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サバ

ジャパンナレッジで閲覧できる『サバ』の日本大百科全書・世界大百科事典のサンプルページ

日本大百科全書(ニッポニカ)

サバ
さば/鯖
mackerel

硬骨魚綱スズキ目サバ科サバ亜科のうちサバ族に属する海水魚の総称。世界の熱帯から温帯域内の沿岸部に分布するが、とくに西太平洋からインド洋海域に多産し、この海域ではもっとも重要な漁獲物である。サバ族は2属6種で、サバ属3種とグルクマ属の3種が知られている。日本でサバとよぶものはサバ属のマサバScomber japonicusとゴマサバS. australasicusの2種をさすのが普通である。一般にサバ科のなかでもっとも原始的な仲間とみなされている。

[沖山宗雄]

形態

体は紡錘形でやや側扁 (そくへん)する。マサバはヒラサバ、ホンサバともよばれ、ゴマサバより側扁の度合いが強い。体高は頭長より小さい。第一背びれと第二背びれは大きく分離している。第二背びれと尾びれの間には背腹両縁に各5個の副びれあるいは離 (はなれ)びれがある。尾びれの基部には体側に各2個の小縦隆起があるが、カツオの尾柄 (びへい)隆起のように発達はしない。鰓耙 (さいは)(えらの咽頭 (いんとう)側の面に列生する突起)はよく発達し、その数は約40本。体色は背部が緑色、腹部は虹彩 (こうさい)を帯びた銀白色で、背部には通常、黒色波状紋があり、ゴマサバ(別名マルサバ)では腹面にも小黒点が密布する。体表は剥離 (はくり)しやすい小鱗 (しょうりん)で覆われる。

 サバ属は、かつてうきぶくろをもつマサバとゴマサバをPneumatophorus属、これを欠くタイセイヨウサバをScomber属とそれぞれ別属に分けたことがある。両者は骨化の状態、仔稚 (しち)魚の形態的特徴、地理的分布などにおいても明瞭 (めいりょう)な相違を示すが、現在では性状のやや異なるこの2群を1属に含めている。マサバとゴマサバは色彩斑紋 (はんもん)や第一背びれ棘 (きょく)数などの外部形態の特徴を異にするが、正確に区別するには背びれの担鰭 (たんき)骨(ひれの基部にある骨で、マサバは13~16個、ゴマサバでは17~23個である)あるいは神経間棘数が用いられる。

[沖山宗雄]

近縁種

サバ科魚類は脊椎 (せきつい)骨数の違いによって3群に大別される。サバ属はグルクマ属、ニジョウサバ属とともに脊椎骨数30~31個ともっとも少ないグループに属する。サバ科の化石種が同様な特徴を示すことから、これらの沿岸性属はこの科の基本的種群と考えられているが、おのおのが相当特化しているとみる考えもある。サバ属とグルクマ属とは種々の特徴がよく類似しているために、もっとも近縁な仲間とみなされる。ニジョウサバ属はサワラ族に編入されてはいるが、地理的分布、稚魚期の特徴などから、サバ属にかなり近縁であることが考えられる。

[沖山宗雄]

分布

3種の地理的分布は非常に広範囲の海域に及び、熱帯域を除く温暖域を相互に排除しあうような形で各種が分布している。このうちマサバはもっとも広い分布域を有し、太平洋と大西洋および東部アフリカ沖のインド洋から知られている。西太平洋では日本、朝鮮半島、中国、沿海州において多産し、東太平洋ではカリフォルニア沖からメキシコ、ペルーを経てチリの沿岸まで断続的に分布する。大西洋においても東西両域に分布し、西岸ではマサチューセッツ沖からアルゼンチンまで、東岸では南寄りの地中海、黒海からケープ・タウンに及ぶ。ゴマサバはマサバより暖海性が強く、西太平洋では2種の混在がみられるものの、平均的にはマサバと南北に分離した形で生息している。南西太平洋ではゴマサバのみが出現し、オーストラリア、タスマニア海域には多産する。ハワイ、メキシコ沖での記録もあるが、インド洋からは知られていない。タイセイヨウサバS. scombrusは北大西洋にのみ分布し、マサバよりも北方の寒冷域に生息する。夏季には黒海、北海、セント・ローレンス湾にまで回遊する。

