日本語、どうでしょう?~知れば楽しくなることばのお話~

辞書編集者を悩ます日本語とはなにか?──『日本国語大辞典』など37年国語辞典ひとすじの辞書編集者がおくる、とっておきのことばのお話。


 理髪店で髪を切り、シャンプーをしてもらっているときのことである。店員さんから「お痒いところはありませんか」と聞かれて「大丈夫です」と答えてしまったのだが、自分で使っておきながら、この「大丈夫」の意味は残念ながら今の国語辞典では説明できないんだよなと考えた。
 多くの国語辞典はこの形容動詞の「大丈夫」を、たとえば『日本国語大辞典』などのように、
(1)きわめて丈夫であるさま。ひ

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 今回は筆者のささやかな疑問にお付き合いいただきたい。
 最近のパソコンの文書作成用ワープロソフトはたいへん親切で、「ここはこぢんまりとしたいいお店だ」と書こうとしてつい「こじんまり」と入力してしまうと、表題のような文章が出て仮名遣いの間違いを指摘してくれる。
 確かに現代語の仮名遣いのより所となっている「現代仮名遣い」(昭和61年内閣告示)では、「5 次のような語は「ぢ」「づ

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第122回
 

 タイトルと同じ人気お笑いコンビがいるが、その話ではない。「爆笑」ということばの意味の問題である。
 お手近なところに国語辞典がある方は、先ず「爆笑」を引いていただきたい。いかがであろうか。「あれっ、そんな意味だったの?」とお思いになった方も多いのではないだろうか。
 大方の国語辞典は、「大勢の人がどっと笑うこと」といった意味が書かれていると思う。だが、たとえば「ラジオで太田光

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 昨日(日本時間では今朝)閉会式が行われたロンドンオリンピックは、夏の暑さを吹き飛ばすような日本人アスリートの活躍で大いに盛り上がった。テレビ画面で見た数々の名場面が今も心に残っている。
 だが、だからといってこのコラムでオリンピックを話題にしようというわけではない。やはりことばの話なのである。
 体操男子の個人総合で内村航平選手がみごと金メダルを獲得したとき、スポーツ新聞に「

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 このコラムでは読みがなかなか安定しない語を再三取り上げているのだが、「ぎこちない」「ぎごちない」もそのひとつである。2音節目を「ご」と言うか「こ」と言うかという問題なのだが、平成になってもまだ決着をみないようだ。
 今皆さんはどちらを使っているだろうか。おそらく「ぎこちない」派が多いのではないか。だが、平成4年(1992)に刊行された、NHKアナウンサーのことばの拠り所である『NHKこ

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