コトバJapan! 読んだ気になる!週刊誌 の 記事一覧


 芸能界は魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界である。私が雑誌の世界へ入った70年代は渡辺プロダクション(通称ナベプロ)の全盛時代であった。

 ハナ肇とクレージーキャッツ、ザ・ピーナッツ、中尾ミエ、伊東ゆかり、園まり、ザ・ドリフターズ、沢田研二、布施明、森進一、小柳ルミ子、天地真理、キャンディーズなどの大スターを抱えて「ナベプロ帝国」といわれた。

 今ある芸能プロが全部集まってもかなわない絶大な力を持ち、ナベプロなしでは歌番組もバラエティもできないといわれていた。裏では山口組と近い人間を擁して凄みをきかせていたといわれる。

 たしか私が講談社に入った70年、芸能プロダクションとしては初めて大学卒を採用したと記憶している。1年前ならナベプロを受けたのにと悔しがった思い出がある。

 なかには伊東ゆかりや森進一、小柳ルミ子のように独立する者もいたが、ナベプロが圧力をかけ、一時彼らは、民放には一切出られなくなってしまった。

 あまりのナベプロの横暴に危機感を抱き叛旗を翻したのは日本テレビだった。テレビからスターを出そうと始めたのが公開オーディション番組『スター誕生!』である。

 ここから山口百恵、桜田淳子、新沼謙治、石野真子、森昌子、岩崎宏美、ピンク・レディ、中森明菜などが生まれ、新興芸能プロに供給したため、ナベプロは凋落していったのである。

 事務所移籍で大きな騒動になったのは郷ひろみの時だった。72年にデビューした郷は、アイドルとして一気に人気者になった。

 その郷がジャニーズ事務所から独立してバーニングプロダクションへ移籍してしまったのである。

 当時は両プロダクションとも中堅であったが、一番の稼ぎ手が他に移ってしまうというのは死活問題だから、相当もめるのではないかと注目された。バーニングの周防郁雄(すおう・いくお)の強面が功を奏した、相当な金銭がやり取りされた、などの噂は流れたが、それほどもめずに表面上は決着した。

 郷の移籍を機にバーニング・周防は現在のような「芸能界のドン」にまで駆け上がったといわれる。

 最近では、やはりジャニーズ事務所のSMAPの独立騒動が話題になった。結局、5人のうち木村拓哉と中居正広が残り、あとの3人はこの9月事務所を離れる。

 これを解決するために周防や、もう一人のドン、田辺エージェンシーの田邊昭知(しょうち)社長がからんだのではないかといわれている。

 また、NHKの朝ドラ『あまちゃん』で人気の出た能年玲奈(のうねん・れな)が事務所から独立する際、事務所側から「能年玲奈」を使用するなといわれ、「のん」と改名したことが話題になった。

 能年は彼女の本名であり、それを使用するなというレプロエンタテインメント側の理不尽なやり方には大きな批判の声が出た。

 独立後「のん」は、「創作あーちすと」と名乗り、アニメ映画『この世界の片隅に』の声優として活躍している。

 能年のケースでもわかるように、昔も今も芸能プロダクションの実態はブラック企業といってもいいだろう。

 秋元康がつくったAKB商法も、数々の不祥事やファンによる傷害事件が起きて、批判を浴びている。

 だが、内部から告発するケースがあまりないのは、何としてもスターになりたいという子どもたちの「欲望」が、嫌々でも現状を追認させてしまうからであろう。

 『週刊文春』(8/17・24号、以下『文春』)が、人気モデルのローラ(27)が事務所に「10年奴隷契約」を結ばされたと報じている。

 私はローラという女性が好きだ。バングラデシュ人の父親が時々世間を騒がせたりするが、彼女の美しさ(とくに目がいい)、歌のうまさ、料理のうまさは瞠目に値すると思っている。

 ハリウッドで『バイオハザード:ザ・ファイナル』に出演して女優デビューも果たし、アメリカでも注目されているという。

 そのローラに異変が起きていた。6月17日、フォロワー400万人を超すツイッターに彼女が、「ローラ最近裏切られたことがあって心から悲しくて沈んでいるんだけど、わたしは人には絶対にしない」「いま誰のことも信じられないない(原文ママ)くらい怖いんだ」と投稿した。

 さらにその後も「黒い心を持った人とは絶対に一緒にいたくない。10年の信頼をかえしてください」とつぶやき、事務所とのトラブルで独立するのではと騒ぎになっているというのだ。

 『文春』によると事態はそうとう深刻なようで、CMは10本以上あるのに、あれだけバラエティ番組に出ていたテレビのレギュラーはゼロになってしまったそうだ。

 ローラが所属する事務所はモデル事務所『LIBERA』。創業者で代表取締役は羽布津康史(39)。ボディビルダーなどをテレビ番組に出す小さな芸能プロダクションだった。

 だが、羽布津は2007年、高校3年だったローラを渋谷でスカウトし、ファッション誌『Popteen』でデビューさせ、翌年は『ViVi』の専属モデルになった。10年にゲスト出演した日テレ系の『しゃべくり007』で、誰に対してもタメ口で話し、舌を出したり頬を膨らませるコミカルなしぐさが受け、バラエティ番組からのオファーが殺到した。

 12年にはフジテレビ系の『笑っていいとも』のレギュラーに抜擢されるなど、この時期テレビ番組への出演回数が200回を超えたという。

 民間調査会社の調べによると、同社の売上高は推定8億円で、そのうちローラの稼ぎが約9割というから、彼女は事務所にとっての命綱である。

 ローラを溺愛する羽布津は、独立されては大変と考えたのであろう、ローラの私生活を徹底的に管理し始めたという。

 深夜のローラの長電話に付き合い、彼女が会う人間を全て報告するようマネジャーに義務付け、共演者との連絡も羽布津の許可を取るようにしたそうである。

 ある男性クリエイターがローラを食事に誘ったことに激怒し、携帯電話から家族以外のデータを削除させてしまった。これではプライバシーゼロではないか。

 さらにエスカレートして、羽布津はローラの自宅へ乗り込み、ボディビルの経験もある彼が部屋で暴れ、壁に穴を開けた末、契約書にサインせよと迫ったというのだ。

 恐さで震えあがったローラは、契約書に何が書かれているのか理解できないまま泣きながらサインしてしまったそうだ。

 この契約書がとんでもない内容だった。ローラとの契約有効期間は異例に長い10年。しかも契約満了を迎えても自動的に10年契約が更新される。ローラ側が契約更新しないといっても、事務所サイドの了承がなければ解除できない。たとえ契約解除できたとしても、その後2年間は芸能活動できないというから、事実上、独立や移籍は不可能だ。これは現在問題になっている不平等な「奴隷契約」そのものではないのか。

 後になってローラの両親が契約書の内容を知って激怒したが、サインした以上、打つ手はなかったという。

 これほどのブラック契約を解除できないのだろうか。都民総合法律事務所の中村剛弁護士によると、特に契約終了後2年間活動できないというルールは、憲法22条の「職業選択の自由」に照らして拘束力を有しないという判例があるというのだが、要領を得ないコメントではある。

 さらに、契約書にサインしたにもかかわらず、彼女のギャラは10分の1に下げられたという。そもそも事務所にいくら入っているのかさえ、ローラは知らされてなかったというのだから、こんな契約はまったく無効のはずだが。