[沖山宗雄]

生活史

分布域の広さを反映して、各種は多数の地域別の系群に分かれており、生物学的特徴も系群によって異なることが多い。日本近海のマサバについては12~19℃の水温帯のなかでいくつかの地方群が認められている。つまり、太平洋、東シナ海南部および西部、五島 (ごとう)列島西沖、対馬 (つしま)暖流系群などであるが、これらは固定的な集団ではなく、資源水準や環境条件との関連で流動的に交流しあうものである。顕著な季節的な南北回遊をするこの仲間の生活史は、基本的には春・夏の北上回遊は索餌 (さくじ)行動と産卵行動が中心であり、秋・冬の南下回遊は越冬のためと考えられる。産卵は日本各地の沿岸で行われ、水温範囲は12~24℃と広く、最適水温は18℃前後である。産卵盛期は沖縄から薩南 (さつなん)海域が2、3月、南九州から本州中部が4、5月、日本海北部で5~7月である。一尾の抱卵数は年齢による違いもあるが、産卵の主群となる2、3歳魚では50万~100万粒を数える。受精卵は分離浮性卵で、卵径0.93~1.25ミリメートルの球形をしている。水温20℃で約50時間で孵化 (ふか)し、全長3ミリメートルの仔魚が産まれる。沿岸の表層でプランクトン生活を送りながら急速に成長し、全長50ミリメートルごろまでにほぼ成魚に近い体形になり、外海に移動する。発生した年の末には20センチメートル、翌年末には28センチメートル、満3年で33センチメートルに達する。早い個体では1歳で成熟するが、過半数の成熟は2歳以上である。成熟の最小体長は雌で257ミリメートル程度である。食性は発育とともに変化する一方、季節的にも餌料 (じりょう)組成が変わる。稚魚期までは小形の橈脚 (とうきゃく)類(ケンミジンコやイカリムシなど)を主体に動物性餌料を捕食する。その後、イワシ類、アミ類、枝角 (しかく)類(ミジンコやエボシミジンコなど)などへ食性の範囲を広げ、外洋に移動したころにはオキアミ類、カタクチイワシ、マイワシ、アジ、イカ類をおもな餌 (えさ)とする。植物プランクトンは冬期に多く摂取される。越冬期と回遊期とでは生息する環境が違うために、餌の組成にも相違がみられる。ゴマサバとタイセイヨウサバの生活史も、基本的にはマサバと同じものとみなすことができる。

[沖山宗雄]

漁業・利用

漁場が広く、漁期が長いために種々の漁具漁法が利用されているが、近年のサバ漁業は近代的装備を有する巻網船による漁獲が中心となっている。灯火を併用したハネ釣りも地域によっては行われているが、これは産卵群を対象にした漁法であるという制約がある一方、省力化の指向のなかで衰退しつつある。サバ類の総漁獲量は1970年代は年間100万~150万トン前後を維持していたが、80年代以降は減り続け、2000年代に入ってからは25万~35万トン前後となっている。この90%以上が一隻巻き、二隻巻きを含む巻網漁業によって漁獲されている。漁場は太平洋岸では黒潮の内側沿岸水帯に沿って陸岸から10~20マイル前後にあるが、主漁場の太平洋中区では200メートル等深線または多くの島の周りに漁場が発達する。

 サバ類は代表的な大衆魚であり、鮮魚でまたは煮て食用にされる。サバ釣りは、引きが強いので案外人気がある。ビシ釣りが一般的で、イカ角切りや赤・黄色ゴム片を鉤 (はり)につける。サビキ釣りは、魚皮付の鉤が連らなる。

[沖山宗雄]

食用

サバは平安時代には中男 (ちゅうなん)作物(令 (りょう)制で中男に課した租税)に指定され、地方から都に送られていたことが『延喜式 (えんぎしき)』にみえる。能登 (のと)、周防 (すおう)、讃岐 (さぬき)、伊予、土佐などの国が多く貢献した。江戸時代の『日本山海名産図会 (ずえ)』には「鯖 (さば)、丹波 (たんば)、但馬 (たじま)、紀州、熊野より出す。其 (そ)のほか能登を名品とす」とある。サバは生食よりも塩漬けにした刺鯖 (さしさば)が好まれた江戸時代には、盂蘭盆 (うらぼん)の7月15日にハスの葉に包んだ強飯 (こわいい)を膳 (ぜん)に盛ったが、同時に刺鯖もハスの葉に包んで添え、これを荷供御 (はすのくご)(蓮飯 (はすのいい))と称した。

