の研究』
(萩原 竜夫)


日本大百科全書(ニッポニカ)
オコゼ
おこぜ/虎魚・鰧
devilfish 英語
goblinfish 英語
stonefish 英語
velvetfish 英語

硬骨魚綱スズキ目に属するオコゼ類の総称であるが、一般にオコゼとよばれているのはオニオコゼのことである。オコゼ類の頭は一般に凹凸が激しく、顔つきがよくないので、名は「醜い」という古語に由来するといわれている。オコゼ類はメバル類やカサゴ類と近縁で、背びれが頭部の直後から始まる群と、目の上から始まる群に大別される。前群はさらに、体に鱗(うろこ)がないオニオコゼ、ダルマオコゼ、ヒメオコゼ、オニダルマオコゼなどを含むオニオコゼ科と、体が細かい多数の棘(とげ)で覆われているダンゴオコゼ、ワタゲダンゴオコゼなどを含むフサカサゴ科に分けられる。後群は、体に多数の細かい棘をもつイボオコゼ、アブオコゼ、カゴシマオコゼなどが属するイボオコゼ科と、体に棘がないハオコゼ、ハチオコゼ、ヤマヒメなどが属するハオコゼ科に分けられる。
大部分は本州中部以南に分布し、砂地、岩礁、藻場(もば)、サンゴ礁などに生息するが、なかには北海道南部でもまれに見られるものもある。体は側扁(そくへん)して細長いもの、高い卵形のもの、やや縦扁したものまで変化に富む。一般にこの類は背びれの棘が強大で、付け根に毒腺(どくせん)をもつものが多く、刺されると激しい痛みに襲われる。オニオコゼを除いて、食用とされているものはほとんどないが、姿が奇異なので水族館では人気がありよく飼育されている。
[尼岡邦夫]

オニオコゼ

オニオコゼInimicus japonicusは北海道南部以南、朝鮮半島南部、台湾、南シナ海北部に広く分布する。体は前部で上下に扁平、後部では左右に扁平である。頭の背面は上あごの中央部と目が突出し、目の前方に深いくぼみがあり、著しく凹凸が激しい。口は大きくて上を向き、頭部の側面と下あごに多くの皮弁がある。この面構えはさながら醜い鬼の面を連想させる。背びれの膜は深く切れ込むが、とくに第3棘(きょく)と第4棘の間で深い。背びれの毒性は強く、英名をデビルスティンガーdevil stinger(悪魔の棘(とげ))といい、ヨーロッパでは恐れられている。体色はすむ場所によって変化し、藻場では赤紫色、砂泥地では暗灰色、深所では赤色または黄色が強い。東京地方では黄赤色のものをとくにアカオコゼとよんで、ほかの色のものと区別している。
水深200メートル以浅の砂泥底や藻場にすみ、昼間は砂に潜り、藻に隠れ、夜に活動する。近づいてくる魚や甲殻類などの小動物をすばやくまる飲みにする。産卵期は6月下旬から8月中旬で、直径1.3~1.4ミリメートルの分離浮性卵を産む。水温20~24℃では41時間で孵化(ふか)する。8ミリメートル前後になった仔魚(しぎょ)は、頭部に多数の棘があること、胸びれが著しく長く、背びれや臀(しり)びれの後端近くまで達すること、胸びれの後縁と下方の基部が黒いこと、尾部の前方と中央部にそれぞれ1個の大きい黒斑(こくはん)があることなどの特徴をもつ。この期の仔魚は7~9月にかけて沿岸の中底層にかなり出現する。成魚は全長25センチメートルに達する。
定置網、底延縄(そこはえなわ)、底刺網(そこさしあみ)などで漁獲され、活魚で市場に出ることが多い。肉は白身で脂肪が少なく、刺身、から揚げ、てんぷら、吸い物、ちり鍋(なべ)などにするとおいしい。背びれの棘には猛毒があり、刺されると激しく痛み、腫れて赤くなり、ひどい場合にはけいれんや呼吸困難がともなう。
[尼岡邦夫]