 今年初め、当時20歳になったばかりの頃に彼女が交わした契約書が手元になく、羽布津に契約書を確認したいと言うと、「辞めるつもりなら、暴露本を出してやる」「日本だけでなくアメリカでも活動できなくするぞ」と恫喝されたそうだ。

 まるで程度の低いチンピラのようなやり方である。

 ついには心労のためだろう、ローラは5月下旬、撮影のために訪れていたロサンゼルスで倒れてしまう。6月に医者に行くと「これ以上、症状が進行するとうつ病です」といわれたそうだ。

 このところ先に触れたSMAP、能年玲奈など事務所側とのトラブルでタレント側が泣くケースが目立つため、今年7月、公正取引委員会が調査に乗り出し、大手芸能プロなどで独占禁止法に抵触する不公正な契約が結ばれていないか調べ、年内には何らかの結果が公表されるといわれているようだ。

 昨年11月には厚労省が「日本音楽事業者協会」などの芸能関連団体に「芸能人も労働者として扱い、雇用契約と見なすこともあり得る」という文書を配布したという。

 『文春』からこの間の事情を聞かれたローラは沈黙を通したそうだが、最後に芸能活動を続けるのかと聞かれ、

 「心配してくれてありがとう。うん、私、頑張る。これからもみんなをハッピーにするから待っててね」

とけなげに言ったそうだ。

 私も行って優しく抱きしめてやりたい。それはともかく、こうした「奴隷契約」が芸能界でまかり通っていることは事実であろう。なぜ改善されないのか? 大金をつぎ込んで育てたタレントに独立されては困るというプロダクション側の理屈もある。

 だが私が思うに、タレントやその家族、友人が窮状を訴えようとメディアに駆け込んでも、役人、政治家が動かないからだ。

 なぜなら、彼らは自分の息子や娘、有力支援者に頼まれ、「嵐のチケットを」「EXILE(エグザイル)のチケットを頼む」とプロダクション側に依頼し、莫大な借りをつくっているからである。

 なかにはプロダクション側から「枕営業」を受けている輩もいるのではないか。そうした“深い闇”を芸能界と官・政界は共有しているのである。

 ローラの闇は幸いまだそう深くはない。救い出す手はあるはずだし、その第一弾が『文春』のこの記事だと思う。

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 今週も寝不足である。松山英樹が優勝争いをした全米プロ選手権を4日間見ていたからである。もちろん世界陸上の男子100m、400mリレーも見た。ボルトが見事に負けたシーンは、どんなに強いランナーにも終わりが来るということを見せてもらった。松山は惜しかった。メジャー制覇に手が届いた瞬間が確かにあった。16番ホール1.5mのパットが決まっていれば。結婚おめでとう。来年はメジャーを手にして妻と子どもと抱き合って泣こうではないか。

第1位 「『錦織圭』を迷わすモデル恋人の告白」(『週刊新潮』8/17・24号)
第2位 「『乙武クン』と愛人を『糟糠の妻』が訴えた!!」(『週刊新潮』8/17・24号)
第3位 「『東洋経済オンライン』衝撃の内部告発」(『週刊文春』8/17・24号)

 第3位。「東洋経済オンライン」という経済雑誌の老舗・東洋経済新報社がやっているネットメディアがある。
 1か月当たりのサイトのPV(ページビュー)は2億超といわれる。売り上げも年間10億円を大きく超えるというから、たいしたものである。
 お堅い経済のサイトがこれだけ稼ぐというのは、確かにニュースであろう。
 だが、『文春』が東洋経済新報社の中堅社員に聞くと、うちは硬派なメディアと公言しているが、「その内実はサイトを少し覗くとわかるように、下ネタ記事、貧困ネタの記事のオンパレードなのです」というではないか。
 『文春』が入手した内部資料によると、週間TOP20ランキングには、1<妻からも見放された34歳男性派遣社員の辛酸>、2<独身女性が48歳でAV女優デビューした理由>、3<「親が貧しい子」は勉強でどれだけ不利なのか>
 TOP20の中に経済記事といえるのは4、5本だという。『文春』は編集長を直撃して、PV至上主義で、本来の経済記事がおろそかになっているのではないかと指摘する。
 編集長は、そうではないと言いながら、東洋経済の雑誌のほうはプレミアムな雑誌を目指し、オンラインのほうは大衆的なところを引き継げばいいと話している。
 私は長くそうしたことに関わってきたから、ネットがPV至上主義になるのは致し方ないと思う。
 ネットでカネを稼ぐには、刺激的なタイトルと煽情的な内容にしなければならず、そうして稼いだPVがおカネになるのを見ていると、いくら御大層な寝言を言っていても転向せざるを得ないのである。
 だいぶ前になるが毎日新聞が外国向けに出している英文サイトのコラム「WaiWai」で、日本からの情報として、性的なものや品性を欠く情報を載せ大きな問題になった。
 結局、毎日はこれを認め、謝罪し、このサイトを閉めた。なぜこんなことを天下の毎日新聞がやったかといえば、人集めであった。
 PVを増やし、話題になれば何でもいい。どうせネットなんだから。
 「東洋経済オンライン」はそうならない、否、そうなっているのではないか。だが、結局、そうしたやり方は、次のもっとえげつないネットにとって代わられるのだ。
 今は東洋経済の看板があるから、読者は、俺はこんな下品な記事を読みたくて来ているんじゃない、来たついでに読んでいるだけだと思いたいのだ。
 だがやがて、そういう読者が主流になり、良質な読者は逃げていくはずだ。どうせやるなら開き直って御託はならべないことだ。
 何が何でもPVで日本一になってやる。稼ぎまくってやる。そのためには手段など選ばない。そう覚悟を決めなくては、どこかで挫折する。

 第2位。昨年大騒ぎになった「5人不倫」の乙武洋匡(おとたけ・ひろただ)のその後。彼は離婚して子どもとも別れ、一人暮らしを続けているらしいが、昨年11月にフジテレビの『ワイドナショー』に久しぶりに出演した。
 だが、ここでの発言が、別れた妻の心を逆なでしたと『新潮』が報じている。

 「私がしでかしたこと自体は、妻はずっと前から知っていたことなので、それ自体っていうのは特にふたり(夫人と)の間で揉め事になることはなかった」

 口は禍の元である。別れる際、二人の間で、そうした経緯については一切口外しないという「守秘義務契約」を結んでいたそうだから、約束違反である。その上、妻も知っていたというのは「虚偽」で、自分をカッコよく見せようとして、妻や子どもたちを傷つけても構わないという乙武の態度に憤慨したという。
 そこで、妻側は、契約違反の違約金と、ウソを垂れ流した不法行為による精神的損害の賠償、それに不倫相手の一人も提訴したのである。
 少し前まで「日本一いい人」と持て囃された男は離婚された上に、軽率な発言で妻の怒りを再び買ってしまったようだ。

