2015年08月03日
10年以上も前のことだが、標準語から引ける方言辞典の編集を担当したことがある(佐藤亮一監修『標準語引き日本方言辞典』)。この辞典によって方言語彙の豊かさに惹(ひ)きつけられたのだが、中でも面白いと思ったものに「挨拶のことば」の方言がある。たとえば朝の挨拶語は、大方は「おはよう」を思い浮かべるかもしれないが、もう一つ別系統の言い方が存在するのである。それは、「目が覚めたか」とか「起きたか」といった…
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出版社に入りさえすれば、いつかは文芸編集者になれるはず……そんな想いで飛び込んだ会社は、日本屈指の辞書の専門家集団だった──興味深い辞書と日本語話が満載。希少な辞書専門の編集者によるエッセイ。




辞書編集37年の立場から、言葉が生きていることを実証的に解説した『悩ましい国語辞典』の文庫版。五十音順の辞典のつくりで蘊蓄満載のエッセイが楽しめます。
「満面の笑顔」「汚名挽回」「的を得る」……従来誤用とされてきたが、必ずしもそうとは言い切れないものもある。『日本国語大辞典』の元編集長で、辞書一筋37年のことばの達人がことばの結びつきの基本と意外な落とし穴を紹介。