民俗

「山の神にオコゼ」とは、好物を見て喜ぶさまをいうが、山の神信仰とオコゼの関係は古く、室町時代の『御伽草子(おとぎぞうし)』にもみえる。それは、山の神が醜女(しこめ)なので、オコゼを見ると、自分よりも醜いものがあったと喜ぶとか、またオコゼの棘が魔除(まよ)けや、病気を治したり失(う)せ物を発見するのに呪力(じゅりょく)があるとか、子供の食い初(ぞ)めの膳(ぜん)につければ一生涯、魚の骨がのどにささらないとか、美味な魚なので山の神の神饌(しんせん)に用いられたなどと、さまざまに伝えられているが、その理由ははっきりしない。また山の神の祭りにオコゼを必要とする地方は多く、三重県尾鷲(おわせ)市などでは、懐(ふところ)に入れたオコゼを、神さまにちらりと見せて氏子一同で大笑いしたり、猟師がオコゼを懐中にして猟に出て「獲物を授けて下さればみんな見せます」と出すまねをして山の神に祈願する。
なお、山の神が好むオコゼには山オコゼと海オコゼがあり、山オコゼとは、陸産のキセルガイやイタチ、マムシ、毛虫など気味の悪い動物をさす場合もある。
[矢野憲一]



改訂新版 世界大百科事典
オコゼ

おもにオニオコゼ科,ハオコゼ科に属する海産魚を指す。体型がグロテスクで,頭部の凹凸が激しく,しかもとげや突起物をもつものが多い。またそのとげに毒をもつものも多く,刺されると激しい痛みを感ずる。オニオコゼ以外は食用としない。
[谷内 透]

民俗

山の神はオコゼを見ることを好むと伝えられ,山で仕事をする狩人,山師,放牧者などがこれを供えて祈願すると望みがかなうといわれている。とくに狩猟者にこの伝承が強く残り,この魚を干し固めたものを紙に包んで懐中して狩りに出る。山の神を念じて〈大物を捕らせ給われ,望みがかなえられれば紙を開いてオコゼの姿を御覧にいれましょう〉と誓う。そしてもし獲物があれば紙包みのオコゼをさらに紙で上から包み,〈再び獲物を賜え,願をききとどけられた暁には必ずオコゼの姿を御覧に入れ申す〉と祈ると伝え,現に数十枚の紙に厚く包まれた干しオコゼを護符のように伝えてきた猟師も九州などにはあった。反面,初め数十枚の紙に包んだオコゼから,シシ1頭撃ちとるごとに1枚ずつ紙をはぎ,最後の1枚をとったならば裸のオコゼを山の頂において山の神に供えて帰るのだという伝えもある。おそらくは後者のほうが本来の信仰であろう。紀伊半島では山の神はオオカミの姿で醜いゆえに,醜いオコゼを妻に迎えるともいい,四国山地では山の神が海竜王の娘を妻に迎えるとき,オコゼがその仲立ちをつとめたという伝承もあって,この伝承が山の神と海の神とのかかわりを説く神話の断片であるらしいことを推測させるが,明確な解説はいまだに与えられていない。西日本ではこのほかヤマオコゼという陸生巻貝を海の神が好むという伝承もあり,さらにイラガの幼虫をオコゼと呼んでいる土地もあり,これは刺された痛みが海のオコゼに類するところからきたのであろう。実物のオコゼのほか絵馬に描いて奉納するところもある。また,この痛みを早く治すには女性の陰毛を焼いた灰をつけるとよいという民間療法も九州の海岸にはあった。これらの民俗の由来はまったく未解決である。
[千葉 徳爾]

