1982年7月21日、新潟県小千谷(おぢや)市生まれ。34歳。上智大学文学部卒業。キャスター、タレント、女優。姉はフリーアナウンサーの小林麻耶(37)。

 日本テレビ『NEWS ZERO』のZEROカルチャーでのインタビューがきっかけで知り合った歌舞伎俳優の十一代目市川海老蔵と2010年に結婚

 長女・麗禾(れいか)と長男・勸玄(かんげん)がいる。

 2016年6月9日、夫の海老蔵が記者会見を開き、妻・麻央が乳がんを患っていること、それもかなり深刻な状態であることを明らかにした。

 『週刊新潮』(10/6号)に「骨と肺に転移しても折れない『小林麻央』の拠り所」という記事が掲載され、麻央の近況が報告されている。

 彼女は自分のブログに病魔との闘いを綴っているが、最近、がんが肺や骨にまで転移しているということまで“サラリ”と書いている。

 麻央の乳がんが発見され“確定”されたのは2014年10月。まだ手術が有効だったのに、なぜか麻央は手術を受けなかった。

 彼女は「標準治療」を拒み、約1年半後に今の病院を訪れている。

 『新潮』が取材したさる医療関係者がこう語る。

 「抗がん剤を使ってリンパ節をはじめ全身に散らばったがん細胞を叩き、手術で局所を取り除くことを提案しました。この“標準治療”で完治できる可能性はかなり高かった」ところが「麻央さんは”標準治療”を拒んで、大事な時期にこの病院を離れます。病院が麻央さんを説得しきれなかったのです。結果、今入院している中央区の病院を訪れるまでの約1年半、何をしていたのかわかりません。可能性が高いのは、免疫療法など“非標準治療”に頼っていたということ。しかし今春、俗に“花が開く”と言われますが、乳がんが皮膚から飛び出してしまうほど悪化し、今の病院を訪ねたのです」

 標準治療とは、科学的根拠に基づいた観点で、現在利用できる最良の治療であることが示され、ある状態の一般的な患者さんに行なわれることが推奨される治療を言うそうだ(がん情報サービスより)。

 やはり『新潮』で、ベルーガクリニックの富永裕司院長は、麻央の今後の治療方針などについて以下のような見解を述べている。

 「麻央さんは、母親が乳がんだというのと、年齢が若いことから、家族性乳がんの可能性が非常に高い。その特徴は進行のスピードが速いこと。急激に全身に転移するような特性があって、非常に危険なのです」「身体の1カ所にでも遠隔転移していれば、ステージ4と診断され、その中でも骨だけでなく肺まで転移していると、完治は難しい。今後は、痛みや苦しみを取り除いてあげながら、がんとの共存を目指していくということです」

 麻央は9月4日の自分のブログ「KOKORO.」にこう書いている。

「あのとき、
もっと自分の身体を大切にすればよかった。
あのとき、
もうひとつ病院に行けばよかった。
あのとき、
信じなければよかった」

 ステージ4で、今の病院では「緩和ケア科」にかかって痛みを取り除くなどのホスピス的な治療を行なっているようである。

 私の年上の友人も肺がんにかかっている。先日、見舞いに行ったとき、主治医がこれからの治療方針などについて話していた。

 友人が、私も一緒に聞いてくれと言ったので、奥さんと並んで座った。

 医者は、今の治療が最終的なものだから、この治療がうまくいかなければ緩和ケア(ホスピス)に行くことも考えに入れたほうがいい。

 緩和ケアの病室は待っている人が多く、早めに申し込まないと入れないこともあると言う。

 だいぶ痩せて寝たままの友人は、しばらく天井を見ながら考え込んでいるようだったが、動揺しているようには見えなかった。

 そばで聞いている私のほうが胸がいっぱいになってしまう。医者が帰った後、しばらく雑談したが、疲れている様子なので「お大事に」と言って病室を出た。

 突然死よりがんで死ぬほうがいいと言う人がいる。死ぬまでの時間がそれなりにあり、やっておくべきことや心の整理、家族や友人への別れもできるからだというが、私はそうは思わない。

