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  11. このついで 堤中納言物語

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日本古典文学全集

新編 日本古典文学全集
このついで(堤中納言物語)
このついで(つつみちゅうなごんものがたり)
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このついで(堤中納言物語) 全体

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【現代語訳】
〔一〕 「起きもせず寝もせで夜をあかしては」と古歌に詠まれた春雨を、中宮が物思わしげに眺めていらっしゃる昼のころ、台盤所にいる女房たちが、「宰相中将様がいらっしゃるのですね。いつものお召し物の薫物のにおいが、ほら、あんなに」と騒いでいるうちに、中将はもう中宮の御帳の前におひざまずきになって、「昨夜から父の邸に宿直していましたところ、そこからすぐお使いを申しつかりまして。『東の対の紅梅の下に埋めておかれた薫物を、今日のお退屈しのぎにお試しなさいませ』という父からの口上で」と差し出したのは、すばらしい紅梅の枝に、薫物を入れた銀の壺二つをお付けになった物であった。女房の中納言の君が薫物を取り次いで、御帳の内の中宮に差し上げなさる。中宮は数々の香炉で、さっそく若い女房たちにこの薫物をお試しなさせになって、ご自分もちょっとお覗きになり、御帳のそばの御座所で横になっておくつろぎになった。若向きの紅梅色の袿の上に、中宮の豊かに波打つ御黒髪の端だけが、御帳の陰から拝されて、女房のだれかれ三、四人が、御