[索引語]
海の神 ヤマオコゼ
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検索コンテンツ
1. オコゼ画像
日本大百科全書
アブオコゼ、カゴシマオコゼなどが属するイボオコゼ科と、体に棘がないハオコゼ、ハチオコゼ、ヤマヒメなどが属するハオコゼ科に分けられる。 大部分は本州中部以南に分布
2. オコゼ
世界大百科事典
西日本ではこのほかヤマオコゼという陸生巻貝を海の神が好むという伝承もあり,さらにイラガの幼虫をオコゼと呼んでいる土地もあり,これは刺された痛みが海のオコゼに類す
3. おこぜ[をこぜ]【〓・虎魚】
日本国語大辞典
【一】〔名〕(1)オニオコゼ科やハオコゼ科に属するオコゼ類の総称。オニオコゼ、ダルマオコゼ、ハオコゼなど。いずれも形が奇妙で背びれの棘(とげ)に毒をもつ種類が多
4. おこぜ
国史大辞典
硬鰭類に属する海魚で、古くは「ヲコジ」「ヲコシ」と呼んだ(『和名類聚抄』『新撰字鏡』など)。形はなはだ醜く、しかもとげに毒があってこれに刺されると長い間痛む。
5. 鰧
新選漢和辞典Web版
〈おこぜ(をこぜ)〉背びれに毒のある食用の近海魚。虎魚。カサゴ科。
6. おこぜ組
日本大百科全書
1843年(天保14)第13代土佐藩主となった山内豊煕(とよてる)が、ただちに着手した藩政改革で登用したグループ。その人材群の中心は下級武士馬淵嘉平(まぶちかへ
7. おこぜぐみ【おこぜ組】
国史大辞典
高知藩において天保の改革を推進した藩士集団。竹内流小具足の武芸師家馬淵嘉平を中心にするグループであって、家老柴田織部以下四、五十名に及ぶと伝えられる。上士の下
8. おこぜの面(つら)灰焼(はいや)き
故事俗信ことわざ大辞典
醜女が白粉をぬりたくったさま。〔諺語大辞典(1910)〕
9. おこぜ‐の‐まくら[をこぜ‥]【〓枕】
日本国語大辞典
〔名〕(1)棘皮動物「たこのまくら(蛸枕)」の異名。*重訂本草綱目啓蒙〔1847〕四二・蚌蛤「海燕 たこまくら〈略〉一種〈略〉中央に一小孔あり内に蝶形の小骨あり
10. おこぜのよう
故事俗信ことわざ大辞典
醜い顔のたとえ。 俚言集覧(1818頃)「をこぜのやう」日本俚諺大全(1906~08)「虎魚(ヲコゼ)のやうな顔(カホ)」
11. おこぜ‐もどき【〓擬】
日本国語大辞典
〔名〕魚、はおこぜ(葉〓)。《おこぜもどき》尾張常滑†030 愛媛県宇摩郡019 《おこぜあたがし》
12. アゴヒゲオコゼ
日本大百科全書
本種とほとんど同じ分布で、同じところに生息するものに、ヒゲソリオコゼTetraroge nigraがあるが、下顎の前端にひげがない。アゴヒゲオコゼは、日本のレッ
13. アブオコゼ
日本大百科全書
硬骨魚綱スズキ目イボオコゼ科に属する海水魚。北海道南部以南の太平洋・日本海の各地、東シナ海、朝鮮半島の南・東岸に分布する。体は長卵形で、側扁(そくへん)し、絨毛
14. イボオコゼ
日本大百科全書
硬骨魚綱スズキ目イボオコゼ科に属する海水魚。相模(さがみ)湾から九州南岸の太平洋、長崎県沖、台湾、オーストラリア、ニュー・カレドニアに分布する。体は細長く、側扁
15. オニオコゼ
日本大百科全書
硬骨魚綱カサゴ目に属する海水魚。単にオコゼともよばれる。編集部
16. オニオコゼ画像
世界大百科事典
カサゴ目オニオコゼ科の海産魚。単にオコゼと呼ばれることが多い。頭部背面の凹凸が激しく,鬼のような形相をするところから,オニオコゼの名がついたのであろう。本州中部
17. オニオコゼ(生態)[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
頭部の凹凸が激しく、口は大きくて上向き。すむ場所によって体色が異なる。背びれの毒性は強いが、脂肪の少ない白身の肉は美味とされる ©水中フォート・エンタープライズ