 第1位は新潮砲。『文春』や『新潮』は、『現代』、『ポスト』と違って、表紙に売り物企画を載せない雑誌だが、今週、『新潮』は「錦織圭を迷わすモデル恋人の告白」というのを一本載せている。
 よほど自信のある記事なのだろう。グラビアにはワシントンD.C.で錦織(27)と恋人の観月あこ(25)が、仲良く寿司屋で食事をしている写真が掲載されている。
 錦織の年収は、6月に発売されたアメリカの経済誌『フォーブス』によると、世界スポーツ選手の長者番付で日本人最高の26位で、約37億円。
 だが、『新潮』によると、観月と付き合ってから錦織の成績は低迷し、世界ランクも5位から9位にまで落ちてしまった。
 ファンから観月は「さげまん」といわれているそうだ。だがそんな評にお構いなく、2人は蜜月のようだが、多くの障害があるそうだ。
 その最大のものが島根県松江市に住む錦織の父親の清志だ。彼は『新潮』にこう語っている。

 「(結婚については)うーん……わからねぇなぁ。そんなもん全然想像したくもない。彼女(観月)が悪いっていうのはいっぱい聞くし。周りからね。まあ、悪いことしか聞かないからね」

 一刀両断である。観月が元々モデルとして芸能界で仕事をしていたことも気に入らないらしい。

 「もう、嫌い。芸能人って。ウチは本当にリアルな世界だけん。芸能人だとスキャンダラスなこともプラスになるけど、我々の世界はそうじゃないけん」

 観月はモデルとしては鳴かず飛ばずだったが、ジャニーズ事務所の玉森裕太や、杉良太郎とのスキャンダルで名をはせてきた
 今回『新潮』は、観月への直撃にチョッピリ“成功”している。ネットや雑誌で悪く書かれていることについて、彼女は、見てない、興味がないと答えている。
 ワシントンD.C.で開かれているシティ・オープン期間中、「夜の営みはしているか」という失礼な質問にも、「やってないですよ(笑)」と受け流す。
 結婚については、「結婚はしたい(ですが)、彼に任せています」と、ボールが錦織サイドにあることを示唆したという。
 グラビアで錦織の表情を見る限り、彼も観月を憎からず思っているようだし、結婚は親が決めるものではない。
 もう一度世界ランクの上位に返り咲き、周囲を黙らせて結婚すればいい。いい大人同士なのだから。
 (編集部注:錦織は練習中に右手首を痛め、今季の残り全試合を断念すると発表した。(8月17日付、スポーツニッポン))
   

   

読んだ気になる!週刊誌 / 元木昌彦   



 24歳の長島千恵は末期の乳がんに冒されていた。彼女の恋人・赤須太郎は「ウエディングドレスを着たい」という彼女の夢を叶えるために、友人たちと婚姻届けを出さずに結婚式を挙げる。

 夢が叶った彼女は結婚式から1か月後に亡くなった。長島は「がんと闘う自分の思いを同世代の人たちに伝えたい」と、テレビの取材を受けていた。

 2007年7月17日、このドキュメンタリーが特番で放送されると大きな反響を呼び、『余命1ヶ月の花嫁』というタイトルで映画化もされた。

 生あるものはみな生まれた瞬間に「余命」を宣告されている。毎晩、居酒屋でおだを上げていられるのは、自分の余命が尽きるのがいつか知らないからだが、あと30日と宣告されたら、私は残りの日々をどうやって過ごすだろう。

 安倍首相は自身が関係した森友学園・加計(かけ)学園問題や閣僚たちの相次ぐ暴言、放言で支持率が急落したため、窮余の一策として8月3日に内閣改造したが、『週刊ポスト』(8/11号、以下『ポスト』)は、この内閣の余命は30日しかないと宣告している。

 安倍の大叔父である佐藤栄作元首相は「内閣改造をするほど総理の権力は下がり、解散するほど上がる」と言った。

 それを実証して見せたのが安倍だったというのは皮肉な話だが、『ポスト』によれば、10年前の第一次安倍政権で支持率が急落したとき、安倍は派閥領袖級の重鎮を並べて内閣改造を行なったが、閣内の統制を失ってわずか30日後に退陣表明した。

 「霞が関を統制できず、人事にも失敗して党内を掌握できず、国家の統治能力を失ったのが原因だ」(『ポスト』)が、今の安倍政権が置かれている状況と酷似しているというのだ。

 私も、状況はよく似ていると思う。先日、民進党の山尾志桜里(しおり)前政調会長と会って四方山話をした。

 こんな千載一遇のチャンスのとき、蓮舫が辞任して党内がガタガタしているのはおかしいとはっぱをかけた。

 なぜチャンスか? 第一次のときに安倍が追い込まれ、支持率が下がったきっかけは年金問題だった。

 今回は稲田朋美のことはあるが、やはり森友・加計学園問題が安倍を追い詰めたと言っていい。両方に共通するのは「わかりやすい」ということだ。年金はもちろんだが、長年肝胆相照らしてきた友だちに便宜を図って土地や税金をくれてやるとは、宰相の器にあらずと国民の目が覚め、怒りに火が付いたのである。

 これまで、安保法制や特定秘密保護法、共謀罪のような悪法を強行採決しても、一時は支持率が下がったが元に戻ってしまった。

 国論が二分する問題では、半分を切り捨てても半分は支持してくれる。だが、もり・かけ問題はそうではない。安倍というのはすり寄ってくるポチ・新聞やポチ・テレビにだけでなく、幼児に教育勅語を暗唱させ安倍万歳と言ってくれるウルトラ保守の教育者や、長年の友だちにも便宜供与しているのはおかしい。

 おまけに、妻の昭恵についての疑惑は、私人だからと言って隠してしまう。その裏で、年金を減らし医療費や介護費の負担を増やしている

 やっと、ワイドショーを見ている茶の間のおばちゃんたちも気が付き、怒り始めたのだから、この機会を逃してはいけない。もう、古臭い枝野や前原には誰も期待していない。あなたが民進党の旗を振り、先頭に立ちなさい。そう檄を飛ばした。

 今回の安倍首相への国民の「叛旗」は長年の恨みが積もったもので、重く深い。それが証拠に、内閣改造をしても支持率は35%(朝日新聞調べ、8月5、6日実施)と横ばいである。

 『ポスト』は次の8/18・25号で、「これから破裂する『スキャンダル大臣』リスト」を報じた。

 ポスト安倍候補の一人と見られている野田聖子にも、資産家の父・稔から多額の生前贈与を受けていたのではないかという疑惑があるという。

 「確認できるだけでも、稔氏は2000年から14年間にわたって野田氏の資金管理団体『二十一世紀の会』に毎年個人献金の上限150万円を寄付し続けた。
 さらに10年ほど前から献金の質が大きく変わった。『二十一世紀の会』の毎年150万円、『野田聖子後援会連合会』にも毎年150万円、さらに野田氏の『自民党岐阜県第一選挙区支部』を加えた3団体に献金がなされ、寄付金額がハネ上がったのだ。1つの政治団体への個人献金の上限は150万円だが、政党や支部への献金は年間2000万円まで認められる。
 (中略)娘への献金総額は3団体で8050万円に達し、そのうち4750万円が党支部に集中的(7年間)に献金されていた」(『ポスト』)

 税法が専門の浦野広明・立正大学法学部客員教授がこう疑問を呈する。

 「政治献金は寄付する側に所得税の税額控除が認められ、大きな節税ができる。しかも親から子に献金する場合、それに加えて受け取る側も贈与税がかからない。そもそも贈与税は、相続税を補完する税金という性格を持つ。生前贈与で相続税が払われないのを防ぐために課税するものですが、そこに政治団体や政党支部への寄付を絡ませることでこの贈与税を逃れることができる。高齢になった父から亡くなる前の数年間に政治団体などを受け皿として巨額の献金を受けた野田氏は、一般の国民と同じように相続した場合に比べてかなりの額の課税逃れができた可能性があります」

 政治家の地位を利用した相続税逃れは、首相候補の名が泣こうというものである。

 防衛相に返り咲いた小野寺五典(いつのり)にも、「15年の政治資金収支報告書によると、資金管理団体『事の会』は15年に地元で開いた政治資金パーティと地元企業経営者などからの献金で約3300万円を集め、その3分の1の1200万円を同後援会に寄付している。
 後援会はそのうち1150万円を使い切ったことになっているが、具体的な支払い先が報告されているのは『ポスター印刷代』の8万6400円だけで、支出のほとんどが何に使ったか記載がない。有権者側の視点で見れば、1200万円がほぼ丸ごと“使途不明”なのだ」(同)

 前年の14年もほぼ同様だそうである。政治資金規制法では、国会議員関係政治団体は1件1万円以上の支払い先は、目的、金額を記載しなければならないと定めている。小野寺事務所の弁明は、震災で収入、支出が激減したため11年から国会議員関係政治団体から外したと言っている。

 しかし、上脇博之・神戸学院大学教授がこう言う。

 「震災で収支が悪化したから外した、という理由はおかしい。小野寺氏の資金管理団体と会計責任者が同じで、多額の寄付も入っており議員とは関係が深い団体です。使途を明らかにしない状況は、意図的に政治資金の流れを不透明にしているようにも見える

 やましいところがないのなら公開すればいいだけだ。

 そのほか、茂木敏充(もてぎ・としみつ)・人づくり革命相(経済再生相)がランチ会で2500万円も集めているのはセコくないか。

 松山政司・一億総活躍相には、16歳の少女に「女体盛り」した連中が逮捕されたとき、その席にいたという情報が流れていて、野党側が手ぐすねひいているという話もあるらしい。

 有力候補には断られ、人材のいない中で仕方なくつくり上げた今回の改造内閣も、崩壊するのは時間の問題のようだ。

 では、安倍首相はいつ辞めるのだろう。『週刊現代』(8/19・26号)が100人の安倍の番記者に聞いたという。

 それによれば、辞めざるを得なくなるのは、10月の青森、愛媛の衆院ダブル補選で連敗したとき、秋の臨時国会に提出する予定の改憲原案の取りまとめに失敗した時、支持率が30%を切った時などが考えられる。

 11月にトランプ大統領が来日するのを機に、花道として辞めるのではないかと見る番記者もいるようだ。

 だが、破れかぶれの年内解散に打って出ると見る番記者も約3割いるそうである。どちらにしても来年末には衆院議員の任期が満了になる。民進党が混迷していても、小池百合子の国民ファーストの会ができなくても、安倍自民が現状から大幅に議席を減らすことは間違いない。

 ではポスト安倍は誰か。番記者の順位だと1位が岸田文雄、2位が石破茂、3位が麻生太郎。

 誰が出てきても安倍とどっこいどっこいである。次に誰がなろうが、これだけは忘れてはいけない。国民は「安倍的なもの」に激しい嫌悪感を抱いているということである。

 元経産省官僚の古賀茂明は『日本中枢の狂謀』(講談社)でこう書いている。

 「安倍さんの政治哲学:「国民は馬鹿である」1.ものすごく怒っていても、時間が経てば忘れる 2.他にテーマを与えれば、気がそれる 3.嘘でも繰り返し断定口調で叫べば信じてしまう」

 だが、それほど国民は馬鹿ではない。そのことに国民自身がやっと気が付いたのである。

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 不倫疲れしている。毎週毎週、これでもかと他人の不倫を読まされると、自分が不倫をしていた時よりも疲れるのはなぜだろう。だが不倫は文化とはよく言った。釈明会見で素晴らしい迷言が次々に生まれている。今井絵理子の「一線を越えていない」。斉藤由貴の「好意はあるから、手をつなぐ的なことはあるんだと思います」。だが、「彼女とは一晩中あっち向てホイをやってました」を超えるものはないな。

第1位 「斉藤由貴 背教のダブル不倫」(『週刊文春』8/10号)
第2位 「AI革命時代 5年後・10年後に『消える会社』『生き残る会社』」(『週刊現代』8/19・26号)
第3位 「オバマが絶賛『夢のがん免疫治療法』」(『週刊文春』8/10号)

 第3位。『文春』によれば、オバマ前大統領も絶賛し、オプジーボよりがんの症状を改善するといわれるすごい免疫治療薬が、日本人の手で開発されているという。
 近赤外光線免疫療法といって、米国立衛生研究所の小林久隆主任研究員が中心となって実用化を目指して開発中だそうだ。
 何しろ「制御性T細胞に騙されずにがん細胞を見つけ、がん細胞だけを攻撃する治療方法」だそうである。
 そのため手術不能な再発頭頸部がんの患者7人全員にこれを使用すると、患部がんの組織が壊死(えし)し、このうち4人は再発もしなかったというのだ。
 しかも、この薬の後ろ盾はアメリカのベンチャー企業だが、ここの筆頭株主は楽天の三木谷社長だから、日本で事業化できるという。
 このような夢の薬が実用化すれば、がんを克服するのも夢ではないかもしれない。何とか、それまで生きていたいものである。

 第2位。『現代』がAI時代に生き残る会社、消える会社を特集している。『現代』によれば

 「AI時代の圧倒的勝者がアマゾンで、すでに一歩も二歩も先を行っている。たとえば、アマゾンは顔認識のAIサービスを販売していて、画像を送れば、それが男か女か、何歳くらいかというのがわかる。500円くらいで1000人ぐらいの顔認識ができるほど安価なので、店舗の客の動向を知りたい小売店などがすごく利用している。
 アマゾンはレジなしで買い物ができる無人スーパー『Amazon Go』も広げようとしていて、これが成功した暁には、日本のコンビニがアマゾン傘下に入る可能性も出てくる。アマゾンと取引を広げたかったり、そのノウハウを知りたい三菱商事、伊藤忠商事であれば、子会社のローソン、ファミリーマートを売り払う決断もあり得るからです」(マイクロソフト日本法人元社長の成毛眞氏)

 『現代』は、アマゾンに続いて上位にはダイキン工業、ファナック、コマツ、リクルートHDなどが並ぶという。
 一見、業界も業種も違う会社ばかりだが、実は「すでにAI化に成功している」という共通点があるそうだ。

 「無人ダンプを開発したコマツ、AIで学習する産業ロボットのファナックなどは有名ですが、実はエアコン大手のダイキン工業もAI研究で進んでいる。室内にいる人の表情や声などをAIで認識して、空調整備をするといったい技術開発を進めていて、AI人材を100人規模で採用する予定もある。リクルートHDも、AIが企業と転職希望者をマッチングさせるサービスを作るなど、日本のAI技術の先端を走る会社になっている。
 そもそも、AIの機械学習というのは、もともと人間の持っているノウハウがあることが前提。AIが将棋で強いのは、過去に人間が戦った棋譜が公開されていて、AIがそれを学習できるから。どんなにAIが進化しても、もともとの情報やノウハウを所有している企業は強く生き残れる。設計などの圧倒的なノウハウを持っている日揮などのプラント業界はその代表例。ゼネコンも同様で、新しい技術の導入やベンチャーとの提携にも積極的な大林組などは期待ができる」(経営コンサルタントでもある瀧本哲史・京都大学客員准教授)

 「高得点の企業を眺めると、味の素、カルビー、キッコーマンなど食品業界の主力企業が『成長株』となっている。一見するとAIにはまったく無縁の業界に思えるが、実はそれは『誤解』である」(『現代』)
 「食品業界では売れると思って作ったが売れずに賞味期限が切れて破棄するケースが多いが、今後はAIによる需要予測の精度が上がることで、この無駄が激減する。そうしてコストが激減するうえ、『味』というのはAI化するのが難しい分野で差別化が維持できるので、一気に有望株になる。同様に外食業界にもAIによるコスト削減メリットが生まれるため、あきんどスシローなどはすでにビッグデータの活用に乗り出している。
 AIに関する誤解はまだ多くて、壊滅的な打撃を受けるとされる銀行業界も、実はAIによって成長する可能性のほうが高い。確かに、窓口業務などはAIに代替されるので銀行員には逆風ですが、AI融資によって焦げ付きが減るなど、業界には追い風になる。損保にしても、自動運転で事故がなくなるのは減収要因ですが、サイバー攻撃や洪水被害などこれまでリスク管理できなかった事象について、AIでリスク計算ができるようになる。そうした新リスクに対応した新しい商品が生まれるという意味で、成長余地は大きい。ともに大手で動きの速い三菱UFJFG、SOMPO HDなどが有望です」(百年コンサルティング代表鈴木貴博氏)

 AIを自分たちの仕事を奪う存在などと消極的に考えている向きには、前向きにしてくれる好企画である。

 第1位は今週も不倫のお話である。文春砲が今週狙いを定めたのは女優・斉藤由貴(50)。斉藤は横浜生まれで、84年に第一回東宝シンデレラオーデションをきっかけに芸能界入りし、翌年、デビュー曲『卒業』が大ヒット。同年『スケバン刑事』、翌年NHKの朝ドラ『はね駒(こんま)』のヒロインなどで瞬く間にトップアイドルへと駆け上がった。
 歌手の尾崎豊や川崎麻世などと浮名を流したが、両親は戒律の厳しいモルモン教徒で自身も熱心な信者である。1994年、2歳上の同じモルモン教徒の夫と結婚して3人の子どもがいるそうだ。
 結婚後は2時間ドラマを中心に出ていたが、ここ数年、ブレークして、CMに出たり、16年には大河ドラマ『真田丸』、目下放送中のTBS系ドラマ『カンナさーん!』で姑役を演じ、来年の大河ドラマ『西郷(せご)どん』にも出演が決まっているそうである。
 家庭にも恵まれ、モルモン教徒の斉藤がダブル不倫? やや薹(とう)が立ったとはいえ美少女の面影を残す斉藤に何があったのだろう。
 7月24日、横浜の港に近い高級住宅街の一軒家から走り出たポルシェは、山手地区に建つ教会の駐車場へ。
 クルマから出てきた斉藤は、坂を下って中華街方面へ急ぎ、周囲を伺うようにしながらあるマンションへ姿を消したという。
 それから2時間後、白髪交じりのおしゃれな中年男がマンションから出てきた。TシャツのVネックにメガネを引っかけ、コットンパンツというラフな格好で元町方面へ歩いて行った。
 15分後。斉藤が出てきて教会の駐車場へ行き、ポルシェでスーパーを経由して自宅へ戻ったそうだ。
 この日だけではない。2日後、バラエティ番組の収録を終えた斉藤は、事務所のクルマで横浜伊勢佐木町裏の路地へ。小走りで向かったのは小さな映画館。入り口には彼氏。映画はオーストラリアの離島で暮らす灯台守の夫婦の物語『光をくれた人』。私も見たが、孤島に流れ着いた赤ん坊を我が子として育てる夫婦の愛と葛藤が胸をうつ。午後9時過ぎに出てきて、男の後ろに斉藤が続く。
 男は振り返ることなく右手を後ろに出すと、「斉藤はその手に自らの左手を重ねた。瞬く間に指を絡めて恋人つなぎとなった二人は、すぐ隣のお好み焼き店に入った」(『文春』)
 このときの手つなぎの様子は、グラビアにバッチリ載っているから、とくとご覧あれ。
 この彼氏は横浜市内で内科を中心とするクリニックを開業している医師で妻子持ち。斉藤の自宅からクルマで10分もかからないところにあるという。
 逢瀬に使っているマンションは斉藤が原稿などを書くために借りているそうだ。28日は、クリニックの昼休みに、男がマンションに来て、オートロックのマンションをそのまま入りエレベーターに乗ったというから、「どうやら部屋のカギを持っているようだ」(同)
 その5分後に斉藤が現れ、マンションに入り、1時間40分後、男が出てきて、その10分後に斉藤が出てきた。
 さあ、文春砲の直撃に2人は何と答えるのか。彼氏は、男女の仲かという問いに、「男女の仲とか、そりゃ話としてはそうなりたいけど、そうできないじゃないですか」と否定。
 マンションのカギを持っているのか? マンション以外で食事をしたことはないか? すべてを否定した。
 斉藤の事務所は「往診」だと言い募る。

 「女優なのでお察しがつくと思うんですけれど、総合的なメンテナンス等々の支えをして頂いたり、体調が悪いときに、にんにく注射だったり、点滴だったりをご対応いただいています」

 『文春』が、彼氏は診察道具などは一切持たず手ぶらで入っていくし、斉藤が来る前にマンションに入っていくから、往診という説明は不自然だと指摘する。
 さらに、斉藤の夫に聞くと、マンションを借りていることも、彼氏の「往診」のことも知らなかったというから、斉藤は絶体絶命のようだ。
 川崎麻世の不倫の時、斉藤はこう会見で語ったという。

 「前の人(尾崎豊=筆者注)とのことがあったにもかかわらず学ばない人間なんだなと自分のことが悲しいです

 自分はモルモン教の資格がないとも話したというが、今回は夫も子どももいるから、悲しいだけでは済むまい。2人でいたけれど「一線は越えていない」とでも言うつもりだろうか。
 斉藤由貴が釈明会見し、彼女の不倫相手とされる医者がテレビのインタビューに答えていた。おたがい、医者と患者の関係だと「口裏を合わせているように」同じ答えだったのには笑った。
 斉藤は、医者に好意を持っていることは認めたが、そうした“誤解”を招く行動で、夫や相手の妻に迷惑をかけたという謝罪の言葉は、私が聞いていた限りではなかった
 治療をするというのに男のほうはランニング姿というのは、いくら親しいと言ってもおかしくないか。不倫の疑惑度90%というところか。
   

   

読んだ気になる!週刊誌 / 元木昌彦   



 歴代最低の防衛相(第15代)と悪評しきりだったが、陸自の日報隠蔽問題(後述)で7月28日に辞任した。福井県越前市生まれ、58歳。早稲田大学在学中に司法試験に合格。弁護士。夫・稲田龍示も同大学出身で弁護士。

