直訳的には「完成度を追求するために装飾的趣向を凝らすのではなく、それらを必要最小限まで省略する表現スタイル=ミニマリズムを実践している人」のこと。もう少々噛みくだいた説明をすれば、「身の回りのモノを限りなく減らし、最小限のモノだけで暮らす人」のこと。
昨今、書店では「持たない暮らし」を推奨する書籍が多く並び、若い世代を中心に、そのライフスタイルが共感を呼んでいるのだという。

 「断捨離ブームの行き着いた先にあったセカンドステージ的なムーブメント」という解釈もできるが、ミニマリストにとってもっとも“捨てるべきモノ”なのは“見栄”であり、見栄を捨てることによって、お洒落な洋服や、多種多様な調味料だとかコスメセットだとか、ちまたに溢れかえる要らん情報から解放され、“心の豊かさ”を得ることができる……らしい。

 ちなみに筆者は、「原稿を書くときは自宅や事務所じゃなく喫茶店で」、が習慣となっているが、その際はあえてルーターを持参せず、ネットやメールが繋がらない環境、つまりノートパソコンをワープロオンリーの状態にすることによって、集中力を高める工夫をしている。これも一つの“ささやかなミニマリズム”なのかもしれない。

 ただ、現代社会ではパソコンとスマホがあれば、たいがいのことができてしまうのもまた事実で、これらをも捨て去って……とまではさすがに仕事への支障もあるだろうから言わないが、せめて自宅には置かないようにしてこそ、真のミニマリストなのかもしれない。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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