 友人は去年の秋にがんが見つかり、医者から余命3か月ほどだと宣告された。

 その後何回かの抗がん剤治療を受け、食欲はなくなり、体力も見る見る落ちていった。

 たしかに余命3か月が1年ほどに延びてはいるが、食べたいものも食べられず、激しい副作用に苦しむ姿は、過酷と言うしかない。

 『週刊現代』(10/15・22号)は「まだ希望はある」と小林麻央への励ましの特集を組んでいる。

 ステージ4の末期がんは、一般的には5年生存率は約30%だといわれる。

 「現在の麻央さんは、複数の抗がん剤治療を約2年間も受けて、副作用に苦しんでいます。食欲こそありますが、髪の毛はもちろん、眉毛もすべて抜け落ちていますし、顔も黒ずんでいます。またブログにあるとおり、手指の痺れに悩まされている」(歌舞伎関係者)

 絶望的な状況になっても、死の淵から戻ってきたがん患者は多くいる。それには「どうしても生きたい」という強い意志を持つことだ。人と人とのつながりも「免疫システムの強化」につながる。

 がんに勝てるかどうかは最後は免疫力=精神力だ。「最愛の家族をはじめ、日本中が麻央を応援している。奇跡が起きる準備はできている」(『現代』)

 少し前まではたしか、乳がんは比較的治療のしやすいがんだといわれていた。だが、乳がんには「5年再発しなければ安心」という目安がないことがわかってきた。

 だいぶ前になるが、私と一緒に飲み歩いていた年下の女性が、30代の初めに乳がんになったことがあった。最初は落ち込んでいたが、無事手術を終え、経過も良好で私たちとの馬鹿さわぎも復活していたが、10年以上が過ぎた頃に再発した。

 やがて彼女は母親のいる故郷へ戻り、数年後に亡くなったという知らせが母親から届いた。

 麻央の10月3日のブログには“魂の叫び”のような言葉が刻みつけられていた。

「私は、一般的には、
根治は難しい状態と言われる
かもしれません。

色々なこと、
真剣に、調べました。
なので、それだけ、
色々なことも分かっている
つもりです。

だからこそ、

『先生、私は治したいんです。
奇跡を起こしたいんです!!』

と言いました。

先生は、2、3秒、間をあけて、

『奇跡を起こすには、
着実な一歩一歩を踏むことです。
それなしに、奇跡は起こりません。』

と言いました。

私は、何度か転院しましたが、
先生に出会う前まで、

根治させたいなんて、
こんな状況では、言えない、
と思っていました。

でも、 ついに、心の声を、言えたのです!

大きく思える夢や目標も
抱くことはできる。

それを堂々と言うことも、
恥ずかしいことなんかではないと
思います。

前の私なら、
言えなかったことも
今は言えたりします。

私はステージ4だって
治したいです!!!

遠慮している暇なんて
ありません!!

だって、
先生にも
私は、奇跡を起こしたい患者なんだって
思っていてもらいたいです。

だから、
堂々と叫びます!

5年後も
10年後も生きたいのだーっ
あわよくば30年!
いや、40年!
50年は求めませんから。

だって
この世界に 生きてるって
本当に素晴らしいと、感じるから。

そのために
できることは
やる。

コツコツはカツコツ!

ぅわぁー、
私の苦手技だぁー

誰か助けてーーーー笑」
(編集部注:ブログの文章中の絵文字は省略)

 麻央さん、自分のため、幼い子どもたちのため、少しヤンキーっぽい亭主のために、生きる力を振り絞ってほしいと、祈る。



元木昌彦が選ぶ週刊誌気になる記事ベスト3
 総理という奇妙な生き物は、自分が在籍していた間に何かをやり遂げて、歴史に名を刻みたいと誰しもが思うらしい。
 佐藤栄作の沖縄返還、中曽根康弘の国鉄民営化、田中角栄の日中国交正常化、橋本龍太郎の普天間基地移転などがそういわれるが、沖縄が返還されたのは民政だけで軍政は占領時代のままだし、国鉄解体は日本の労働運動を壊滅させてしまったなど、後世にまで評価されるものはほとんどない。
 安倍総理は、日本経済を立ち直らせることに失敗し、隣国との関係もさらに悪化させた。そこで今度はプーチン・ロシア大統領にすがり、北方領土2島を返還してもらうという「歴史的偉業」を成し遂げようとしているらしい。これが歴史的偉業でも何でもないことは、以下の記事を読んでいただければよくわかるはずだ。

第1位 「北方領土が、本当に戻ってくる!」(『週刊ポスト』10/14・21号)
第2位 「呪われた『終末期病棟』に身を潜めた『殺人者』の白衣」(『週刊新潮』10/6号)/「白衣の天使に紛れた『悪魔の点滴殺人鬼』の薄笑い」(『週刊ポスト』10/14・21号)
第3位 「何様? テレ朝『モーニングショー』玉川徹、態度悪すぎ」(『週刊現代』10/15・22号)