 子どもができたのを機に弁護士を辞める。その後、南京事件に興味を持ち、東京日日新聞(現在の毎日新聞)が報じた「百人斬り競争」の記事で処刑された2人の軍人の遺族が毎日、朝日、本多勝一らを名誉棄損で訴えた弁護団の一員になる(最高裁で原告側の主張は棄却された)。

 小泉純一郎が郵政解散する直前、自民党本部に招かれ「百人斬り競争はでっち上げ」という講演をした。それが聴講に来ていた安倍晋三幹事長代理の目にとまり、安倍から推薦を受けた小泉が、郵政民営化法案に反対した候補の「刺客」として福井1区から出馬させ初当選。

 父親の椿原泰夫(つばきはら・やすお)は保守派の政治活動家で、その影響を受けているのか、稲田も超がつくほどの保守派政治家である。

 当選後は、安倍の“寵愛”を受け、順調に出世の階段をのぼり、当選3回にもかかわらず党三役である政務調査会長に抜擢される。

 当時、安倍首相から「将来の総理候補」と持ち上げられ、昨年の第三次安倍政権の第二次改造内閣では防衛大臣に指名された。これには「総理になるためには重要閣僚経験が必要」という安倍の考えがあったとされる。

 だが皮肉なことに、防衛の「ぼ」の字も知らない人間を防衛相にしたため、防衛省内はもちろんのこと、現場の自衛官からも彼女の一挙手一投足に批判が集まり、ついには辞任に追い込まれる。安倍首相も任命責任を問われ、支持率が急落して、一強と言われていた政権が崩壊するかもしれない瀬戸際に立たされてしまったのである。

 安倍政権が倒れれば、稲田は、君主の寵愛を受けて国を滅ぼした傾城の美(?)女として名を留めるかもしれない。

 なぜ、稲田のような女性を安倍が見込んだのか大きな謎である。南京大虐殺はなかった、東京裁判は国際法違反、靖国神社参拝など、安倍と共通する保守的な考えの持ち主であるが、それをひとまず置いたとしても、きわめて自己中心的で弁護士資格を持つ政治家とは思えない暴言・放言・失言の数々にはあきれ果てるしかない。

 確かに、弁護士出身の政治家は多いし、なかには弁護士としてというよりも人間として首をかしげたくなる輩が多いことも事実である。

 枝野幸男官房長官(当時)は福島第一原発事故後、「直ちに人体や健康に影響を及ぼす数値ではない」と記者会見で繰り返し、顰蹙(ひんしゅく)を買った。

 高村正彦副総裁は加計(かけ)学園問題を追及する野党を「ゲスの勘繰り」と言った。極め付きは丸山和也参院議員である。オバマ大統領(当時)に対して、「いま、アメリカは黒人が大統領になっているんですよ。黒人の血を引くね。これは奴隷ですよ。はっきり言って」と言い放った。

 『週刊現代』(8/12号、以下『現代』)は、自衛隊員たちが稲田をクビにするため「猛爆撃」をしたと報じている。

 日報問題について触れておこう。昨年7月に、PKO(国連平和維持活動)派遣部隊がいる南スーダンで政府軍と反政府軍の大規模な武力衝突があった。

 その際、PKO派遣部隊とその指揮にあたる中央即応集団の間でやり取りした文書の開示を求めたジャーナリストに、防衛省は不存在を理由に不開示にした。だがその後、統合幕僚監部に日報の電子データが保管されていることが判明した。

 さらに陸上自衛隊でも日報のデータが見つかっていたのに、隠蔽していたことが発覚した。だが、幹部会議の場で出す必要はないとされ、同席していた稲田大臣も隠蔽を了承していたという報道が相次ぎ、稲田の責任を問う声が高まっていった。

 陸自は独自に調査し、稲田大臣に非公表の了承を得ていたのに、すべてを陸自のせいにされたため、組織防衛を図った陸自の関係者がマスコミにリークしたのではないかといわれている。

 7月27日の朝刊各紙が「岡部陸幕長、辞任へ 日報問題で引責」と報じた。稲田は「報告を受けていない」としているが、そうした彼女の「詭弁」を陸自のトップが辞任することで、ひっくり返したのである。

 この問題に関する防衛監察本部の調査結果は7月28日に発表されたが、予想されたとおり、稲田が陸自の日報隠しに関与していたかどうかについては玉虫色にした。だが、私が推測するに、稲田を辞任させるという条件で官邸が取引したに違いない。

 『現代』は、岡部陸幕長の辞任表明は、日報隠蔽の責任を取ってというよりは、稲田大臣に対する抗議の意味合いが強かったという。

 自衛隊幹部はこう言っている。

 「これまで稲田大臣にすべてを報告し、指示を仰いで進めていたのに、なぜ陸自ばかりが悪者になるのかという無念の思いで、特別監察報告の発表前に辞意を伝えたのです。日報に書かれていたように、南スーダンで死にかけた自衛隊員たちの心情が、稲田大臣はわかっているのかという無言の抗議です」

 さらに、中堅幹部がこう言い添える。

 「昨年8月に防衛相に就任直後、稲田大臣はアフリカ視察に出向いた際、ド派手なサングラスに野球帽という、自衛隊の常識では考えられないリゾートルックで現れました。さらに、『これから私が海外に出る時は、必ずショッピングの時間を取ってちょうだい』と大臣から注文されたのも前代未聞でした」

 稲田大臣のクセまで読まれていたそうだ。

 「大臣が髪をまとめて大臣席に座っている時は、本気で部下の説明を聞いていて、髪をバラしている時は他のことを考えていて上の空というクセを見抜きました」(中堅幹部)

 日報問題に関して稲田は、「陸上自衛隊の内部でも保管しているという報告は受けていない」と弁明を続けたが、7月19日の共同通信のスクープで彼女の「ウソ」が明らかになる。

 「今年2月15日に、稲田大臣以下、黒江哲郎防衛次官、豊田硬(かたし)官房長、岡部俊哉陸上幕僚長、湯浅悟郎陸幕副長らが緊急会議を開き、陸自データは隊員個人が収集したもので、公文書には当たらないとすることに決めた。
 稲田防衛相は、そのことを了承したという。このスクープは、内部から共同通信にリークされたに違いなかった」(『現代』)

 さらにはFNN(フジテレビ系)が7月25日に、このときの会議で説明を受けた稲田防衛相は、「明日なんて答えよう」と困惑していたと報じた。

 その時の幹部たちのやりとりを記した詳細な手書きのメモまでが、メディアにリークされたのだ。

 次々に内部から情報がメディアに流れたのは、「アメリカ軍が稲田大臣に“ダメ出し”したのが大きかった」(自衛隊幹部)という。

 「昨年8月の就任直後、稲田大臣は横須賀基地を視察しましたが、マリンルック風のパンツスーツにハイヒール姿で現れた。そしてあろうことか、ハイヒールで潜水艦『こくりゅう』の甲板を闊歩しました。潜水艦はわずかな傷が致命傷となるため、海自の幹部たちはヒヤヒヤしながら見守り、この話がすぐアメリカ軍に流布したのです。
 今年1月にトランプ政権が発足し、2月3日にマティス国防長官が来日した時も、稲田防衛相主催の晩餐会で、マティス長官はムッとして押し黙ってしまった。一つには稲田大臣が、あまりに防衛問題に無知だったからで、もう一つは稲田氏が、派手なパーティールックで現れたからです。
 独身主義者で厳格な軍人であるマティス長官には、稲田大臣が耐えがたく映った。そこで急遽、安倍首相が助っ人に現れて、何とかその場を取りつくろったのです」(同)

