残念なことに、青森県の平均寿命は全国最下位であり、この不名誉を返上するのが県をあげての重要課題となっている。そこでNHK青森放送局では、「脱!短命プロジェクト」を掲げ、様々な取り組みを番組で紹介している。『元気あっぷる体操』は、その過程で生まれた健康増進のための体操だ。タイトルは青森県の名産「リンゴ」と「元気アップ」をかけているようだ。

 白羽の矢が立ったのは、青森大学新体操部。青森大学といえば、お聞き覚えがある方も多いだろう、アクロバティックな動きで近年話題になっている「男子新体操」の王者だ。十和田市在住のミュージシャン・桜田マコトによるテーマ曲『だから、そのままで』に乗せて、振付を担当した。もちろん、男子新体操に見られる激しい動きはなく、どんな世代にも無理のない体操になっている。

 2015年1月13日放送の『たけしの健康エンターテインメント! みんなの家庭の医学』(テレビ朝日系)で、「膝によく効く」と紹介されたことから、全国的な注目を集めた。特に冬につらい膝の痛みは、すり減った軟骨が原因だが、その周囲の筋力を鍛えることで改善されるという。『家庭の医学』での「元気あっぷる体操」は、膝への負担が軽い屈伸の部分が特に取り上げられることになった。念のためだが、この体操は膝に限らず、あくまで全身運動である。興味があれば、NHK青森のホームページで見本動画を確認することができる(http://www.nhk.or.jp/aomori/taiso/movie.html )。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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