(ヒマラヤ)
ジャック・デュピュイ 著/水野 勉 訳
世界最高峰の山岳地帯として、絶えず登山家を惹きつけてやまないヒマラヤは、同時に多くの国家とさまざまな民族の居住地域でもある。本書は、自然条件、住民構成、文化、経済機構などを記述しながら、ヒマラヤの全体像を俯瞰し、この多様な魅力あふれる景観のパノラマを的確に描き出した名著。
(エイゴノゴイ)
ポール・バケ 著/森本英夫、大泉昭夫 訳
英語のヴォキャブラリーの充実の「されかた」教えます! 英語の語彙をその歴史的な発展から捉える本書は、キリスト教化、ヴァイキングの渡来、ルネサンスなど、時代の重要な出来事の折りに、諸外国語からの借用語により絶えず自己を豊かにしてきた英語の語彙の歴史を、効率よく簡潔にまとめた基本文献。
(マッキローマテイコク)
ジャン=レミ・パランク 著/久野 浩 訳
3世紀末から6世紀末にいたる3世紀間はローマ帝国没落の時期であるが、また同時にそれは創造的な意味をもつ転換期でもあった。政治・経済・宗教・芸術・社会の各分野にわたって、この瀕死の帝国の様相を描きながら、ゲルマン諸部族の大移動を通じて形成されてゆく、来たるべき時代の胎動をも告げる。
(テンプルキシダン)
レジーヌ・ペルヌー 著/橋口倫介 訳
西洋中世史のなかで今日なお神秘のヴェールに包まれているテンプル騎士団とはいったい何だったのか? 本書は、12世紀から約2世紀にわたりキリスト教国に絶大なる勢力を広げ、巨大な富をも築いたこの謎にみちた騎士団の歴史をついに解明し、主要な側面に光をあてつつ描き出した画期的著作。
(トウホウセイキョウカイ)
オリヴィエ・クレマン 著/冷牟田修二、白石治朗 訳
燦然たるビザンツの典礼や美術を生み出し、中世以降の東ヨーロッパやロシアの文化的母胎となった東方正教会。本書は、その歴史、神学、典礼、秘跡を概説しながら、ローマ=カトリック教会やプロテスタント教会とも異なる、神秘主義的な色合いを強く帯びた独自の信仰の姿を浮かび上がらせている。
(ジンルイセイタイガク)
ジョルジュ・オリヴィエ 著/河辺俊雄 訳
遺伝子やゲノムが地球規模のメカニズムを解明する! エコロジカルな存在として人間を捉える本書は、生物学や医学の広範な知識を頼りに、人類の進化の根拠を探る。ヒトは環境にどのように適応してきたのか? 混血文化はどこへと向かうのか? フランス人類学の大家による画期的な著作。
(インカブンメイ)
アンリ・ファーヴル 著/小池佑二 訳
1532年スペイン人がペルーに到着したとき、やがて襲撃され、崩壊することになるインカ帝国は壮大な領土を誇り、数千年にわたるアンデス文明の、最後の輝かしい光を放っていた。本書はその歴史・文化・社会構造を、具体的な調査と探索をふまえながら、謎にみちた太陽の帝国の姿を再現した絶好の書である。
(ファシズム)
アンリ・ミシェル 著/長谷川公昭 訳
20世紀の近代国家が鼓吹したナショナリズムの突然変異種――ピランデッロ、ハイデッガー、セリーヌらをも引きつけたファシズムとは、いったい何だったのか? その複雑にして多くの矛盾にみちたファシズムという社会現象を多角的に分析する本書は、強者の権力をめぐるメカニズムを解明した名著。
(チュウゴクジンノセイカツ)
ミシェル・ジャン 著/小川特明 訳
毛沢東という巨大な指導者を失ったあとも、中国は絶えざる革命的実験を推し進めてきた。社会体制から生活のすみずみにまでいたるこの全体的な改革のなかで、中国の人びとは日々どのように生活し、何を考え感じとるのだろう。この地球上に最も多くの同胞をもつ人びとについての「暮らしの報告書」。
(エイゴノゴゲン)
ポール・バケ 著/大泉昭夫、森本英夫 訳
英語の語源と語源研究を主題とする本書は、関連分野からのさまざまな手がかりを活用しながら、英語というこのもっとも活力にあふれた国語のもつ豊かな語彙創造の過程を体系づけて示す。日頃見なれた語のときには思いがけない出生を学ぶうちに、読者は語源学の扉にまで導かれることになろう。