、正しい漢字はどっち?">
 国語辞書編集部には日々ことばに関するさまざまな質問が寄せられる。その内容は多岐にわたっているのだが、小学生からは漢字の字体に関する質問が比較的多い。 
 たとえば、「令」の字。教科書では令なのに、辞書を引くと「令」となっているのはどうしてかといった質問である。
 これは教科書体と明朝体のデザインの違いで、文部科学省も“まったく問題にする必要はない”と言いきっているものである。しかし、そのことを小学生に理解してもらうのはなかなか難しく、いつもなんとかならないものかと思う。
 このようにデザインの違いが生じている漢字は、「常用漢字表」に添えられた「字体についての解説」に具体例が示されていて、そこを見れば個々にどういった違いがあるのかよくわかるようになっている。だが、残念なことに「常用漢字表」にこのような付表があることは、一般の人にはあまり知られていないような気がする。
 この字体の解説は、明朝体のデザインの違いばかりでなく、明朝体と手書き文字の関係などにも言及している。「とめ」「はね」「はらい」など、いまさら人に聞けないことまで載っていて、なるほどそうだったんだ、と思うことがけっこうあり、それはそれで面白い。
 もちろん「令」と令の違いも示されている。それによれば令は手書き文字に多い字体で、教科書体はそれを模したものであることがわかる。

キーワード:


ジャパンナレッジは、日本有数の百科事典や辞書類がもつ膨大な知識情報を収録したオンライン・データベースです。

※2026年8月時点

日本語や歴史を深く掘り下げている事典から、英語や各外国語辞書、東洋文庫などの叢書まで、あらゆる項目の一括検索が可能です。ほしい知識に素早くたどり着ける自分だけの図書館です。

登録後すぐにお使いいただけます