18. オニダルマオコゼ(生態)[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
ダルマオコゼの近縁種。擬態し、周囲の環境に溶け込む。背びれの太くて強い棘(とげ)に猛毒をもつ ©水中フォート・エンタープライズ 楚山いさむ
19. キミオコゼ
日本大百科全書
硬骨魚綱カサゴ目フサカサゴ科に属する海水魚。高知県以南、太平洋、インド洋に広く分布する。ミノカサゴ類のなかで、胸びれの鰭膜(きまく)が鰭条の先端まで伸びていない
20. ダルマオコゼ画像
日本大百科全書
硬骨魚綱のカサゴ目オニオコゼ科に属する海水魚。本州の中部地方以南から東シナ海、南シナ海を経て、東部インド洋やオーストラリア北部に分布する。体は太短く、頭はすこぶ
21. ダルマオコゼ(生態)[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
体色は淡赤色のものが多いが、個体変異が著しい。背びれ、臀(しり)びれ、腹びれの棘(とげ)には猛毒がある ©水中フォート・エンタープライズ 楚山いさむ
22. ダンゴオコゼ
日本大百科全書
らない。 日本では南西諸島と小笠原諸島にすみ、インド洋、太平洋に分布する近縁種のワタゲダンゴオコゼCaracanthus unipinnaは、体が一様に茶褐色~
23. ツマジロオコゼ
日本大百科全書
硬骨魚綱スズキ目ハオコゼ科に属する海水魚。伊豆大島、紀伊半島以南の太平洋岸、南西諸島、台湾など、西太平洋、インド洋に広く分布する。体は細長くて強く側扁(そくへん
24. ハオコゼ
日本大百科全書
硬骨魚綱スズキ目ハオコゼ科に属する海水魚。青森県津軽海峡以南の日本各地、東シナ海、朝鮮半島南・東部、台湾に分布する。地方によりスナバリ、オコゼともいう。頭部にあ
25. ハオコゼ
世界大百科事典
カサゴ目ハオコゼ科の海産魚。葉のような形と色をした小型のオコゼなのでこの名がある。ハオコシともいう。ハチオコゼ類とよく混同されるが,ハオコゼは浅海に生息し,また
26. ハダカオコゼ
日本大百科全書
硬骨魚綱カサゴ目フサカサゴ科に属する海水魚。高知県柏島(かしわじま)、八重山列島(やえやまれっとう)、太平洋、インド洋に広く分布する。体は強く側扁(そくへん)し
27. ハナオコゼ
日本大百科全書
全長約20センチメートル。体色を周囲の色合いに似せる習性がある。黒みを帯びたものをクロハナオコゼ、黄色がかったものをハナオコゼともいう。産卵期は5~8月。腹びれ
28. ミシマオコゼ画像
日本大百科全書
硬骨魚綱スズキ目ミシマオコゼ科に属する海水魚。北海道の南部以南、東シナ海、南シナ海、朝鮮半島の南岸に分布する。名のミシマは三島(昔の宿場町、現在の静岡県三島市)
29. ミシマオコゼ
世界大百科事典
スズキ目ミシマオコゼ科の海産魚で,日本では本科中もっともふつうに見られる。全長30cmに達する。本州中部以南,東シナ海に分布し,沿岸の浅いところで水深数十mまで
30. ミシマオコゼ(生態)[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
通常は目と口だけを出して砂泥中に隠れ、上方を餌(えさ)となる小魚などが通ると、瞬時に飲み込む ©水中フォート・エンタープライズ 楚山いさむ
31. オニオコゼ : 図-オニオコゼ画像
世界大百科事典
32. あか‐おこぜ【赤虎魚】
日本国語大辞典
〔名〕魚。(1)ひめおこぜ(姫虎魚)。《あかおこぜ》香川県大川郡829 (2)みのかさご(蓑笠子)。《あかおこぜ》讚岐高松†030 (3)いずかさご(伊豆笠子)
33. おに‐おこぜ[‥をこぜ]【鬼〓・鬼虎魚】
日本国語大辞典
〔名〕カサゴ科の海魚。体長約二〇センチメートル。頭部の形は奇妙で鬼を思い起こさせるところからこの名がある。口は上方を向く。背びれのとげは堅く、毒腺があるので刺さ
