コトバJapan! ゴメスの日曜俗語館 の 記事一覧


 倉本聰が脚本を手がける高齢者向けの連続ドラマ『やすらぎの郷(さと)』(テレビ朝日系・平日12:30〜の20分枠)をこう呼ぶ向きがある。

 テレビの「ゴールデンタイム」にちなんだ(と思われる)「シルバータイム」だが、平日の昼12時過ぎを、いくら高齢者の方々は仕事や家事をリタイアしているケースが多いとはいえ、「シルバーなタイム」と断じてしまうのはいかがなものか……と、筆者個人としては思わなくもない。もっとシンプルに「シルバードラマ」で良いのでは?

 物語の舞台は、海辺の高台にある「やすらぎの郷」という名の老人ホーム。入園できるのは、かつてテレビ界で一世を風靡した芸能人やドラマの作り手だけという設定のストーリー。そこで起こる様々な人間模様がユーモラスに描かれる。役者には石坂浩二・浅丘ルリ子・加賀まりこ・有馬稲子・八千草薫……と、錚々たるメンバーを揃えている。視聴率は好調で、4月3日からの初週は平均7%台をマーク。他局の同枠の番組(日テレ系「ヒルナンデス」、TBS系「ひるおび」、フジ系「バイキング」)をおさえてトップになることもしばしばだ。

 最近、ドラマでは水谷豊・小日向文世・柴田恭兵・松重豊……ほか、「中年」と言うよりは「初老」俳優陣の活躍がにわかに目立っているが、露骨なシルバー向けドラマってやつは、これまで案外ありそうでなかったような気もする。あの弘兼憲史(ひろかね・けんし)センセイは、すでに20年以上も前から『黄昏(たそがれ)流星群』で、実験的な試みとしてシルバー層をターゲットとする漫画を描き続けているにもかかわらず、だ。この「遅さ」はやはり、とりあえず現時点ではまだ、一番マスなメディアであるテレビの宿命なのかもしれない。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   



 読んで字のごとく「黒板とチョークを使ったアート」のこと。オーストラリア・イギリス・カナダほか、おもに欧米諸国の飲食店の看板などでよく見られる鮮やかなイラストやレタリングは、多くがこの手法によって描かれている。画材があまり要らないので女子たちを中心にじわじわ注目を集めている。

 “キャンバス”となるのは、おもに「板」で、それに特殊なインクを塗って、黒板調に仕立て上げるらしい。

 「チョーク」とは言っても、学校にあるチョークみたいに2~3色しかないソレとは違い、色数は100色近くにもおよぶ絵画専用の本格的なもの。通常のチョークと比べ、油分が少々多めに含まれており、パステルよりもしっとりとした質感を表現でき、クレヨンよりも混色がしやすくグラデーションも付けやすい──といった特性がある。

 女優・モデルとしても活躍するチョークアーティスト・Moeco chalk artさんは、以下のような「お手軽さ」から、イラストを始めてみたい“初心者”にもチョークアートをすすめている。

・用意するものはチョークと板と特殊インクだけ
・小さい板に描くなら机の上でも大丈夫
・絵の具のように乾き待ちをする必要がない
・油絵やマーカーのように匂いが部屋につかない

 一応「イラストレーター」の肩書きをも持つ筆者も一度は試してみたい、正直まだ聞き慣れない画材の一つであるけれど。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   



 「隅っこが大好きな、ものかげにひっそりと隠れながら暮らす妖精」をイメージした小さなフィギュア人形のこと。その可愛らしいが、どことなく哀愁ただようシンプルな表情とポーズ、さらには周囲が暗くなると発光するため、第一弾発売以来「SNS映えする」という理由で、ネット上を中心に話題となっているらしい。

 500円台から……と価格的にお手軽で、球体の顔に棒状の胴・手足……と両性具有的(?)なデザイン、そして「部屋内に自然と生じる中途半端な空間(半分しか書籍が入っていない本棚とか?)を埋めるのにもってこい」な点が功を奏したのか、女性だけではなく流行感度の高い男性のあいだでも、なかなかの人気を博していると聞く(自宅に彼女を連れ込んだときのキラーコンテンツ、との噂もある)。

 この4月に第四弾が発売。ヒザカカエスキー、フリムキスキー、ゴロネスキーなどポーズを表したネーミングも可愛く、部屋の隅だけでなく、本棚の上、壁際などそれぞれのポーズに合った隅を見つけて飾る。シリーズは「6種類+1シークレット」のうちどれか1つが入っていて、箱を開けるまで何が出るかはわからないというのも人気の秘密らしい。

 だが、一番のポイントは、やはり“発光”なのではなかろうか? 筆者は昔、『王様のア○デア』あたりで売っていた赤やら青やら緑やらに変光する、水だか油だかのなかにできる気泡が揺れる細長く塔状のライトが欲しくて欲しくてたまらなかった時期がある……という恥ずかしい過去を告白するが(今でもちょっとだけ欲しかったりもする)、人間なんだかんだ言って「暗闇で怪しげな光を放つグッズ」には、蛾のごとく本能レベルで惹かれてしまうのかもしれない。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス