日本語、どうでしょう?~知れば楽しくなることばのお話~

辞書編集者を悩ます日本語とはなにか?──『日本国語大辞典』など37年国語辞典ひとすじの辞書編集者がおくる、とっておきのことばのお話。


 4月から始まったNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」にはまりそうである。とにかく宮藤官九郎さんの脚本がすばらしい。朝から元気な気分になれる。
 芸達者な役者さんたちが話す字幕付きの岩手弁も心地よい。第2回には、「じぇ」という方言について楽しいやりとりがあった。主人公の母がもらったメールにある、(‘ jj ’)/という顔文字の中の、アルファベットの「J」はなんだという話で、地元方言の「じ

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第153回
 

 第146回で「ルビ」について書いたら、「ゲラ」についても書いて欲しいというリクエストをいただいた。だがどちらも印刷用語ではあるものの、「ゲラ」は「ルビ」以上に馴染みのないことばかもしれない。
 編集に携わる者にとっては「ゲラ」はごくふつうに耳にすることばで、「ゲラを

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 人と話をしているときに自分の意見を述べようとして、「うがった見方をするとね」などと切り出すことはないだろうか。あるいは、相手の意見に対して、「それは少しうがちすぎた見方だね」などと言うことはないであろうか。
 だが、このような言い方は「うがった見方をする」の本来的な意味によった使い方ではない。では何が本来の意味かというと、「物事の本質をうまく的確に言い表す」(『大辞泉』)ということなの

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 みなさんは「学校」を何と読んでいるだろうか。今さら何を言っているんだ。「ガッコウ」に決まっているではないか。そうお答えになる方がほとんどであろう。実際、国語辞典を引くとほとんどが見出しの語形は「がっこう」になっている。だが、改定常用漢字表で「学」の字を見ると、音は「ガク」で、「ガッ」という読みは示されていない。示された語例も「学習、科学、大学」だけで「ガッ」と読む語例はひとつもない。いったいこれ

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第150回
 

 私が住んでいる千葉県北西部の市では、幹線道路である国道6号線がほぼ南北に走っている。通称水戸街道。東京都中央区から水戸を通って宮城県仙台市に至る道路である。江戸時代の水戸街道は水戸に至る脇街道で、街中を縫うように通っていたらしい。だが、私が5歳のときの1961年(昭和36年)に片側2車線のバイパスが完成すると、それまで水戸街道と呼ばれていた道路は旧水戸街道と呼ばれるようになった。

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