 その翌週にフロリダ州の別荘を訪問した安倍首相に対して、トランプ大統領は、ズバリこう告げたという。

 「マティスから報告を受けたが、役に立たない女性防衛大臣は、いつクビにするつもりなんだ? 日本の内政に干渉するつもりはないが、同盟国として看過できないこともある」

 アメリカに見放されては防衛大臣失格である。だがなぜか安倍はまだ稲田を使い続け、ほころびは広がり続ける。

 3月に入ると、森友学園問題で、弁護士時代の稲田が、森友側代理人として法廷に立っていたことが発覚し、稲田スキャンダルに火がついた。防衛省中堅幹部がこう明かす。

 「この時、防衛省には全国から批判の電話が殺到し、通常の業務に支障が出るほどでした。防衛とはまったく無関係な(森友)問題で、なぜこんな目に遭わなくてはならないのかと、われわれは怒り心頭だったのです」

 この森友問題で稲田防衛相が国会で初めて謝罪した翌日の3月15日、陸自内部での日報データの保管が発覚した。NHKにリークされたのだ。

 だが、翌16日の国会で稲田防衛相は、「陸自では報告されていない」と強弁しているのだ。

 結局、5月27日に南スーダンのPKO部隊は、全員が帰国したのだ。

 「6月初旬には、シンガポールで各国の防衛相が集まるアジア安全保障会議が開かれましたが、稲田防衛相は再び、モデル風のファッションで現れました。しかも日本国防衛大臣としての演説で、自分のことを『グッド・ルッキング』(容姿が美しい)と自賛したのです。会場は大顰蹙でした」(中堅幹部)

 スキャンダルはまだまだ終わらない。6月27日、東京都議選の応援演説に入った稲田防衛相が、「防衛省・自衛隊、防衛相としてもお願いしたい」と言ったのである。

 このときの防衛省への抗議電話は、3月の比ではなかったという。

 「自衛隊は、長年にわたって『憲法違反の存在』などと世間から白い目で見られてきました。それを地道に災害救助などに尽力し、ようやく防衛庁から防衛省に昇格。いまは日々、25万の隊員が国境防衛などに神経を擦り減らしています。
 そうした自衛隊六十数年の努力を、あろうことか防衛大臣がたった一言で台無しにしたに等しいのだから、今度こそ許しがたい思いでした」(中堅幹部)

 自衛隊幹部がさらに続ける。

 「マスコミに、われわれが大臣の立場を危うくする内部情報をリークしたとして、文民統制が利いていないとのお叱りを受けていることは承知しています。しかしアメリカと北朝鮮の水面下の対立は激しさを増す一方で、『21世紀のキューバ危機』とも言える状況になりつつあるのです。そんな時に、大臣が稲田さんでは、国が滅んでしまうというのが、われわれの共通認識でした」

 21世紀のキューバ危機とはどのようなものか。

 7月4日、北朝鮮がアメリカ本土に届くICBM (大陸間弾道ミサイル)の発射実験に成功したといわれている。

 トランプ政権は、ICBM実験と6回目の核実験が「レッドライン」と言ってきた。

 そのレッドラインを超えたとトランプ大統領が思えば、それへの強力な対抗手段が、4月6日にシリア政府軍に対して行なったような空爆を意味することは明白である。

 トランプ大統領は7月7日の午後、G20首脳会議を抜け出して、プーチン大統領に、8月15日に北朝鮮を空爆すると告げたという。

 仰天したプーチン大統領は、「冷静になってくれ」と言って、翌8日のG20首脳ランチ・ミーティングの際にも、再びトランプ大統領に必死で思いとどまるよう説得したそうだ。また習近平主席との首脳会談でも、空爆を主張するトランプを習がなだめるという光景が見られたというのである。

 こうした抜き差しならない状況を受けて、安倍首相は、G20を終えて7月11日にヨーロッパから帰国すると、13日に、官邸に主な外交・防衛関係者たちを呼んで、迫りくる北朝鮮危機に至急、対応策を取るように指示した。

 ただし、稲田防衛相だけは、蚊帳の外に置かれたそうである。稲田防衛相が首相官邸に入ったのは、閣議の時だけだった。

 かくして、8月3日の内閣改造を待たず稲田に辞任を迫ったのは、安倍首相自らだったといわれる。愚かな首相が、愚か過ぎた大臣を切ったのだが、時すでに遅しである。否、反安倍派から言わせると、よくやったぞ稲田ということになるのかもしれない。

 どちらにしても、稲田という防衛相が防衛省の歴史の中に大きな汚点となって残るのは間違いない。

元木昌彦が選ぶ週刊誌気になる記事ベスト3
 女性が輝き活躍する時代というのは、男にとってどうなのだろう。このところ話題の中心は女性ばかりである。仕事でも不倫でもSEXでも、女性がリードして男はそれに付き従う。考えてみれば原始以来、女性はずっと太陽で、男はその陰に隠れている月のような存在だったのであろう。やはり野に置け月見草。なんのこっちゃ。

第1位「『今井絵理子参議院議員』の略奪不倫」(『週刊新潮』8/3号)
第2位「年金は75歳までもらえなくなる」(『週刊ポスト』8/11号)
第3位「妻たちの投稿サイト『だんなデスノート』が震えるほど恐ろしい」(『週刊現代』8/12号)

 第3位。夫の悪口を書き散らす「だんなデスノート」というのがあるそうだ。
サイトの管理者は「死神」こと牧田幸一朗氏。こんなものすごいことが書き込まれていると『現代』が報じている。

 「毎日、警察からの電話を楽しみにしているんだから。死ねーーーーーーーーーーーーーー 死体で帰って来い!死体で帰って来い! 赤飯炊いてやるから! 今日こそ帰ってくるな!」(すべて原文ママ)
 「わたしの人生最大の喜びはアイツの無様な屍を前に大笑いしながら家族とハイタッチする事です」
 「同じ墓に入るのも嫌だわ! お前が先に死んだら死後離婚して、お前の身内全てと縁をきってやる。さぁ早く死ね!」
 「朝起きたらクソヤロウが冷たく死んでますように」

 セックスについてもボロクソ。

 「エッチしても入れても入れなくても分からないような小さな粗末なモノも退化していくだろう。みこすり半とはお前のことだよ。テクニックも何もない小学生以下のエッチのくせに、一丁前に要求してくる」

 これがカミさんたちの本音なのだろうか。まあ、亭主のほうも同じようなことを考えているのだからお相子か。くれぐれも本人の前では言わないように。

 第2位。さて、高齢者の医療や介護、年金問題を『ポスト』はよく取り上げる。今週も巻頭で、「年金は75歳までもらえなくなる」と、政府と役人の“陰謀”を報じている。
 閉会中審査でメディアが大騒ぎしていた7月18日、内閣府の有識者会議で「年金75歳支給」という重要な議論が交わされていたという。
 そこで読売新聞の社会保障部の猪熊律子委員が、繰り下げ年齢を現行の70歳から75歳に延ばしてもいいのではないかと発言したというのである。
 どういうつもりでこんなバカな発言をしたのであろう。ふざけるなである。
 もちろん『ポスト』も、こんなやり方は「悪夢以外の何物でもない」と難じている。
 だが、財務官僚が、こう本音をばらしている。

