2012年に25周年を迎えた長編漫画『ジョジョの奇妙な冒険』をめぐる状況が活気づいている。原画展の開催やスマホとのコラボ、アニメなどのメディアミックスと、ビジネス的にも新たな展開を見せた。もともとカルト的な人気だった本作を、長年にわたって支え続けたのが「ジョジョラー」と呼ばれる熱烈なファンたちだ。ちなみに「ジョジョ」は主人公の愛称。
 作者の荒木飛呂彦(あらき・ひろひこ)氏いわく、物語のテーマは「人間讃歌」。2012年は第8部にあたる『ジョジョリオン』が『ウルトラジャンプ』(集英社)に連載中である。ときに正義の側さえも敗北する緊張感が全編を貫くが、死を前にしても主人公は希望を失わない。そんな漫画の世界にハマり込んだジョジョラーたちは、やがて自身のライフスタイルにまで「ジョジョ」の存在を持ち込むという。「ジョジョ立ち」と呼ばれるキャラクターのアートなポーズをまねてみたり、個性的なセリフ「ジョジョ語」をブログの文章などに引用したりするのがその一例である。

   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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