目からウロコ!数え方のナゾ ~ 『数え方の辞典』収録のコラムより ~
第1回
なぜイカやカニは「1杯(ぱい)」と数える?
イカやカニなどは生(い)きている時には、「1匹」と数えますが、ひとたび商品となって市場に出ると「1杯」と数えられます。商品になっても「1匹」で数えることはできますが、その場合は、活(い)きの良さ、まるで生きているかのような新鮮さをアピールする場合に限られます。
イカを「1杯」と数える由来には、イカやタコを軟体動物の貝類の一種として「貝(バイ)」と数えたことにちなむとする説もありますが、「1バイ」「2バイ」とは数えません。そのことから、「杯」という漢字にヒントが隠されていると考える説が有力です。「○△杯」と書かれた優勝カップやトロフィーの形を思い浮かべるとわかりやすいと思いますが、漢字の「杯」は胴の部分が丸く、中に水などを注ぎ込めるような甕(かめ)型の容器を表しています。イカの胴体も、イカ飯(めし)やイカ徳利(どっくり)にできるような形になっており、漢字「杯」のイメージにぴったりするので、「杯」で数えるようになりました。そこから派生して、タコをイカと同じ「1杯」で数える数え方が出てきたと考えられています。また、カニの甲羅が丸く容器のような形をしているので、しばしば「1杯」で数えます。また、アワビの殻もそれに似ているので、「1杯」で数えることがあります。
記事一覧
- 第1回 なぜイカやカニは「1杯(ぱい)」と数える?
- 第2回 ウサギは鳥の一種?名前と数え方の由来の謎(なぞ)
- 第3回 缶ジュースとアスパラガスの缶詰の数え方の違い
- 第4回 人魚は「1人」?それとも「1匹」?
- 第5回 数える物がなくなると、数え方もなくなる?
- 第6回 捕っても豊富!魚の数え方
- 第7回 助数詞「台」の意味は自動車の出現で大きく変化
- 第8回 樋口一葉(ひぐちいちよう)のお札は「1葉」「2葉」?
- 第9回 「1かん」は歴史の浅い数え方
- 第10回 チョウの数え方
- 第11回 手の動きで測る調味料の使用量の目安
- 第12回 「匹」と「頭」の意外なルーツ
- 第13回 「10羽」は「じっぱ」が正しい?
- 第14回 ペアになるものを数える助数詞
- 第15回 「仏の顔も三回」と言える?
- 第16回 商品の見栄えを良くする数え方
- 第17回 景気付けの「ラーメン1丁!」
- 第18回 数え方で分かるロボットの身近さ
特別編一覧
- 特別編1 動かないものを数える「基」ー「ベンチ」から「人工衛星」までー
- 特別編2 思わず食べたくなる「玉」
- 特別編3 携帯電話も「1台」から「1個」へ
- 特別編4 「腹」をくくって数える魚の卵
- 特別編5 数え方を知って、正しく薬を服用しよう
- 特別編6 「1コ」でもっと軽くなる
- 特別編7 カンチューハイ「二本」分のドラマ
- 特別編8 「ちょっと1杯」はどれくらい?
- 特別編9 見上げてごらん、空の数え方
- 特別編10 「か国語」はもう古い? 言語の数え方
- 特別編11 「三大○○」に見る、3という数の力
- 特別編12 「匹」と「頭」の意外なルーツ
- 特別編13 “数え方のデパート”大相撲
- 特別編14 携帯の普及で分化、メールの数え方
- 特別編15 偶数と切っても切れない豆腐の数え方
- 特別編16 一貫しない鮨の数え方の由来