34. かわ‐おこぜ[かはをこぜ]
日本国語大辞典
〔名〕(1)魚「かじか(鰍)」の異名。*俳諧・〓〓輪〔1753〕「十
35. しま‐おこぜ[‥をこぜ]【縞〓
日本国語大辞典
〔名〕魚「だるまおこぜ(達磨〓)」の異名。
36. しんおこぜぐみ【新おこぜ組】
国史大辞典
土佐藩十五代藩主山内容堂を助けて安政改革を推進した吉田東洋門下の人々をいう。おこぜ組は天保改革を進めた馬淵嘉平一派を蔑視していった名称であるが、安政期に東洋一
37. だいなん‐おこぜ【大灘〓
日本国語大辞典
〔名〕魚。(1)みのかさご(蓑笠子)。《だいなんおこぜ》紀州海士郡†030 (2)はおこぜ(葉〓)。
38. だるま‐おこぜ[‥をこぜ]【達磨〓
日本国語大辞典
〔名〕カサゴ目オニオコゼ科の海産魚。全長一五センチメートルぐらいになる。体は太く短く、口は斜め上方を向く。頭の大部分は不規則に隆起した骨板でおおわれる。うろこは
39. つち‐おこぜ【土〓
日本国語大辞典
〔名〕魚。(1)いざりうお(躄魚)。《つちおこぜ》紀州海草郡・日高郡†030 和歌山県海草郡・日高郡690 (2)はおこぜ(葉
40. は‐おこぜ[‥をこぜ]【葉〓
日本国語大辞典
〔名〕カサゴ目ハオコゼ科の海産魚。体長一〇センチメートルほどの長楕円形で、頭部に棘(とげ)がある。背びれには一四本の大きな棘(きょく)条が連なる。この棘には毒腺
41. はな‐おこぜ[‥をこぜ]【花〓
日本国語大辞典
多くの肉質突起がある。胸びれ・腹びれは一見、手足状。流れ藻(も)について漂流することで有名。オコゼの名があるが、オコゼ類とは類縁関係は遠い。日本各地、東部太平洋
42. みしま‐おこぜ[‥をこぜ]【三島〓・三島虎魚】
日本国語大辞典
〔名〕(1)スズキ目ミシマオコゼ科の海産魚。全長約三〇センチメートルに達する。頭部背面が平たく、両眼が上方を向いているのが特徴。通常は海底の砂から眼だけを出して
43. やま‐おこぜ[‥をこぜ]【山〓
日本国語大辞典
〔名〕山の神が〓という海魚を好むというところから、山の〓の意で、山で
44. やまのかみに〓(おこぜ)
日本国語大辞典
(山の神は〓が大好物であるという俗信から)好物を見て喜ぶさまをたとえていう。*御伽草子・をこぜ(岩波文庫所収)〔室町末〕「あながち
45. 山(やま)の神(かみ)に鰧(おこぜ)
故事俗信ことわざ大辞典
好物を見て喜ぶさまのたとえ。山の神は鰧が大好物であるという。 御伽草子・をこぜ(岩波文庫所収)(室町末)「あながちにものをみて喜ぶをば、山の神におこぜみせたるや
46. アオミシマ
日本大百科全書
硬骨魚綱スズキ目ミシマオコゼ科に属する海水魚。北海道南部以南の日本各地、東シナ海、黄海、渤海(ぼっかい)に分布する。体は棍棒(こんぼう)状で、少し縦扁(じゅうへ
47. アオミシマ
世界大百科事典
スズキ目ミシマオコゼ科の海産魚。富山の各地でアマンボ,サガンボ,シャガンボなど,下関でミシマアンコウ,高知でムシマなどの呼名がある。体は細長く円筒形でたいへん小
48. アブ画像
日本大百科全書
幼虫による刺咬症は水田での農作業中に足を刺されておこる。幼虫は各地方でチックリムシ、タバチ、ヤマオコゼ、ハリムシなどとよばれて嫌われている。また、田植の忙しい時
49. うまじむら【馬路村】京都府:亀岡市
日本歴史地名大系
頭人の家(頭屋)で直会の宴が六老を招いて行われる。この時頭人はひそかに村はずれの山ノ神の石碑に御幣・供物・オコゼの絵を供える。このように祖霊祭は山ノ神祭・宮座・
50. 大分(市)画像
日本大百科全書
まんこう)寺の市(いち)」も有名。だんご汁、小麦粉ときな粉でつくった「やせうま」、フグ料理、オコゼ料理などの名物料理がある。文教施設として、国立大分大学(200
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