 第3位。まずはテレ朝の朝の顔らしい、玉川徹(たまかわ・とおる)なる人間について取り上げている『現代』から。
 この人失礼だが人相がよくない。人のことをいえたものではないが、この年になれば「顔は人生の履歴書」である。
 彼は京都大学大学院農学部を出てテレ朝に入社し、一貫してワイドショー畑を歩いているそうだ。
 そのうちおエライさんが、コイツをテレビに出したらおもしろいのではと起用して、今に至っているそうだ。
 自分は賢い、視聴者を啓蒙してやるなど、上から目線が『現代』から見ると気にくわないようだ
 私にとってはどっちでもいい。ワイドショーのコメンテーターたちの意見を聞くヒマがあったら、本の一冊でも読むことだ。週刊誌でも、テレビを見るよりナンボかいい。
 そういえば、テレビに出ていた元フジテレビアナウンサー・長谷川豊氏が自身のブログで「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ! 今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」(「本気論 本音論」2016/09/19その後タイトルは変更)と書いたために、全番組を降板させられたことが話題になっている。
 私はことの経緯はよく知らないが、これだけ読めばあまりにも酷い言い方である。障がい者施設を襲って十何人も刺殺した馬鹿野郎と五十歩百歩の差別野郎である。
 私は一度だけ長谷川氏に会ったことがある。フジテレビを辞めてそう経たない頃だった。
 一途に思い詰めるタイプのようだが、実直そうでジャーナリスト感覚にも優れている人物だとみた。
 その人間がこんなことを言うか? それとも、またテレビに出たことで人間が変わってしまったのだろうか。
 玉川氏も、『現代』の記事を奇貨として、我が身を振り返ったほうがいい。そのいいチャンスである。

 第2位。神奈川県横浜市にある「大口病院」は呪われた病院なのか。2人の高齢患者が点滴に消毒液を混入させられて死亡したが、2人が入院していた4階は、この事件とは関係ないかもしれないが7月からだけでも48人が次々に亡くなっているという。

 「元々ここは終末期医療を中心とした病院で、その中でも4階は重篤な患者さんが入っていた病棟だから仕方がない面もあるのですが」(大口病院に勤務する看護師『新潮』)

 406号の大部屋にいた八巻信雄さん(88)の容体が急変したのは9月20日の午前4時前頃。
 看護師が八巻さんの点滴を最後に替えたのは19日の午後10時頃。アラームが鳴る1時間ほど前にバイタルチェックしたときは心拍数も血圧も正常だったと、病院関係者が話している。
 神奈川県警が司法解剖したところ、体内から界面活性剤が検出され、死因は中毒死であった。捜査を開始している最中の26日に、同じ部屋にいた西川惣蔵さん(88)も同じように2日前に中毒死したと判明したのである。
 『新潮』によると業者から納入される点滴の管理は厳重ではなく、犯行に使われた消毒液の主成分として使われる「逆性せっけん」の保管についても言うまでもない。
 そうすると「点滴袋とチューブの結合部分のゴム栓に注射針を刺して消毒液を注入した可能性が高い。となると、やはり内部の人間の犯行を疑うしかない」(警察関係者)ということのようだ。
 『新潮』は、寝たきりの患者間のトラブルは考えにくいから「看護師にしかできないんじゃないかな」(同病院の看護師)と見ているようである。
 ここでは4月から、看護師のエプロンが切り裂かれたり、医師の机からカルテが抜き取られたり、8月には女性看護師がペットボトルの飲料を飲もうとしたら異臭に気がつき、調べたところ上部に注射針程度の穴が開いていたこともあったという。
 病院側はこうした事実を警察に届けていなかった。ところが奇っ怪なのは、これらのトラブルを横浜市にメールで「告発」した“男性”がいたというのだ。
 この男は9月20日の事件も横浜市に通報しているのだ。『新潮』によれば、この告発者は特定されているという。

 「彼の妻が大口病院の看護師。しかも、事件当夜に4階の担当だった看護師の1人です」(捜査関係者)

 さらに複雑なのは、8月のペットボトル事件の被害者の女性看護師は、その頃神奈川署に相談に行って、病院から嫌がらせを受けている、病院の上層部に差別されたと訴えていて、現在は有休を取って休んでいるという。
 終末期医療で寝たきりの高齢者たちを殺すというのは、7月に神奈川県相模原市の障がい者施設で19人を殺害した事件と似通った“臭い”を感じる。
 この時点でまだ犯人は逮捕されていないが、抵抗できない障がい者や高齢者という弱者がいる施設での犯罪はこれからますます増えるのだろう。
 『ポスト』によれば、犯人が捕まってもそれからが難航することが予想されるという。