 「安倍政権の一億総活躍社会とは、本来、高齢者に元気で働いてもらって年金や医療費の国庫負担を抑え、女性の社会進出を促すことで年金と健康保険の担い手になってもらう財政政策だ。それを政治的には国民の批判を招かないように女性が輝く社会、誰もが活躍できる一億総活躍社会と言葉を飾っていた」

 安倍と官僚は、日本人を75歳まで働かせ、これから年金というときにコロッと死んでくれれば万々歳と考えているのだ。
 『ポスト』によれば、75歳まで支給引き上げなら2655万円ももらえなくなると試算している。
 年金制度は早晩破たんする。もらえるときはもらっておかないとバカを見る。65歳からもらおう運動でも起こすしかない。
 年金、医療費、介護保険は間違いなく今のままでいけば破たんする。安倍の口車に乗ってはいけない。それだけははっきりしている。

 第1位。安倍首相の「女性が輝く社会」をつくるという掛け声は、安倍の言っている本来の意味とは違うが、一足早くそうした社会が実現したようではある。
 稲田朋美、小池百合子、豊田真由子、松居一代と、このところ輝いているのは女ばかりだ。
 そこに今週は元SPEEDで参議院議員の今井絵理子(33)が加わった。
 今井は2004年に結婚して長男をもうけたが、3年後に離婚。長男は生後3日で聴覚障害があることがわかった。
 その子を女手一つで育て、昨夏の参院選ではそうした生き方に共感が集まり32万票を獲得した。彼女の地元は沖縄だが、当選直後に沖縄の基地問題について聞かれ、「これから勉強します」と答え話題を呼んだ。
 子育てに議員活動にと、さぞかし忙しいことだろうと『新潮』が張り込んだら、豈図らんや多忙は多忙でも「不倫」に励んでいたというのである。
 7月14日(金)。国会付近で夕食を終えた今井は、19時ごろ迎えの車で千代田区三番町のセカンドハウスとして使っている高級賃貸マンションへ。その直後に神戸ナンバーの日産GT-Rがやって来て、今井を乗せて走り去り、「日付をまたぐまで帰ってくることはなかった」(『新潮』)
 翌朝7時。件の男が今井のマンションから出てくる。その10分後、今井が迎えの車に秘書と同乗して東京駅へ。
 その後、7時40分発の新幹線のグリーン車内に彼氏と並んで座る今井の姿が。2時間後、2人はそろって眠りだしたが、「下に伸ばしたその手はお互いしっかりと握り合っていた」(同)。この様子はグラビアに載っているが、『新潮』がつけた見出しが「愛の闇」
 新大阪駅で今井は降り、イベントをこなした彼女は、大阪府内のシティホテルにチェックイン。
 20時半ぐらいに、ホテルに備えつけの白いパジャマ姿で出てきた。この姿もグラビアに出ているが、髪が濡れたパジャマ姿がなかなか色っぽい。
 男を迎えに行って、同じ部屋に消えていった。翌日も2人して新幹線に乗り込んで、14時には東京駅に2人の姿があった。
 今井は子どもがいるが独身である。まだまだ熱い恋に身を焦がしてもとやかく言われることはない。だが、相手が妻子持ちとなると、当然ながらいかがなものかとなる。
 この男、橋本健という自民党の神戸市議会議員で37歳。10年前、27歳の若さで市議に当選して現在3期目。市議団の幹事長も務め、大阪大学歯学部卒で、5年前に歯科医院を開業しているという。
 将来は衆議院議員を目指していると言われているそうだ。子どもは2人いるが、現在妻とは別居中で、4~5年前から離婚調停中だそうだ。
 『新潮』によれば、きっかけは、今井が参院選に出馬を発表したころ、自民党の兵庫県連が勉強会に今井を呼び、その窓口が橋本だった。
 2人は急速に親しくなっていったという。このまま略奪愛が成就するのか。だが、『新潮』は、彼女は言行不一致だとなじる。
 彼女のウリは「子育て」だ。議員になってからは忙しさも増し、息子と触れ合う機会は減ったに違いない。ならば、わずかな時間でも子どもといてやろうというのが人情ではないか。
 しかし、いまの今井は男に夢中で、子どものことは母親に任せることが増えているというのである。
 さあ、今井はなんと言い訳するのだろう。橋本のほうは、
 「今井さんとはお付き合いをしていません。恋愛感情もありませんよ」とにべもない。
 『新潮』ならずとも、このセンセイは恋愛感情もない人間と、手をつないだり、同宿したりするのかと首をかしげたくなる。
 今井センセイは、橋本と交際しているかと聞かれ、

 「男女の関係はありません。同じ志を持った、大変頼もしい先生だと感謝しています」

 三番町のマンションや大阪のホテルに泊まっているではないか?

 「あの……三番町は軽率なことだと思いますが、とにかくこれだけはお伝えしたいのは、一線は越えていないんです。翌日の箕面でのお仕事、実は橋本先生の紹介でいただいたお仕事だったんです。その時に講演内容を一緒に考えてほしい、という思いで、結局、深夜まで一緒に原稿を書いていたんです」

 下手な言い訳である。昔、あるタレントが彼女の部屋に泊まって朝帰りした時、写真誌に直撃された。そこでとっさに、

 「彼女の部屋で一晩中あっち向いてホイをやってました」

 と答えた。これには笑った。たしかにSEXはあっち向いてホイに似てなくはない。
 これぐらいのユーモアが欲しかった。
 橋本の妻は、かえって今井のことをこう心配する。

 「私は今井さんのお子さんも心配。お母さんは家にいなくて、不倫をしていると知ったら。育児のこと、家族のことを語って、それなのに……」

 今井と橋本はそれぞれ「弁明」をしているが、そこから今年の流行語大賞候補が飛び出した。「一線を越えてない」がそれだ。
 『新潮』に「略奪不倫」と書かれ、妻子持ちの橋本神戸市議との動かぬ「お泊り愛」の証拠写真を公開された2人は、好意を持っていることは事実、2人で泊まったことも事実だが、講演の打ち合わせのために原稿を書いていただけで、「一線は越えていない」と白を切った。
 フランク・キャプラ監督の名作『或る夜の出来事』に、こんな場面がある。新聞記者クラーク・ゲーブルと富豪の令嬢クローデット・コルベールが、ひょんなことから安宿に泊まることになる。
 不安がる令嬢に、ゲーブルは部屋の真ん中にロープを張って、コルベールにそこから中へは入らないと宣言する。今井と橋本はこの映画を真似たのだろうか。
 そんな粋な2人ではなさそうだ。SEXはしましたが、奥さんを離縁して私と早く結婚してとは言わなかった、それが私たちが守っている「一線」だと言えばいいのに。
 神戸新聞NEXT(7月26日付)は「神戸市議、政活費で今井絵理子氏“応援” 自民市議団返還へ」と報じている。議員としての一線を越えてしまった橋本は辞任に追い込まれるのではないか。
   

   

読んだ気になる!週刊誌 / 元木昌彦