1. 九月 《長月》 【12か月のきまりごと歳時記】
生活便利帳
日ごとに涼しくなる頃 五感を研ぎ澄ませて 小さな秋を見つける
2. 長月
日本大百科全書
語源は明らかではないが、中古以来、夜がようやく長くなる月の意の夜長月の略称といわれてきた。稲熟いなあがり月、稲刈いなかり月、穂長月などが変化したものとする説もあ
3. なが‐つき【長月・九月】
日本国語大辞典
86頃〕「長月の初古郷に帰りて、北堂の萱草も霜枯果て、今は跡だになし」語源は明らかでない。「拾遺‐雑下」に、「夜昼の数はみそぢにあまらぬをなど長月といひはじ
4. なが-つき【長月・九月】
全文全訳古語辞典
〔名詞〕《中世には「ながづき」とも》陰暦九月をいう。 「ながつき晦日なれば」〈源氏・関屋〉九月の末なので。
5. 【長月】ながつき
新選漢和辞典Web版
《国》陰暦九月の別称。
6. ながつき‐ぐさ【長月草】
日本国語大辞典
〔名〕植物「きく(菊)」の異名。*重訂本草綱目啓蒙〔1847〕一一・隰草「菊〈略〉ながづきぐさ」ナ
7. ながつき‐こそで【長月小袖】
日本国語大辞典
〔名〕江戸時代、重陽の節供に着る紋付小袖。万石以上は花色紋付小袖、万石以下は花色に限らず、紋付小袖を着て登城する。*歌舞伎・忠臣蔵年中行事〔1877〕九月「『思
8. ながつき の 御念仏(ごねんぶつ)
日本国語大辞典
毎年、陰暦九月一三日から三日間修する念仏。*栄花物語〔1028~92頃〕くもの振舞「長月の御念仏に、院に一品宮渡らせ給」
9. ながつき‐ばな【長月花】
日本国語大辞典
〔名〕秋菊のこと。*藻塩草〔1513頃〕八・菊「をとめ花 秋菊也〈略〉
長月花 同」ナ
ツキバナ
10. ながつきむら【長月村】愛媛県:南宇和郡/御荘町
日本歴史地名大系
[現]御荘町長月 僧都川の支流長月川に沿った村で、南流する長月川の谷あいに位置する。西は和口村、東は緑村(現城辺町)に接する。慶安元年伊予国知行高郷村数帳(一六
11. 長月夜話(著作ID:3410115)
新日本古典籍データベース
ちょうげつやわ 半酔居士(はんすいこじ) 雑記
12. 長月集(著作ID:249570)
新日本古典籍データベース
ながつきしゅう 素檗(そばく) 編 俳諧 文化一三刊
13. 長月集(著作ID:391662)
新日本古典籍データベース
ながつきしゅう 無射集 眉山一世(びざん1せい) 編 俳諧 文化四序
14. 長月日記(著作ID:391673)
新日本古典籍データベース
ながつきにっき 原篤斎(はらとくさい) 紀行
15. 長月の夜(著作ID:391695)
新日本古典籍データベース
ながつきのよ 青蘿(せいら) 編 俳諧 天明年間
16. 長月二十日あまり津の国なにはへ行く人を送辞の序(著作ID:4366329)
新日本古典籍データベース
ながつきはつかあまりつのくになにわへゆくひとをおくることばのじょ
17. 長月物語(著作ID:4366330)
新日本古典籍データベース
ながつきものがたり 武術 天保一二序
18. 長月夜話(著作ID:476619)
新日本古典籍データベース
ながつきやわ 長夜独話諸侯品評 竹川竹斎(たけかわちくさい) 雑記
19. 後無射集(著作ID:1130467)
新日本古典籍データベース
ごむえきしゅう 長月集 雪貢(せっこう) 等 編 俳諧 文政七序
20. さんちょう‐がつ[サンチャウグヮツ]【三長月】
日本国語大辞典
〔名〕「さんちょうさいがつ(三長斎月)」の略。*俳諧・華実年浪草〔1783〕春・一「正五九月を三長月とも云」*法苑珠林‐八八「歳三長月六斎若能持者。並須為之」