 「医療施設や老人ホームでの事件では、被害者の証言能力に限界が出てくるケースが多い。薬物をはじめとした医療の専門知識も立証の障壁になる。容疑者の自供に頼ると、後に証言を翻された時に公判を維持できなくなる」(ベテラン捜査員)

 だが、まずは早く犯人を捕まえてもらいたいものである。

 第1位。『ポスト』は12月15日に安倍首相がプーチン・ロシア大統領を地元山口県に招いて首脳会談を行なうが、そこで、日ロ平和条約を締結し、両国の最大の懸案である北方領土が返還される可能性が大だと報じている。
 たしかに、安倍首相と極めて近い9月23日付の読売新聞朝刊が、

 「政府は、ロシアとの北方領土問題の交渉で、歯舞(はぼまい)群島、色丹(しこたん)島の2島引き渡しを最低条件とする方針を固めた。 平和条約締結の際、択捉(えとろふ)、国後(くなしり)両島を含めた『4島の帰属』問題の解決を前提としない方向で検討している」

 と報じている。
 これは世論の反応を、読売に書かせることで見たのだろうが、私の知る限り、さほど話題にならなかった。
 それは、『ポスト』で佐藤優(まさる)氏も言っているように、2島返還ならこれまでも両国の間で話は出ているのだ。
 あとは、両首脳が「やろう」と言えば、これまででもできたはずである。できなかったのは、自民党内や保守派から「4島でなければダメだ」という批判が出ることを怖れたからであった。
 それに、1951年のサンフランシスコ平和条約で、日本は南樺太と千島列島を放棄しているが、択捉・国後は千島列島に含まれるのだ。
 さらに難しいのはアメリカである。これまでも田中角栄がアメリカの頭越しで日中国交回復をやり睨まれたことがある。
 属国ごときがアメリカを差し置いて何をやるかという考えは、アメリカ側に根強くある。今回はオバマ大統領退陣、新大統領就任という「狭間」を狙っての首脳会談だが、新大統領にとっても日ロの接近に神経を尖らせていることは間違いない。
 『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(ともに集英社インターナショナル)という労作をものにした矢部宏治氏は、沖縄の基地だけでなく、日本中を基地化できる条約と、一旦アメリカが他国と戦争を起こした場合、日本の軍隊は米軍の指揮下に入る「指揮権」が、占領時代以来続いていることを、様々な資料や公文書にあたって立証した。
 それでいえば、日本の領土に返還された歯舞・色丹、万が一国後・択捉まで返還されれば、そこへ米軍基地を置かせろと無理難題を吹っかけてくるかもしれない。
 最近の世界情勢は、経済的には中国の台頭が著しいが、軍事的に見て、国連安保理事会でのロシアの力を見過ごすことはアメリカにはできない。
 第二の冷戦といわれる現在、安倍首相が軽はずみな行動をとれば、新大統領との間で摩擦が起こることも覚悟せねばならないだろう。
 そこまでの覚悟が安倍にあるのか。単なる「歴史に名を留めたい」という悪のりでやっているとすれば、痛いしっぺ返しにあうかもしれない。
 日ロの接近は中国や韓国も刺激しかねない。外交音痴の安倍首相だから、プーチン大統領の都合のいいように動かされ、四面楚歌に陥るのではないか。
 熟慮、熟考のできない宰相は国を危うくする。私は保守でも左翼でもない。経済的に追い詰められ、中国ぐらいしか頼るところのないロシアに手を差し伸べるのはいいと思う。だがそれには、まず中国との関係を改善し、アメリカの新大統領と腹を割って話し合い、日米中ロの首脳が同じ卓を囲むよう、日本が中心的な役割を担うのでなくてはいけない。
 2島返還で、日本人のロシア感は変わるか? 変わらないと、私は思う。
   

   

読んだ気になる!週刊誌 / 元木昌彦   


元木昌彦(もとき・まさひこ)
金曜日「読んだ気になる!週刊誌」担当。1945年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社に入社。『FRIDAY』『週刊現代』の編集長をつとめる。「サイゾー」「J-CASTニュース」「週刊金曜日」で連載記事を執筆、また上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで「編集学」の講師もつとめている。2013年6月、「eBook Japan」で元木昌彦責任編集『e-ノンフィクション文庫』を創刊。著書に『週刊誌は死なず』(朝日新書)など。
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