【目次】
このついで(扉)梗概〔一〕第一話――「火取のついで」の物語〔二〕第二話――清水参籠の回想〔三〕第三話――東山での物語

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検索コンテンツ
1. 堤中納言物語画像
日本大百科全書
盗み出そうとした主人公が、姫君を案じてきていた祖母の尼君あまぎみを車に乗せてきてしまう失敗譚たん。〔このついで〕3人の女房が語り継ぐ構成で、子までなした姫君の歌
2. 堤中納言物語
世界大百科事典
らかの作為とみるほうが自然か。なお,《異本堤中納言物語》は擬古物語《小夜衣(さよごろも)》の前半の伝本の誤称である。松尾 聰 花桜折る少将 このついで 虫めづる
3. つつみちゅうなごんものがたり【堤中納言物語】
日本国語大辞典
わが国最初の短編物語集。一〇巻一〇冊。「花桜折る少将」「このついで」「虫めづる姫君」「ほどほどの懸想」「逢坂越えぬ権中納言」「貝合」「思はぬ方にとまりする少将」
4. つつみちゅうなごんものがたり【堤中納言物語】
国史大辞典
小式部という作者名も判明している。その他の諸作は成立年代も作者名も不詳であるが、『花桜折る少将』『このついで』『ほどほどの懸想(けそう)』『貝合』などの諸篇は、
5. あらら‐か【荒─】
日本国語大辞典
001~14頃〕帚木「なみなみの人ならばこそあららかにも引きかなぐらめ」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「風いとあららかに吹きて、木の葉ほろほろと
6. いで‐・く【出来】
日本国語大辞典
ままに、ほかにはかかる人もいでくまじきにやとやむごとなきものにおぼして」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「いとうつくしきちごさへいできにければ」*
7. おし‐いだ・す【押出】
日本国語大辞典
だら女は、このらごらの五つ六つばかりなるを、すだれの内よりをしいだして」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「几帳のほころびより、櫛のはこの蓋(ふた)
8. 落窪物語 176ページ
日本古典文学全集
り。<わが御おぼえばかり>と思すらむ人、うちあふべく  切って用いる場合がある。『堤中納言物語』の「このついで」はそうした場面を描いている。「ばら」は複数を表す
9. おとな‐だ・つ【大人立】
日本国語大辞典
ちごどもなどは「受領(ずりゃう)などおとなだちぬるも、ふくらかなるぞよき」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「おとなだつ宰相(さいしゃう)の君、『何
10. おもい‐こが・れる[おもひ‥]【思焦】
日本国語大辞典
たゆるときなく、むすめどもも思こがるるを、舟道ゆゆしとかつはいさめけり」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「子だにかくあくがれ出でば薫物(たきもの)
11. かき‐ざま【書様】
日本国語大辞典
4頃〕明石「みちのくにがみに、いたう古めきたれど、かきざまよしばみたり」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「かきざまゆゑゆゑしうをかしかりしを見しに
12. かまえ‐い・ず[かまへいづ]【構出】
日本国語大辞典
*源氏物語〔1001~14頃〕賢木「このついでに、さるべき事どもかまへいでむに、よきたよりなりとおぼしめぐらすべし」(2)こしらえだす。*堤中納言物語〔11C中
13. きん‐だち【公達・君達】
日本国語大辞典
おもしろき宮にひとり住みにて、男女きんたちをも、みなひとつに迎へよせて」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「あるきんたちに、しのびて通ふ人やありけむ
14. こう‐ばい【紅梅】
日本国語大辞典
頃〕浮舟「濃ききぬにこうばいの織物など、あはひをかしう著かへて居給へり」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「こうばいの織物の御衣に、たたなはりたる御
15. 国文学全史 2 平安朝篇 285ページ
東洋文庫
堤中納言物語』  『堤中納言物語』は普通の順序で、「花桜折る少将」「このついで」「虫めづる姫君」「ほどほどの懸想」「逢坂 越えぬ権中納言」「貝合せ」「思はぬ方
16. さかし・い【賢】
日本国語大辞典
頃〕若菜上「さかしき下人も、なびきさぶらふこそ、たよりあることに侍らめ」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「いづら、少将の君とのたまへば、さかしうも
17. 沙石集 256ページ
日本古典文学全集
中で香を焚いたりする。「子だにかくあくがれ出でば薫物のひとりやいとど思ひこがれむ」(『堤中納言物語このついで)。鹿は春日明神の神使とされた動物。
18. たえま‐がち【絶間勝】
日本国語大辞典
1130頃か〕八「さやうにて通ひ給ふほどに、心すこし変りたえまがちなり」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「ある君達(きんだち)に、しのびて通ふ人〈
19. たたなわ・る[たたなはる]【畳】
日本国語大辞典
たたなはり、つるばみのきぬやれくづれ、したうづやれてせうすいしたる人の」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「紅梅の織物の御衣に、たたなはりたる御髪の
20. たち‐どま・る【立止・立留】
日本国語大辞典
とこ君はたちとまりたる心地も、いと人わろく、胸ふたがりて、わが御方に、ふし給ひぬ」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「ほど経てたちよりたりしかば、い
21. つい‐・いる[‥ゐる]【─居】
日本国語大辞典
~999頃〕吹上上「まづふきあげの宮にはひいりて、君の御まへについいる」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「宰相中将こそ参り給ふなれ。例の御にほひい
22. つ・ぐ【継・接・続・次・注】
日本国語大辞典
はつぎてふらなんわがやどのすすきおしなみふれるしらゆき〈よみ人しらず〉」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「つれづれにおぼしめされて侍るに、申させ給
23. 堤中納言物語 494ページ
日本古典文学全集
女の歌を聞いて男が翻意する話は『伊勢物語』二十三段、『大和物語』百五十七、百五十八段、『堤中納言物語』「このついで」の第一話など多い。急に気が変った男は今までの
24. 帚木(源氏物語) 56ページ
日本古典文学全集
「見どころ」を敬語化したもの。「ついでに」として論談の場に移るのは、語り物らしい趣向。『堤中納言物語』の「このついで」などに類例がある。「しも(めでたし)」。「
25. もの‐へだ・つ【物隔】
日本国語大辞典
4頃〕初音「かく、ののしる馬・車の音をも、物へだててききたまふ御方々は」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「ものへだててのけはひのいと気高う、ただ人
26. 夜の寝覚 42ページ
日本古典文学全集
中納言の平常がうかがわれる。中納言の思うとおり。案の定。以下、宮の中将の思い出話。語り口が『堤中納言物語』の「このついで」などに似る。また歌語りの土壌もこうした
27. わ・げる【綰】
日本国語大辞典
し、日月曲(ワケ)て臨て」*色葉字類抄〔1177~81〕「曲 ワゲタリ」*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「たけに一尺ばかりあまりたるにやと見ゆる髪
28. わらい‐まぎらわ・す[わらひまぎらはす]【笑紛】
日本国語大辞典
〔他サ五(四)〕笑うことによって、真相を把握しにくくさせる。笑ってはぐらかす。*堤中納言物語〔11C中~13C頃〕このついで「誰とも言はで、いみじくわらひまぎら
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