21. さん‐ちょうがつ【三長月】
仏教語大辞典
→次項 の略。 巡礼行記 四・会昌四・三 「唐国恒式、三長月不許殺命。今上則不然也」
22. のせ-ちょうげつ【能勢長月】
日本人名大辞典
?−? 江戸時代前期の画家。貞享(じょうきょう)(1684-88)ごろの人。狩野安信(かのう-やすのぶ)にまなぶ。通称は山三郎。
23. 甲申長月の記(著作ID:4359226)
新日本古典籍データベース
こうしんながつきのき 有賀長基(ありがちょうき) 紀行 和歌 文政七
24. 此長月(著作ID:1124181)
新日本古典籍データベース
このながつき 永我(えいが) 編 俳諧 元文元刊
25. 宣長月歌(著作ID:477690)
新日本古典籍データベース
のりながつきのうた 本居宣長(もとおりのりなが) 詠 富山定豪(とみやまさだかつ) 画 和歌
26. 家仁親王長月十三夜月歌(著作ID:1764712)
新日本古典籍データベース
やかひとしんのうながつきじゅうさんやつきのうた 和歌
27. 秋の夜長 【12か月のきまりごと歳時記】
生活便利帳
昔の人はそれを「秋の夜長」といい、風流に楽しんでいた。旧暦9月の異称である長月(ながつき)は「秋の夜長のころ=夜長月(よながつき)」が略されたものという説もある
28. 秋山記行・夜職草 109ページ
東洋文庫
(注^)まうナ建〕 主嶋田彦八と申は、信濃箕作村なる嶋田三左衛門の分家かして、同性也。ゆあみ 時節、長月の寒冷〔の故〕にや、浴のもの、長屋にも、湯守りが宿にも、
29. 秋山記行・夜職草 199ページ
東洋文庫
其の時分あまり仕事のはかゆかず、ちと氣の毒にも思へ候得共、かくまで慈母の好み給ふ者と、七十四といふ長月廿八日の夜職には、彼の孝子善之丞物かたははLやから語終夜讃
30. 秋山記行・夜職草 266ページ
東洋文庫
況や其の餓の日課千遍萬遍をや。た父常々の樂は夜職に軍書を好み、齢七十四の夏、機を織り、たまたすき長月二十九日臨終まで洗濯物の糊附に、手律しながら俄の急病に磁土を
31. 総角(源氏物語) 291ページ
日本古典文学全集
「朔日」→明石[2]二三一ページ注一六。→橋姫一二七ページ注一。薫が匂宮を。「宇治山の紅葉を見ずは長月のすぎゆくひをも知らずぞあらまし」(後撰・秋下 ちかぬが女
32. 朝顔(源氏物語) 469ページ
日本古典文学全集
。宮、わづらはしかりしことを思せば、御返りもうちとけて聞こえたまはず。いと口惜しと思しわたる。長月になりて、桃園の宮に渡りたまひぬるを聞きて、女五の宮のそこにお
33. あさじ=が[=の]月(つき)
日本国語大辞典
チガヤをさびしげに照らす月。また、その光。*新古今和歌集〔1205〕秋下・五二一「長月もいく有明に成りぬらんあさぢの月のいとどさびゆく〈慈円〉」*玉葉和歌集〔1
34. あすか‐かぜ【飛鳥風・明日香風】
日本国語大辞典
を遠みいたづらに吹く〈志貴皇子〉」*古今連談集〔1444~48頃〕「ふるさと人や夜寒なるらん 長月の有明がたのあすかかぜ」*浄瑠璃・浦島年代記〔1722〕二「俄
35. 東路のつと(中世日記紀行集) 500ページ
日本古典文学全集
前は野山の間に川あり。景気面白く、廻り険しき館なり。一二日休息して連歌あり。霜ぞ後摘む日を菊に宿の松長月四日なれば、摘む日を待つ心によそへ侍るばかりなり。ここよ
36. あずま-とういん【東東寅】
日本人名大辞典
嘉永(かえい)6年11月3日江戸で死去。61歳。名は寅。字(あざな)は木星。通称は俊治。別号に長月。