 サバは脂肪分の多いものが美味である。とくに秋になると脂がのり、脂肪分の非常に高いものは目が乳白色に濁ってみえるほどになる。秋に味がよくなるのはマサバで、ゴマサバは一年中味の変化が少ない。またサバにはうま味成分が多く、肉の味がよいが、一方では酵素力が非常に強く、漁獲後短時間のうちに酵素分解が進む。とくにサバの肉にはアミノ酸の一種であるヒスチジンが多く、これが酵素によってヒスタミンに変化する。ヒスタミンはアレルゲンとして、アレルギー性の人にとってはその反応をおこす原因となる。生きのよいサバでも、人によっては腹痛やじんま疹 (しん)が出たりすることから、「サバの生き腐れ」といわれるようになった。

 皮につやがあり、目がくぼんでいないもの、えらぶたの赤い色がさえているものが新鮮である。サバは短時間に味が変化するから、新しい間に開くか三枚におろし、軽く塩をし、冷蔵しておくとよい。また加熱し、調理してしまえば味の変化が少ない。料理としては、塩焼き、煮つけ、みそ煮、マリネ、バター焼き、あるいは塩でしめてのち、酢の物、きずし(しめさば)などにもする。

 サバには多くの郷土料理がある。京都の棒ずし、高知の姿ずしなどは押しずしの地方名物となっている。また、サバを箱型に押したすしをバッテラともよぶ。大阪では船場 (せんば)汁が有名であり、これは昔、大阪の古い問屋町である船場で奉公人たちに、サバのあらと大根を煮た汁を食べさせたのでこの名がある。塩さばをぶつ切りにし、短冊に切ったダイコン、昆布とともに煮る。仕上げにしょうゆをすこし加える。サバの味がだしとなってたいへん味がよい。

 サバには加工食品が多い。水煮缶詰、味つけ缶詰、塩蔵品、さば節などがある。さば節はだしがよく出るので、うどんのだしなどにもほかの節と混合して使用される。しかしにおいがやや強く、くせがある。

[河野友美][大滝 緑]

民俗

「サバの生き腐れ」という諺 (ことわざ)があるように、サバはいたみやすく、魚商人が難所を通りかねてぐずぐずしている間に腐ってしまうという「サバ腐らし石」が、佐賀県唐津市、長崎県西彼杵 (にしそのぎ)郡、南高来 (みなみたかき)郡などにある。また、徳島県の八坂八浜 (やさかやはま)などには、商人が一匹のサバを旅僧に献じなかったためにそのウマが腹痛をおこしたという「鯖大師」の伝説があり、このサバを手にした石仏にサバを献じると、腹痛のときに霊験があるとされている。東京の新橋には鯖稲荷 (さばいなり)とよばれる祠 (ほこら)があり、ここにサバの図の絵馬を奉納すると歯痛が治るというが、サバという歯にちなんだ音に由来する俗信である。

 昔は若狭 (わかさ)(福井県)でとれたサバは、塩をふられて夜通し歩いて京へ運ばれたが、その小浜 (おばま)(福井県)から京都への最短コースは「鯖の道」といわれ、ちょうど京に着くころ絶好の食べどきとなった。西日本では盆魚 (ぼんぎょ)とよんで、盆の贈答品に刺鯖(塩鯖)を用いるが、京都の祭礼に鯖ずしは欠かせないものである。

[矢野憲一]



