1. かつう【鰹】
日本国語大辞典
〔名〕「かつお(鰹)」の変化した語。*滑稽本・浮世風呂〔1809~13〕四・中「一昨日(おってへ)は鰹(カツウ)が頭でだりがれん(四百五十文)」《かつう》沖縄県
2. かつ‐うお[‥うを]【鰹】
日本国語大辞典
〔名〕「かつお(鰹)」に同じ。*御伽草子・猫の草紙〔江戸初〕「其方の食物には、供御にかつうををまぜて与へ」*元和本下学集〔1617〕「鰹 カツウヲ」下学
3. カツオ画像
日本大百科全書
たたきのほか煮つけなどにもする。ゆでた状態のなまり節は煮物などにする。なお『本朝食鑑』(1695)には、鰹醤すなわち醢ひしおを、俗に「多多岐たたき」というとある
4. かつお[かつを]【鰹・堅魚・松魚】
日本国語大辞典
東北・北海道沖に達する。食用魚で、刺身、照焼きなどのほか、鰹節、なまり節の材料となり、内臓は塩辛にする。特に近世の江戸では、初夏のころのものを初鰹(はつがつお)
5. かつお【鰹】
数え方の辞典
▲匹、▲尾、▲本 ⇒魚
6. 鰹(かつお)
古事類苑
動物部 洋巻 第1巻 1437ページ
7. かつお【鰹・堅魚・松魚】[頭見出し]
故事俗信ことわざ大辞典
鰹(かつお)搔(か)こなら形(なり)搔(か)けよ・鰹(かつお)は刺身(さしみ)、刺身(さしみ)は鰹(かつお)
8. かつを【鰹・堅魚】
全文全訳古語辞典
〔名詞〕《「かたうを」の変化した形》魚の名。カツオ。 「鎌倉の海にかつをといふ魚は、かの境にはさうなきものにて」〈徒然草・119〉鎌倉の海でとれるカツオという魚
9. 鰹
新選漢和辞典Web版
③《現》〈かつお(かつを)〉サバ科の海水魚。回遊し、日本には初夏にくる。堅魚。松魚。 【逆引熟語】花鰹(はながつお)・初鰹(はつがつお)
10. 鰹
字通
に堅魚の二字を用ふ 〔名義抄〕鰹 カツヲ 〔字鏡〕鰹 カツヲ、伊加(いか)、魚の名なり 〔字鏡集〕鰹 カツヲ・ハラカ・オホカツヲ
11. かつお【鰹】[方言]
日本方言大辞典
(1)かつお節。 大阪※116浪花聞書 1820頃 熊本県玉名郡926肥後方言と普通語言葉改良の栞(私立玉名郡教育会)1907儀式三・践祚大嘗祭儀・中「堅魚薄鰒
12. かつお【鰹】[標準語索引]
日本方言大辞典
かつお:鰹のすり身にぎりこかつお:鰹のはらわたはらごーかつお:鰹の子かなごろかつお:鰹の大きいものどだべ / まんだらかつお:鰹の下顎骨やんどーかかつお:鰹の日
13. カツオ画像
世界大百科事典
然干魚で堅かった。このため堅魚と書かれ,やがてこの2字を合わせて,本来はウナギなどを指すらしい鰹の字を借用するようになった。生のカツオを調理して食べることは,沿
14. 初鰹 (見出し語:鰹)
古事類苑
飮食部 洋巻 第1巻 50ページ
15. かつうお‐ぶし[かつうを‥]【鰹節】
日本国語大辞典
〔名〕「かつおぶし(鰹節)」に同じ。*子孫鑑〔1667か〕中「にごりさけかんなべのうちにして、ことにかつうをぶし取そへて、もてきたり」
16. かつう‐ぎ【鰹木】
日本国語大辞典
〔名〕(「かつおぎ(鰹木)」の変化した語)住家の棟に横たえた風防ぎの物を近世、京都でいう(和訓栞{1777~1862})。
17. かつお‐いお【鰹魚】
日本国語大辞典
〔名〕魚、かつお(鰹)。《かつおいお》岐阜県恵那郡498 熊本県玉名郡926 《かっつぉいお》石川県金沢市・河北郡404 《かつういず》沖縄県八重山996 《か
18. かつおいっぽんづり‐ぎょぎょう[かつをイッポンづりギョゲフ]【鰹一本釣漁業】
日本国語大辞典
〔名〕鰹を竿釣りでとる漁法。鰹の魚群を見つけたら、用意した活魚槽(かつぎょそう)の生きたカタクチイワシをまいて誘い、舷側の数か所から海面に水をまいて、その音で鰹