37. あり‐あけ【有明・在明】
日本国語大辞典
は前者、「今こんといひし許に長月のありあけの月をまちいでつる哉〈素性〉」〔古今‐恋四・六九一〕は後者の例である。(2)四季歌では、しばしば秋歌の題材となり、特に
38. あり‐やけ【有明】
日本国語大辞典
〔名〕「ありあけ(有明)」の変化した語。*大観本謡曲・松虫〔1514頃〕「秋の風更(ふ)け行くままに長月の、有明(ありやけ)寒き朝風に」
39. あわさんじょうじんじゃ【阿波山上神社】茨城県:東茨城郡/桂村/大山村
日本歴史地名大系
社宝に長鼓一面(胴裏に「上粟野 下子大明神文明十八年丙午十一月一日」の文字がある)、猿田彦の面(寛政七年長月多賀郡華川村矢代喜兵金房奉納)、縁起書一巻がある。境
40. あんようじあと【安養寺跡】熊本県:山鹿市/今寺村
日本歴史地名大系
[現]山鹿市津留 今寺 彦岳の東山麓裾部に位置する。「国誌」によると長月山と号し、禅宗、安野氏の建立という。寛文九年(一六六九)の「一統志」に「安養寺観音」とあ
41. いい‐なぐさ・む[いひ‥]【言慰】
日本国語大辞典
まことまことしき思ひ人のいひなぐさめたる」*源氏物語〔1001~14頃〕東屋「うしろめたうな思ひ給ひそ。長月は、あすこそ節分(せちぶ)とききしかと、いひなぐさむ
42. いい‐はじ・める[いひ‥]【言始】
日本国語大辞典
めける」*拾遺和歌集〔1005~07頃か〕雑下・五二二「よるひるのかずはみそぢにあまらぬをなど長月といひはじめけん〈藤原伊衡〉」*狂歌・狂歌ますかがみ〔1736
43. 和泉式部日記 50ページ
日本古典文学全集
行末のことども、かかる折はあらじと、袖のしづくさへあはれにめづらかなり。われならぬ人もさぞ見む長月の有明の月にしかじあはれはただ今、この門をうちたたかする人あら
44. いっさいしょぶつ‐じんずうげつ【一切諸仏神通月】
仏教語大辞典
正月・五月・九月の三か月の総称。三長斎月・三斎月などとも。 →八斎戒 三養雑記 一 「三斎月、三長月、または一切諸仏神通月(略)などゝいひて」
45. いなで‐ぐさ【─草】
日本国語大辞典
〔名〕(1)植物「きく(菊)」の異名。《季・秋》*藻塩草〔1513頃〕八「菊。いなて草。長月の九日に咲くいなてくさ、花は八重にて万代ぞへん」(2)歌語で、稲の間
46. いま【今】
日本国語大辞典
経につつ〈大伴家持〉」*古今和歌集〔905~914〕恋四・六九一「今来んといひし許(ばかり)に長月のありあけの月を待ちいでつる哉〈素性〉」*源氏物語〔1001~
47. いまづむら【今津村】山口県:岩国市
日本歴史地名大系
頃までさかのぼると考えられる。白崎八幡宮拝殿の棟札には「防州玖珂郡岩国庄今津」「慶長十六年辛亥長月良辰」とある。今津は文字どおり新しい港の意味だが、「玖珂郡志」
48. いまでらむら【今寺村】熊本県:山鹿市
日本歴史地名大系
正保(一六四四―四八)以後に津留村から分村した。山鹿手永に属する。「国誌」にも村名が記され、禅宗と伝える長月山安養寺跡を記す。元文(一七三六―四一)頃の「肥集録
49. い・む【忌・斎・諱】
日本国語大辞典
神代よりいむといふなる五月雨の此方に人を見る由もがな」*宇津保物語〔970~999頃〕吹上下「長月はいむにつけても慰めつ」*今昔物語集〔1120頃か〕二六・一二
50. 雨月物語 358ページ
日本古典文学全集
てあらせん」とて、強て掟をもせざりけり。此の豊雄、新宮の神奴安倍の弓麿を師として行き通ひける。長月下旬、けふはことになごりなく和たる海の、暴に東南の雲を生して、