日本語、どうでしょう?~知れば楽しくなることばのお話~

辞書編集者を悩ます日本語とはなにか?──『日本国語大辞典』など37年国語辞典ひとすじの辞書編集者がおくる、とっておきのことばのお話。


 「今度の週末に会おうよ」といわれたとき、皆さんはいつのことだと思うのだろうか。
 『日国』で「週末」を引くと、「一週間の末。一週間の終わり頃。金曜から土曜日、また土曜の午後から日曜日にかけてをいう。」とある。また、「週末」にあたる英語「weekend」について、『小学館ランダムハウス英和大辞典』では、「(特に金曜[土曜]日の夜から月曜日の朝までの)週末(以下略)」と説明されている。

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 陰暦9月を「長月」というが、語源は明らかでない。ただ平安時代から今でもそのようにいわれることの多い語源説のひとつ、夜がだんだん長くなる月の意の「夜長月」の略称だという説があった(『奥義抄』)。
 ほかにも、「稲熟月(いなあがりつき)」「稲刈月(いなかりづき)」「穂長月(ほながづき)」などの変化したものとする説もある。
 国文学者の折口信夫(おりくちしのぶ)は、9月は5月同様長

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 9月1日は「防災の日」である。1923(大正12)年のこの日におきた関東大震災と、昔から台風の襲来が多いとされる二百十日にちなんで、1960(昭和35)年に設定された。
 この日は各地で大がかりな防災訓練がおこなわれている。それらはほとんどが将来再びおきる可能性の高い、「大地震」を想定してのもののようだ。「大地震」とは専門的には、マグニチュード7以上のものをいう。
 で、この

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 正確には「“コート”なべべ」などと言うのかもしれない。“コート”といってももちろんオーバーコートやレインコートのことではない。おもに京都や大阪などの関西地方で、人柄や衣類などが上品だが地味なさまをいうのである。語源は「公道」であるという。
 「公道」といっても国道や府県道などの、私道に対する公の道の意味ではない。『日国』によれば、「公道」は古くは「こうとう」と濁らずに発音し、元来は世間

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 「議論もだいぶ煮詰まってきた」というときの「煮詰まる」の意味に関しての話である。みなさんはどういう意味で使っているのであろうか。
 この場合の「煮詰まる」は、正しくは、討議・検討が十分になされて、結論が出る段階に近づくという意味である。ところが近年、「煮詰まってしまって結論が出せない」のように「行き詰まる」の意味で使われる言い方が増えてきた。『日国』によれば、このような意味での使用例は

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