19. かつお‐いろり[かつを‥]【鰹煎汁】
日本国語大辞典
〔名〕
鰹節(かつおぶし)を煮出した汁。いろり(煎汁)。*十巻本和名類聚抄〔934頃〕四「
汁 本朝式云堅魚
20. かつお‐うり[かつを‥]【鰹売】画像
日本国語大辞典
〔名〕鰹、特に初鰹を売り歩くこと。また、その人。《季・夏》*俳諧・いつを昔〔1690〕交題百句「鰹売いかなる人を酔すらん〈芭蕉〉」*雑俳・柳多留‐二四〔1791
21. かつお‐かき[かつを‥]【鰹掻】
日本国語大辞典
*浄瑠璃・右大将鎌倉実記〔1724〕三「忠信の為には鰹(カツヲ)かき同然と、卑下の詞も奥床しき」*浄瑠璃・生写朝顔話〔1832〕浜松の段「日本国を股にかける人買
22. かつお 掻(か)こなら形掻(なりか)けよ
日本国語大辞典
鰹節(かつおぶし)をかくには、薄く削れということ。*譬喩尽〔1786〕二「鰹掻削(カツヲカコ)なら形掻削(ナリカケ)よ 此形のごとく細く削べしと也」
23. 鰹(かつお)搔(か)こなら形(なり)搔(か)けよ
故事俗信ことわざ大辞典
鰹節(かつおぶし)をかくには、鰹節の形なりに薄く削れ。〔譬喩尽(1786)二〕
24. 鰹木
日本大百科全書
等間隔に並べる。家形埴輪はにわに鰹木のあるものがみられるように、古墳時代にすでに棟飾りとして用いられていたことが知られる。『古事記』には、志貴県主しきあがたぬし
25. かつお‐ぎ[かつを‥]【鰹木】
日本国語大辞典
これと直角に並べた装飾の木。中ぶくれの円筒形で鰹節(かつおぶし)の形に似ているところからいう。*春日社記録‐文永元年〔1264〕八月一〇日「千木・鰹木在
26. かつおぎょぎょう【鰹漁業】画像
国史大辞典
はあまり鰹を食さぬようになり、鰹漁業も衰退したという。しかし鎌倉時代以降は勝負に「かつうお」として武士の間で賞味され、再び盛んになっていった。とはいえ鰹漁業の本
27. かつお‐くじら[かつをくぢら]【鰹鯨】
日本国語大辞典
〔名〕「いわしくじら(鰯鯨)」の異名。
[ク]
28. かつお‐ざめ[かつを‥]【鰹鮫】
日本国語大辞典
〔名〕魚「あおざめ(青鮫)」の異名。鰹(かつお)に似た形の一・五メートルから二メートルぐらいある大きな魚。《かつおざめ》伊豆八丈島†071
29. かつお‐じま[かつを‥]【鰹縞】
日本国語大辞典
〕〈永井荷風〉一「赤糸の入った極く荒い鰹魚縞(カツヲジマ)の糸織の羽織を重ね」*或る女〔1919〕〈有島武郎〉前・九「大きな五つ紋の黒羽織に白っぽい鰹魚縞(カツ
30. かつお‐つり[かつを‥]【鰹釣】
日本国語大辞典
〔名〕鰹を釣ること。《季・夏》*俳諧・毛吹草〔1638〕二「六月〈略〉鰹(カツホ)釣」*新浦島〔1895〕〈幸田露伴〉一「猶鰹魚(カツヲ)釣り鯛釣りを世渡る業と
31. かつおつり‐ぶね[かつをつり‥]【鰹釣船】
日本国語大辞典
〔名〕「かつおぶね(鰹船)(1)」に同じ。*山家集〔12C後〕下「伊良胡崎にかつをつりぶね並び浮きてはがちの浪にうかびつつぞ寄る」
32. かつお‐づつ[かつを‥]【鰹筒】
日本国語大辞典
〔名〕鰹を水に浸しておく筒。*俚言集覧〔1797頃〕「鰹筒 鰹を水にひやし置く筒也」
33. カツオドリ
日本大百科全書
広義には鳥綱ペリカン目カツオドリ科に属する海鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。同科Sulidaeの仲間は全長65~95センチメートル、海上をやや速く羽ば
34. かつお‐どり[かつを‥]【鰹鳥】画像
日本国語大辞典
