両手をOKサインの形にして胸の前でクロスさせ、左足をやや前に出すポーズのこと。

 埼玉県のシンボル的な鳥であるらしい「シラコバト」をイメージし、手は鳥の羽を、人差し指と親指でつくる輪っかは埼玉の「玉」をイメージしているのだそう。

 仕掛け人は、埼玉に特化した広告プロモーションを行なう男性クリエイティブ・ディレクターで、その彼が立ち上げた埼玉の情報発信サイト「そうだ埼玉.com」には、埼玉にゆかりのある芸能人たちによるポーズ写真が掲載されているという。

 前出のディレクター氏をはじめとする「埼玉県特有の神奈川県に対するコンプレックス」が動機となって生まれたポーズだとされているが、大学卒業後に大阪から上京して以来、東京都にしか住んだことがない筆者としては、そのデリケートな県民意識を今ひとつ肌で感じることができないのが正直なところだ。

 ただ、温泉は神奈川県にある箱根や湯河原よりも埼玉県にある秩父のほうがリーズナブルで程良く寂れていて好みだし(正確には「鉱泉」)、野球観戦はなんとなく洒落ている横浜スタジアムよりもどことなく垢抜けない西武プリンスドームのほうが落ち着くので、万一依頼があれば、筆者も埼玉ポーズをキメる用意がある次第である?
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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