世界大百科事典

サバ
mackerel

スズキ目サバ科サバ亜科に属する海産魚の総称。日本近海にはマサバScomber japonicus,ゴマサバS.australasicus,およびグルクマRastrelliger kanagurtaの3種が分布する。このうち,グルクマは熱帯系で沖縄以南に分布し,漁獲量も少ないため,ふつうサバといえばマサバとゴマサバを指す。両種は外観がよく似ており,別名マサバはヒラサバ,ゴマサバはマルサバといわれるように体型が異なること,またマサバは背部に黒色の波状紋があるのに対し,ゴマサバは体側と腹面に小黒点があることなどで経験的に区別はされるが,外形からは判別が困難な場合もある。厳密には,背部の背びれをささえている骨の数がマサバでは16以下,ゴマサバでは17以上,第1背びれの棘(きよく)数がマサバでは10以下,ゴマサバでは11以上などにより区別される。マサバは北千島列島から南は東シナ海,台湾,さらにフィリピンまでの,だいたい黒潮流域内に分布が広がるが,その主勢力は日本本土周辺域に限定される。一方,ゴマサバは三陸沖から台湾にまで分布するが,主生息域は山陰から九州西岸および四国から九州南岸,東シナ海に至る海域である。また,マサバはゴマサバより相対的に冷水温を好み(多獲時の水温は14~18℃),比較的沿岸性が強いのに対し,ゴマサバは適水温が高く(多獲時の水温は19~25℃),沖合性が強い。さらに,垂直的にも分布が多少ずれていて,ゴマサバはマサバより上層に分布する傾向がある。漁獲統計上は両種は区別されないことが多い。両種とも全長45cmほどになり,体重1kgに達する。

 マサバにはいくつかの系群が認められている。もっとも大きな資源量をもつとされるのが太平洋系群で,次いで西日本のうちの九州西部群となる。このほか,対馬暖流群(北方群と南方群がある),太平洋南部群,東シナ海西部および南部群などがある。しかし,これらの群れはまったく混じり合わないというものではなく,資源の大きさや環境条件の変化によって混合する。産卵期は南方域で早く,北方域で遅れる傾向があるが,全体としては1~8月の長期にわたる。太平洋群では3~5月が産卵期で4月がピークとなる。1匹の親は直径1mmほどの卵を1回に10万~40万粒抱卵し,水中に放卵する。卵は平均20.5℃の水温で45時間ほどで孵化(ふか)し,稚仔魚(ちしぎよ)は発育しながら,海水の活動にそって広く分布する。夏以降約10cmほどに成長した当年生れが定置網などで漁獲される。成長のよいものは1年で20cmを超える。生後3年で30cm以上となり成魚となる。7歳では40cm以上となり,ごくまれに50cm以上,2kgを超えるものが漁獲される。南北回遊を行い,冬季は南へ,夏季には北へ移動する。一方,ゴマサバの産卵期は11~6月の長期にわたるが,盛期は4月ころで,南で早く北では遅い。産卵親魚は2~3歳が主体となる。餌は魚体の大きさや季節によって変化するが,マサバ成魚ではオキアミ,橈脚(じようきやく)類(コペポーダ)などのプランクトン,カタクチイワシやハダカイワシなど小型魚類,小型のイカ類が主体となる。

 日本漁業の重要な対象魚の一つで,近年はほとんど大型,中型の巻網漁船で漁獲される。また,灯火で魚を集めて釣る〈はね釣り〉漁業は,関東や中部近海,東シナ海で産卵群をねらって漁獲する。1968年以降100万tを超す漁獲量があり,日本沿岸,沖合漁業でもっとも多獲される魚種の一つである。サバ漁獲量の90%はマサバと推定される。利用方法は昔から発達しているが,〈サバの生き腐れ〉という表現があるように,急速な鮮度低下が利用上の問題となることが多い。また,遊離のヒスチジンが多いので,アレルギー源となるヒスタミンを生じやすく,蕁麻疹(じんましん)の原因となることがある。料理は,和風ではしめサバ,みそ煮,塩焼き,サバずしなど,洋風では,洋酒煮,網焼き,フライなどにされる。干物,さば節などの塩干品でも美味であり,また,缶詰としても大量に消費される。夏季を除けば一般にマサバのほうがゴマサバより美味とされる。
[谷内 透]

食用

古くから重要な食品で,《延喜式》によると,能登,周防,讃岐,伊予,土佐の諸国から中男作物として貢納され,能登鯖は天皇の供御ともされた。しかし,《古事談》に〈鰯は良薬たりと雖も公家に供えず,鯖は苟物たりと雖も供御に備う〉という文章があるように,サバを下賤な魚とする観念も古く胚胎していたようである。また,《今昔物語集》などによると,平安後期にはサバ売の行商人がいたらしいことがうかがわれる。《料理物語》(1643)は,サバの料理としては沖なますや酢煎(すいり)がよいとしている。沖なますは作り身にしてタデ,シソなどをあらく切り入れたなます,酢煎は酢でいりつけてしょうゆをかけるといったものである。現在では塩焼き,みそ煮,しめサバ,船場(せんば)汁,サバずしなどにされることが多い。京都名物として知られるサバずしは,若狭の浜でとれたばかりのものに薄塩を施して運んだひと塩のサバを三枚におろして,ていねいに骨を除き,2~3時間酢につけてから,棒状ににぎり固めた酢飯の上にのせる。この上に白板コンブを張りつけることもある。これを竹の皮でしっかり包んで軽いおもしをかけ,味をなれさせてから食べる。
[鈴木 晋一]

民俗

西日本各地では盆の季節にサシサバの習俗があり,2匹のサバの開きを頭のところで刺し合わせ中元の贈物とするほか,盆中に両親のある者がいただく。結婚式に2匹の魚を並べるのと同じく,生物の雌雄を並べて生々繁殖の祝意を示すもので,いわゆる生魂(いきみたま)の贈物の一例といえる。そのほか神祭にサバずしを必ずつくって供える土地は西日本に多い。多数が一時に漁獲されるので,計算に際して2,3匹を串にまとめて一つと称することから多めにみつもることを〈サバをよむ(数える)〉というともいわれる。これは漁獲物の一部を舟子,網子たちが無償でもち帰るカンダラという風習と関連するとも思われる。

 一方,古い街道筋の要所である坂や峠に僧がサバを手にもつ像を祭って〈鯖大師〉と呼び,弘法大師が旅僧の姿でサバ1匹を請うたのに,商人または馬子が荷物のサバを与えなかったために罰せられたという伝説を伝えている場合がある。徳島県海部郡海陽町の旧海南町鯖瀬の八坂八浜の伝承は代表的であるが,これは坂や峠の神に食物の初穂を供える風習と,これを仏教で生飯(さば)と称したことが転訛(てんか)してこの伝説となったらしい。
[千葉 徳爾]

