洗練と進化を遂げたからこそ、『精選版』と呼ぶにふさわしい。
日本語を使いこなすツールとしてのデスクトップ辞典、誕生。
五十万項目、百万用例を収録した、日本最高峰の国語辞典『日本国語大辞典 第二版』の成果を全三巻に凝縮。文献への登場回数や使用頻度の高い三十万項目を精選し、文献上に最初に現れた用例を中心として約三十万例を厳選しました。
『日本国語大辞典 第二版』に掲載されていない新項目も、現代語・新語を中心に約千五百項目を追加。カタカナ語や新奇な言葉のみではなく、日常普通に使われていながら今まで国語辞典には載っていなかった言葉を積極的に採集しました。さらに、『日本国語大辞典』の公式ウェブサイトである「日国.NET」で公募した用例を中心に、約五千の新しい用例を補充しました。
『古事記・日本書紀・万葉集といった古代の文献から現代の小説やエッセイまで、数万点の文献からの実例を引用して、日本語と日本文化の幅広く奥深い姿に迫ります。『日本国語大辞典 第二版』の用例より、さらに時代をさかのぼった例も数多く追加されました。
日本の文献からの用例には、その成立年(または刊行年)を西暦で明示しました。一語一語の歩みが手に取るように把握できます。
言葉の成り立ち、意味や用法の変遷、類語との関係、日本人がその言葉に込めてきた含意の歴史などを、最新の研究成果に基づいてコンパクトに記述した「語誌」欄、用例や文法的なことについての注記を臨機応変に説明する「補注」欄も充実しています。
省庁や政府関連団体などの再編成や、自治体の「平成大合併」にも対応(二〇〇五年八月末の情報)。大学名や百科項目も最新の情報を記述し、最新の百科事典としてもご利用いただけます。
歴史的な文献に掲載されている絵や、日本の伝統文化や風習にまつわる絵を中心に、図版約三千点を収録しました。レイアウトは、できるだけ多くの情報を盛り込みつつ、見出し語を大きくするなどの工夫により、探しやすく読みやすくなっています。
第三巻に、漢字で始まるすべての項目が引ける「漢字索引」を完備。読めない言葉も漢字の画数によって簡単に検索できます。
「日国友の会」について
『精選版 日本国語大辞典』に収録された新しい用例の多くは、「日国友の会」というフォーラムを通じて公募したものです。第二版の編集委員であられる故・徳川宗賢先生は、ご生前、折に触れ、「日国友の会」を結成して、広く読者の皆様から日本語に関する情報の提供をお願いしたらどうか、とおっしゃっていました。徳川先生の遺志を継いでネット上で開設された「日国友の会」には、 すでに数万の用例が読者の方々から寄せられています。