(チュウセイノゲイジュツ)
グザヴィエ・バラル・イ・アルテ 著/西田雅嗣 訳
初期中世・ロマネスク・ゴシックという三つの時代区分を踏まえ、西洋における中世芸術とその研究の歴史をわかりやすく解説。西洋美術史や西洋建築史の初学者に最適なハンドブック。
(フクシコッカ)
フランソワ=グザヴィエ・メリアン 著/石塚秀雄 訳
公的介護保険の実施など、社会福祉サービスに関する議論を豊かにするために! 21世紀の福祉社会の行方を探るガイドブックとして、福祉国家の歴史と今日的課題について概説する。
(ホメロス)
ジャクリーヌ・ド・ロミーイ 著/有田 潤 訳
ヨーロッパ文学の出発点として名高い古代ギリシアの二大叙事詩――『イリアス』と『オデュッセイア』。両詩篇をより深く楽しむための基礎知識を手際よく紹介した、ホメロス入門の決定版。
(ゴノセンタク)
ジャック・クラレ 著/倉田 清、中川恭明 訳
自分が使う言葉に磨きをかける! 文学作品から商業文までさまざまな文体のメカニズムを解明し、記号についての自分の好み――語の選択をレベルアップさせてくれる実践的な読み物。
(コモロショトウ)
エルヴェ・シャニュー、アリ・ハリブ 著/花渕馨也 訳
アフリカ大陸とマダガスカル島に挟まれた、4つの小さな島々――「生きた化石」シーラカンスで名高いコモロ諸島。その地理・自然環境および歴史を詳しく語り、コモロ社会を描き出す。
(ラテンゴノレキシ)
ジャクリーヌ・ダンジェル 著/遠山一郎、髙田大介 訳
西欧で古くから愛されてきた「効率のよい言語」――ラテン語をめぐり、その誕生、繁栄、衰退、そしてロマンス諸語の輩出などを概説。ラテン系言語民族の心性に根づく思考形式がわかる。
(ジカンセイブツガクトハナニカ)
アラン・レンベール 著/松岡芳隆、松岡慶子 訳
「生物の時間構造とその変動について研究する学問」の実際を、豊富な実験レポートをもとにしつつ、基礎から応用まで、紹介してゆく。「体内時計」の謎に迫る、画期的ガイドブック。
【編集者よりひとこと】小児喘息の発作は、どうして、夜間に起きるのか? リウマチ様関節炎の関節痛とこわばりは、どうして、朝、目が覚める頃に起きるのか? 心筋梗塞は、どうして、午前10時頃に多発するのか? ……など、ヒトの「からだ」が病んでしまうときのバイオリズムについてなされる、時間生物学的な説明には、なるほどなあ、と感心することしきり。そのほか、本書には、海外旅行時のジェットラグ(時差ボケ)の原因や、「夏期長期休暇有害説」など、知っておきたい話題がもりだくさんです。
(ヨーロッパノチョウトッキュウ)
エリック・シノッティ、ジャン=バティスト・トレブル 著/湧口清隆 訳
TGV、AVE、ICE、ユーロスター、タリス――ヨーロッパの主要都市を結ぶ超特急列車たち。その歴史的背景や技術的成果を詳解。EUの鉄道状況がまるごとわかる、必読の一冊。
【編集者よりひとこと】TGVから進化したユーロスターやタリスなど、ヨーロッパにおける高速鉄道列車の現状と未来について詳しくなれる1冊。はたして振り子式列車は高速列車の代わりとなりうるのか? といった、鉄道ファンをも唸らせる問題提起はもちろん、ヨーロッパ経済における「乗り物の未来像」を提示してくれます。「2020年までのヨーロッパにおける高速鉄道の〈予定路線図〉」などなど、貴重な図版が、豊富に収録されています。
(シャカイゲンゴガク)
ルイ=ジャン・カルヴェ 著/萩尾 生 訳
クレオール語や言語政策の問題を視野に収め、社会言語学の現状とその見取り図を提示! ソシュール以降の近代言語学がふるい落としてきた「言語に内在する社会的性格」が、解明される。
【編集者よりひとこと】著者は、1942年に旧フランス植民地チュニジアに生まれたフランスを代表する社会言語学者です。『ロラン・バルト伝』の書き手としても名高いですが、本書では、比喩を巧みに用いながら、「ことばを“食っ”たり、“戦争”をしたり発言を“交換”して利益を追求したりする」のは、言語そのものではなく「それを話す人びとだ」ということに、注意を促します。同じ文庫クセジュから、『超民族語』『言語政策とは何か』の2冊が、同著者の本として刊行されています。
(エスニシティノシャカイガク)
マルコ・マルティニエッロ 著/宮島 喬 訳
イスラム世界において聖戦が唱えられ、ルワンダやボスニアで民族紛争が苛烈をきわめた背景にある、エスニシティの問題。その概念を、宗教やナショナリズムとの関連において検証する。
【編集者よりひとこと】エスニック料理やエスニック音楽など、心地よい響きをもって使われるものも確かに存在する。だが「民族関連の用語」は、そのほとんどが、虐殺、暴力、その他の野蛮で無知で非人道的で前近代的な行動を報じるときに多く使われている。それでははたして「エスニシティ」という用語は、どのように語られてきたのか? 本書は、そんな疑問に答えるべく、ジェンダーやグローバリゼーションの問題などをも射程に収め、現代世界への視座を与えてくれる、現代人必読の一冊です。