[索引語]
mackerel マサバ Scomber japonicus ゴマサバ Scomber australasicus グルクマ Rastrelliger kanagurta ゴマサバ ヒラサバ マルサバ はね釣 サバの生き腐れ サバずし 能登鯖 サバ売 沖なます 酢煎 サシサバ サバをよむ カンダラ 鯖大師
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1. サバ[州]
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10. さ‐ば
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〔接続〕先行の事柄の結果として、後行の事柄が起こることを示す。それならば。それでは。さらば。*平中物語〔965頃〕二五「男、志賀へなん詣づると言ひければ、やがて
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日本国語大辞典
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12. さ‐ば【娑婆】
日本国語大辞典
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13. さば【散飯】
国史大辞典
食事の時、はじめに小量の飯を取り分け、鬼神・餓鬼・鳥獣などに施すもの。生飯・三飯・三把・産飯・祭飯・最把・最花などとも書く。生飯の唐音「さんぱん」の訛語で、出
14. 生飯
世界大百科事典
贈る習俗があるが,目上の人に生飯を贈ることが転じて鯖になった。坪井 洋文 三飯 散飯 生飯 初穂 サバ(鯖)
15. さ‐ば【生飯・散飯・三把】
日本国語大辞典
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16. 生飯(さば)【併入】
古事類苑
飮食部 洋巻 第1巻 429ページ
17. さ‐ば【生飯・散飯・三飯】
仏教語大辞典
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18. 鯖(さば)
古事類苑
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19. 鯖
新選漢和辞典Web版
【一】よせなべ。肉と魚をいっしょに煮た料理。 【二】 ①青魚(せいぎょ)。鯉に似た淡水魚。 ②にしん。 《国》〈さば〉 鯖江(さばえ)
20. 【娑婆】さば
新選漢和辞典Web版
【一】さば ①舞うさま。婆娑。 ②ゆったりしたさま。 ③まばらなさま。 【二】しゃば[仏教]この世。人間の世界。人間のいろいろの苦しみを堪え忍ぶ所の意。
21. 〓
字通
 アヲサバサバ・シシマ・コロヲ・カセ・ニゴヨシ 〔字鏡集〕〓 アヲサバサバ・ニコヨシ・ネコヨシ
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世界文学大事典
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23. サバ【2019】[外来語・カタカナ語【2019】]
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24. サバイイ島
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25. サバイバビリティー[カタカナ語]
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26. サバイバル
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)《サーヴァイヴァル》困難な状況を越えて生き残ること。また、そのための方法や技術。「サバイバルゲーム」「サバイバル競争」*外来語辞典〔1914〕〈勝屋英造〉「サ
27. サバイバル[アウトドア/フィッシング]
イミダス 2018
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28. サバイバル[カタカナ語]
イミダス 2018
[survival]生き残る,生存の意.不慮の災難などに遭遇した時,冷静に対処してパニックを回避すること.本来は大自然の中での生存の知恵や技術のこと.
29. サバイバル ファクター[カタカナ語]
イミダス 2018
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30. サバイバル【2019】[外来語・カタカナ語【2019】]
現代用語の基礎知識
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32. サバイバルキット[カタカナ語]
イミダス 2018
[survival kit]救命袋.遭難などの緊急時に備えて,水・医療品・食料や各種の救命備品をまとめたもの.
33. サバイバルギルト[カタカナ語]
イミダス 2018
[survival guilt]【社会・生活】【心理学】災害や事故などで生き残った人が犠牲者に対して抱く罪悪感.サバイバーギルトともいう.
34. サバイバルゲーム[カタカナ語]
イミダス 2018
[survival game] (1)過酷な勝ち抜き競争.激しく先頭争いをすること (2)エアガンなどを用い,着色弾を撃ち合う戦闘ゲーム.
35. サバイバル・ゲーム【2019】[外来語・カタカナ語【2019】]
現代用語の基礎知識
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36. サバイバル セックス[カタカナ語]
イミダス 2018
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37. サバイバル ツーリング[カタカナ語]
イミダス 2018
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38. サバイバル番組[新語流行語]
イミダス 2018
を呼んでいる。こうしたサバイバル番組のブームに火をつけたのは、アメリカのCBSが2000年5月から放送した『サバイバー
39. サバイバルフーズ[カタカナ語]
イミダス 2018
