コトバJapan! ゴメスの日曜俗語館 の 記事一覧


 2017年WBC「侍ジャパン公認サポートキャプテン」として、激闘続きの全6試合をベンチ横からライブリポートしている中居正広(44)の“仕事”が、マニア・にわかを問わず大絶賛されている。

 少しでもリラックスできるようワイヤレスヘッドフォン(4万円相当)を全選手に贈ったり、かつての盟友・キムタクのドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』が裏で放送されている時間は発言を控えたり……と、さまざまな“さり気ない気配り”も「美談」と呼ぶに相応しいが、なにより野球に詳しい、さらにはその知識を最大限に活かしつつ、あくまで“素人のスタンス”に徹した、プロ解説者にはない独自の視点が素晴らしい。

 一般的に、「中居リポート」が日本全国レベルで“公認”となったのは、2015年の『世界野球プレミア』の対ベネズエラ戦とされている。その試合中、中居はベネズエラが外野手を一人内野に入れて、解説の中畑清や佐々木主浩(かづひろ)も気づかなかった“内野5人シフト”を指摘。以降、このことが「神リポート」と評判となり、野球ファンから全面的に受け入れられるようになった……という。

 もちろん、今回のWBCでも、いぶし銀的な発言

 「(キューバに)点が入っているのは偶数回だけなんですよ」(3月14日キューバ戦)

 「こうした場面で連続してフォークを要求する胸中はどんなものですか?」(3月12日オランダ戦・9回に同点に追いつかれて、あわや逆転負けという大ピンチのなか、捕手の小林誠司に注目し、解説の古田敦也に投げた質問)

……ほかを連発し、お茶の間とチームの橋渡し役として大いなる貢献を果たしている。コメントを発する“出過ぎない”タイミング、試合の邪魔をしない低めの声にゆっくりとした口調、そして溢れんばかりの野球愛……芸能人によるスポーツ国際大会のサポート役として、ピカイチであるのは言うまでもない。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   



 大手出版社『小学館』の創立とともに94年を歩んできた学年別学習雑誌を『小学一年生』のみ残して休刊し、今年2月15日に発売された、おもに小学2~6年生向けの学習雑誌。

 時計などに表示されるデジタル数字の「8」は、0~9どんな数字にも変身できる……つまり、2~6年生まで、すべての小学生が学年にとらわれず楽しく学べる──といった裏(?)コンセプトが含まれたネーミングであるらしい。

 マンガにインタビューに付録に……と、さまざまなコンテンツに凝った工夫が凝らされており、どの学年の子どもでも、まんべんなく「そのときには行動に表れていなくても、潜在的にある程度は学習していて、あるきっかけで急激に学習成果が開花する“潜在学習”」ができる雑誌を目指すのだという。

 一見すると、ターゲット層の年齢幅はたった5年しかないのだが、この年頃の「たった5年」は、成人に例えるなら決して大袈裟な話ではなく「×10」の50年にも匹敵するとも思われる。仮に筆者が「20代~60代男女の誰もが楽しめる雑誌をつくってください」との依頼を受けたら……あまりの途方もなさに、いくら高額なギャラを積まれても、おそらく尻込みしてしまうに違いない。

 小学8年生──成功へと導くのは、まさに“茨の道”だろうが、もしそれなりの売り上げ部数を達成したならば……そのノウハウに、先行きの見えない出版不況を抜け出す突破口を見いだすことができるのかもしれない。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   



1:2013年に双葉社から出版されたミステリー小説のことで、著者は秋吉理香子。セレブなミッション系女子高が舞台となり、そこで発生した一人の女子学生の不可解な死を巡って、文学サークルのメンバーらが朗読で各々犯人と思っている人物を告白するストーリー。

2:↑の小説を同名で実写化した映画作品のこと。4月1日に全国公開……だったはずが、主演女優の旧・清水富美加(22:現・千眼美子(せんげん・よしこ))が「幸福の科学」問題絡みで突然(芸能界)引退を発表してしまったため、文字どおり先行きが「暗黒」な感じとなってしまった。現時点では公開延期やお蔵入りの予定はないらしく、清水(現・千眼)のトラブルのおかげで、かえって宣伝になった……との噂もある。

3:渋谷・新宿・三軒茶屋・立石(たていし)・横浜の野毛(のげ)など、かつての闇市や赤線・青線の跡地にできた怪しげな飲み屋街に出没する若い世代の女性のこと。ネーミングの由来は、2016年から始まった再開発工事のために今はなくなった東京の武蔵小山駅周辺の闇市跡の飲み屋街を、地元の人々が愛着を込めて「暗黒街」と呼んでいたため、と言われている。

 バブル時代後期に流行った「オヤジギャル」を彷彿させるブームであるが、まだ完全にみずからをオヤジ化できていない“オヤジ予備軍”的女子たちは、「ちょっとスリリングな女子会」と称し、人為的にソフィスティケイトされた暗黒街“風”の飲み屋街「恵比寿横丁(恵比寿)」「ハモニカ横丁(吉祥寺)」あたりで、ナンパ待ちしながらガチの暗黒女子を目指し、地道に基礎練を積んでいる……という。そして、ほぼ90%の予備軍が基礎練でおしまいとなってしまう……とも聞く。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス