2001年12月に全十三巻を完結した『日本国語大辞典 第二版』は、50万項目に100万用例を収めて、用例には年代を表示し、主要な語には語誌欄を設け、方言語彙を大幅に増補するなどの新しいさまざまな試みも加わって、その評価はますます高まりつつあります。
日本が世界に誇るこの本格的な国語大辞典をさらに十全に活用していただくために、別巻として「漢字索引」「方言索引」「出典一覧」を一書に収め、いよいよ今秋11月30日に刊行いたします。
読めない漢字からでも引ける漢字索引
「蛞蝓」「百日紅」「秋刀魚」「河豚」「雪洞」……などの読めない言葉について、『日本国語大辞典』を漢字から引ける索引です。 漢語・和製漢語・重箱読み・湯桶読み・あて字・熟字訓など、本巻に収録された50万語の見出しのうち漢字で表された約40万語に及ぶ漢字語の読みの総覧としても利用できます。さらに検索しやすいよう、「康煕字典」に準じた部首順の配列で、総画索引・代表音訓索引も付いています。
引きたい方言形から当たれる方言索引
見出し語以外のいわゆる「異形」を含めた方言語彙約14万をすべて五十音順に配列しました。方言に接して、適当な見出し語が思いつかなかったときに、この索引があれば、勘に頼らずに直接本巻にあたることができます。 さらに日本語の語形を考えるヒントに満ちた、方言語彙の総目録としての役割も果たします。
用例の典拠・底本を確認できる出典一覧
『日本国語大辞典』に収めた100万用例のほぼ9割を占める文献6000点の書誌情報を、書名の五十音順に配列。用例の典拠について、その底本を確認できます。 国語・国文学の研究には欠かせない日本語基礎資料の目録としても、さまざまな利用が可能です。