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40. サバイバルルック[カタカナ語]
イミダス 2018
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41. サバイバー【2019】[外来語・カタカナ語【2019】]
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42. サバイバーギルト【2019】[外来語・カタカナ語【2019】]
現代用語の基礎知識
事故や災害で自分だけが生き残ってしまったという罪の意識から陥る鬱状態。サバイバルギルト とも。
43. サバイバー・シンドローム【2019】[外来語・カタカナ語【2019】]
現代用語の基礎知識
生存者症候群。災害の生存者が示す罪悪感(に発する行動や言動)。
44. サバイバーズ・ギルト[メンタルヘルス]
イミダス 2018
虐待などに遭いながら助かった人が、同じ体験を経ながらも助からなかった人に対し、しばしば感じる罪悪感のこと。「サバイバー」は「生き残り」を、「ギルト」は「罪悪感」
45. サバイバーズ・ギルト[心理学]
イミダス 2018
生命を脅かすような、大事故、大災害、犯罪に遭遇した、生存者が持つ罪悪感のこと。命があることに感謝しながらも、特に亡くなった人を目の当たりにした場合に、なぜ自分
46. サバイバーズギルト[新語流行語]
イミダス 2018
生存者の罪悪感。大きな災害や事故、戦争などで生き残った人々が苦しむストレス症状である。助かったことを感謝する一方で、「なぜ、自分だけが生き残ったのか」という自
47. サバイバー生存率【2019】[医学【2019】]
現代用語の基礎知識
する。一方、再発リスクが長期に及ぶ乳がんや前立腺がんでは、診断後の5年生存率はもともと高いが、サバイバー生存率は年数が経過しても大きく上がらない。
48. サバイバー生存率【2021】[カタカナ語・外来語【2021】]
現代用語の基礎知識
存率。診断時点での生存率には早い段階で死亡する人のデータも含まれるため、診断から月日が経つほどサバイバーの生存率は高まる。
49. サバイブ[カタカナ語]
イミダス 2018
[survive]生き残る.存続する.
50. サバイヨン[カタカナ語]
イミダス 2018
[sabayon〈仏〉]【料理・食品】卵黄に水や白ワインなどを加え,湯せんで温めながら泡立てたもの.ソースや菓子などに使う.ザバヨン.
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チンアナゴ(日本大百科全書(ニッポニカ))
硬骨魚綱ウナギ目アナゴ科チンアナゴ亜科に属する海水魚。静岡県富戸(ふと)、高知県柏島(かしわじま)付近の太平洋沿岸、屋久島(やくしま)、南西諸島、小笠原(おがさわら)諸島、台湾南部、フィリピン、マダガスカルなどのインド洋・太平洋に広く分布する
ウナギ(日本大百科全書・世界大百科事典)
硬骨魚綱ウナギ目ウナギ科Anguillidaeの魚類の総称。ウナギ類は深海で産卵し、淡水域に入って成長する魚で、南北アメリカの西岸域、南アメリカ中・南部の大西洋域、アフリカ中・南部の大西洋域などを除く世界各地に分布する。分布の中心はセレベス海周辺などの東南アジアである
アワビ(日本大百科全書・世界大百科事典)
軟体動物門腹足綱ミミガイ科に属する巻き貝のうち、とくに食用に供されるような大形種の総称。[奥谷喬司]形態貝殻は螺旋が殻口へ向かって急に大きくなるため、通常の巻き貝とは著しく異なり耳形あるいは卵楕円形の浅い皿形をなす。螺塔は低く後方へ寄っている
スズキ(日本大百科全書・世界大百科事典)
硬骨魚綱スズキ目スズキ科に属する海水魚。北海道から鹿児島、および台湾、朝鮮半島、中国などの沿岸に分布する。全長1メートルに達し、体は長く側扁する。体色は背側は青灰色で、腹側は銀白色である。若魚は背側や背びれに小黒点が散在するが、成魚では消える
オコゼ(国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典)
硬鰭類に属する海魚で、古くは「ヲコジ」「ヲコシ」と呼んだ(『和名類聚抄』『新撰字鏡』など)。形はなはだ醜く、しかもとげに毒があってこれに刺されると長い間痛む。しかし味は美味で、これを山の神が非常に喜ぶという伝承が古くからある
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パンダ(世界大百科事典)
ジャイアントパンダとレッサーパンダの2種からなる食肉目パンダ科Ailuridaeの哺乳類の総称。レッサーパンダlesserpanda,Ailurusfulgensはネパール,シッキム,ミャンマー北部,中国中・南部に分布。体長51~64cm,尾長28~49cm,体重3~4.5kg。体毛は長く柔らかく
ライチョウ(日本大百科全書・世界大百科事典)
広義には鳥綱キジ目キジ科ライチョウ亜科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの一種をさす。この亜科Tetraoninaeは7属16種からなる。短く頑丈な嘴(くちばし)と、先が丸い短い翼をもつ。尾は長くない。キジ目のほかの鳥とは、とくに足に違いがあり
サバ(日本大百科全書・世界大百科事典)
硬骨魚綱スズキ目サバ科サバ亜科のうちサバ族に属する海水魚の総称。世界の熱帯から温帯域内の沿岸部に分布するが、とくに西太平洋からインド洋海域に多産し、この海域ではもっとも重要な漁獲物である。サバ族は2属6種で、サバ属3種とグルクマ属の3種が知られている
イワシ(日本大百科全書・世界大百科事典)
硬骨魚綱ニシン目に属する海水魚のうち、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシの総称、またはこれらの近縁種を含めたものの総称。ときにはマイワシだけをさすこともある。これらの魚種は、一般に漁獲量も多く、日本の水産上重要な種類であるばかりでなく、魚をはじめ
アナゴ(日本大百科全書・世界大百科事典)
硬骨魚綱ウナギ目アナゴ科Congridaeに属する海水魚の総称。日本近海では北海道以南の各地に産する。体はほぼ円柱状で、尾部は多少側扁(そくへん)する。目はよく発達し、ときには非常に大きい。鱗(うろこ)はないが、側線はある。腹びれはなく、胸びれを欠く
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