〔名〕(1)カツオドリ科の海鳥。全長約七〇、翼開長約一四五センチメートル。頭胸部と背面はこげ茶色で、腹面は白い。くちばしは大きく、円錐形にとがり、尾はくさび状。
35. かつお‐な【鰹菜】
日本国語大辞典
長崎県一部030 大分県一部030 鹿児島県一部030 《かちゅうな》長崎県一部030 《かつぶしな〔鰹節菜〕》静岡県一部030 (2)たかな(高菜)。《かつお
36. かつお‐なわ[かつをなは]【鰹縄】
日本国語大辞典
〔名〕屋根ふきに使う麻縄を長野県更級郡などでいう。
37. かつお‐に[かつを‥]【鰹荷】
日本国語大辞典
〔名〕運ぶため、鰹を荷造りしたもの。《季・夏》*俳諧・五元集〔1747〕元・夏「戸塚越侍るに 鰹荷の跡は巳日の道者哉」
38. カツオノエボシ画像
日本大百科全書
腔腸こうちょう動物門ヒドロ虫綱管くだクラゲ目カツオノエボシ科に属する海産動物。普通のクラゲと異なって、さまざまな個虫が集まって一つの群体をつくっている。直径10
39. かつお‐の‐えぼし[かつを‥]【鰹烏帽子】画像
日本国語大辞典
「烏帽子魚 豆相の海辺、鰹先っ寄らんとするときに一物流れ来るあり。大(おほきさ)弐寸斗、形烏帽子に似て左右に紐の如き物あり。その色瑠理紺にして光沢(ひかり)あり
40. かつお‐の‐かむり[かつを‥]【鰹冠】
日本国語大辞典
〔名〕「かつおのかんむり(
鰹冠)」に同じ。
[0]
41. カツオノカンムリ
日本大百科全書
腔腸こうちょう動物門ヒドロ虫綱管くだクラゲ目カツオノカンムリ科に属する海産動物。上面の浮きに相当する気胞体は長径5センチメートルほどで、三角形の帆を立てており、
42. かつお‐の‐かんむり[かつを‥]【鰹冠】
日本国語大辞典
下面の中央および周囲に栄養体がついている。触手にある刺胞に刺されるとひどく痛い。暖流とともに浮遊。鰹の群れとともに見つかることが多いのでこの名がある。かつおのか
43. かつお の 叩(たた)き
日本国語大辞典
(1)鰹でつくった塩辛。肉または内臓を叩き砕いて塩漬けにしたもの。鰹の醤(ひしお)。酒盗(しゅとう)。*仮名草子・仁勢物語〔1639~40頃〕下・九六「男の元の
44. 鰹たたき(かつおのたたき)
古事類苑
飮食部 洋巻 第1巻 945ページ
45. かつお の 花(はな)
日本国語大辞典
鰹節(かつおぶし)を薄く削ったもの。はながつお。*俳諧・鶉衣〔1727~79〕前・上・一三・謝無馳走辞「豆腐に鰹の花の名はちらせど、何をよし野の色香とはめでん」
46. 鰹(かつお)は刺身(さしみ)、刺身(さしみ)は鰹(かつお)
故事俗信ことわざ大辞典
鰹は刺身で食べるのが一番うまい。 諺苑(1797)「鰹(カツヲ)はさしみ、さしみは鰹」〔日本俚諺大全(1906~08)〕
47. かつお‐はぜ[かつを‥]【鰹破前】
日本国語大辞典
〔名〕鰹節のように、上にそりあがった陰茎。
48. 鰹節
世界大百科事典
れたとする説は信用できそうである。鰹節は〈勝男武士〉などと書いてめでたいものとされ,祝儀のさいの引物(ひきもの)や結納品に使われる。よそへネコをやる場合,鰹節を
49. かつお‐ぶし[かつを‥]【鰹節】
日本国語大辞典
武士も鉛鰹(〈注〉カツオブシ)に如かず」*うもれ木〔1892〕〈樋口一葉〉一「あはれ薩摩といへば鰹節(カツヲブシ)さへ幅のきく世に」*尋常小学読本(明治三七年)
50. かつおぶし【鰹節】[頭見出し]
故事俗信ことわざ大辞典
鰹節(かつおぶし)と砥石(といし)の借(か)り入(い)れはない・鰹節(かつおぶし)と巻紙(まきがみ)は搔(か)くほど減(へ)る・鰹節(かつおぶし)にする・鰹節(