コトバJapan! 経済 の 記事一覧


 マクロ視点では、SMAP解散によって生じた経済効果のことを指す。

 ミクロ視点では、「SMAPの価値の大きさを(日本国民に? ジャニーズ事務所に?)訴えたい」という思惑を持つファンによる、元メンバーがCM出演する商品の購買活動のことを指す。

 中居くんのCM出演をきっかけにキリンの『氷結』が売れ、その全面広告を出した読売新聞が売れ、ほかにも香取くんの明治『北海道十勝スマートチーズ』、草彅くんのアサヒ『一本満足バー』、キムタクがテレビで「シューちゃん」と呼んで紹介したフレデリック・カッセルのシュークリーム、そして吾郎ちゃんがラジオで紹介したゴンチャロフのバレンタインデーチョコまでが売れに売れている……らしい。先日は中居くんが『金スマ』で差し入れた京都の老舗、よーじやのカプチーノチョコレートが話題になり、よーじやのサーバーがダウンしてしまった。

 あと、中居くんは44歳にしてオリコンの「第10回恋人にしたい男性有名人ランキング」で3位を獲得(1位は嵐の相葉雅紀、2位は櫻井翔)。ほか3名も10位以内にランクイン(1年前は全員が圏外だった)という、バカにならないフィーバー現象が解散後2か月経った今でも、衰えない勢いで継続しているのだという。

 ちなみに、今回のSMAP解散騒動が引き金となり、ジャニーズ事務所による所属タレントに対する統制力が弱まりつつあるとの説もあるが、もしそれが本当ならジャニタレのスキャンダル発生率も当然高くなり、ソッチ系の雑誌もウハウハ状態……これもまたSMAP発の間接的な経済効果の一つなのかもしれない。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   



 米プリンストン大学のクリストファー・シムズ教授が提唱する経済理論。アベノミクスが結果を出せず、デフレ脱却が思うようにいかない中、日本経済をリードする新たな経済理論として注目を集めている。

 提唱者のシムズ教授は1942年、米国生まれ。専門は計量経済学、マクロ経済学。2011年に、「マクロ経済学における原因と効果」に関する功績で、ノーベル経済学賞を受賞した。

 シムズ理論は一口で言うと、「デフレが長引く中では、財政悪化を招いてでも、財政出動を拡大すべし。それがデフレ脱却の近道である」というものだ。さらにストレートに言えば、「デフレから脱却できないのは、政府、財務省の役人が財政規律にこだわりすぎるからだ」ということだろうか。

 脚光を浴びるシムズ理論だが、GDP比で2倍、先進国で最悪水準の財政赤字を抱える日本で「財政出動・イケイケ論」は、危険ではないのか、との懸念も少なくない。エコノミストの間では、シムズ理論を実践すると、デフレを通り越して激しいインフレを招く、との見方もある。

 そもそも財政出動のために赤字国債をさらに大量に発行するのは、無責任ではないか。借金を子や孫に転嫁する浪費癖の親の所業である。

 一方、シムズ理論が脚光を浴びる背景についてこんな観測も流れている。

 <消費税再引き上げを見送るべきだ、とする安倍政権による意図的なアドバルーンだ。財政出動の先には消費増税の再先送りの可能性があるのではないか>

 その観測に信ぴょう性を持たせているのは、シムズ教授が、浜田宏一内閣官房参与に近いとされる人物だからだ。浜田氏は、アベノミクスの理論的支柱で安倍晋三首相のブレーンである。

 安倍政権が今後、シムズ理論を取り入れるのかどうかわからない。ただ、採用する際は「財政悪化をどの程度まで許容するのか」の線引きも、しっかり定めておく必要がある。いきなりまた「新しい判断」で消費税の先送りをされたら将来世代の反発を買うだろう。
   

   

マンデー政経塾 / 板津久作   



 「毎月末の金曜日は、仕事を早めに切り上げ、街に出よう」

 プレミアムフライデーが2017年2月から始まる。月末の金曜日、終業時間を早めるよう企業に呼び掛ける取り組み。狙いは個人消費の喚起。サラリーマンに買い物や家族との食事をゆっくり楽しんでもらおうというものだ。

 仕掛け人は経済産業省。経団連や、デパート、スーパーなど流通業界も加わって「プレミアムフライデー推進協議会」を設立した。官民で協力し、全国的、継続的な取り組みとなることを目指している。

 第1回目は2017年2月24日。2回目以降も原則として毎月末の金曜日に実施。推進協議会は国民運動にしようと意気込んでおり、統一ロゴマークまで作った。

 退社時間はまだ日が明るい午後3時を想定。土曜日、日曜日も休みをとれば、「2.5連休」。月曜日も有休をとれば「3.5連休」。ちょっとした家族旅行も可能だ。

 経済産業省によると、プレミアムフライデーはライフスタイルのあり方を変える意味で、安倍政権の看板政策「働き方改革」とも連動しているという。

 ただ、金曜日に早く仕事を切り上げることができるのは、ごく一部の企業や職場に限られるのではないか。ひがみかもしれないが、公務員や経団連傘下の大企業なら可能だが、一般の職場、中小・零細企業や町工場ではそんな余裕はない。

 また、「個人消費を喚起する」と言っても、給与所得は増えていないし、少子高齢化の進展で、将来の年金への不安も拭えない中で、庶民の財布のひもは緩まない。経済産業省には「企業の経営者には、会社に利益をため込む『内部留保』を減らし、社員の給与を上げることが先だ」と言いたい。

 プレミアムフライデーが実施されても、結局、サラリーマンのおじさんたちの月末金曜日は、早く帰って「家呑み」じゃないのか。
   

   

マンデー政経塾 / 板津久作