ジャパンナレッジに収録された、数々の名事典、辞書、叢書……。それぞれにいまに息づく歴史があり、さまざまな物語がある。世界に誇るあの本を、もっと近くに感じてほしいから、作り手たちのことばをおくります。
──今後、「方言」はどうなっていくでしょうか。
――方言自体が、どんどん変わっている……。
――一方で、失われていく方言もあります。
――方言は危機に瀕している。
――方言をどんどん使っていい、ということですね?
――……「晩酌」ですか?
小学館の倉庫の方言カードのキャビネット。同型のキャビネットがもう一つあり、中には大岩正仲氏による、カードがぎっしり詰まっている。
小学館の倉庫には北海道から沖縄まで、方言に関する書籍、冊子などが本棚にずらり。
東京女子大学篠崎ゼミ×ジャパンナレッジ「出身地鑑定!! 方言チャート」。「47都道府県版」は2014年夏リリース、江戸の国や藩などを入れ、日本を100の地域に広げた「方言チャート100」は昨春リリース。方言に関する簡単な質問に答えるだけで出身地を当てるという診断テストは大人気となり、「47都道府県版」と「方言チャート100」あわせて800万アクセスを記録。開発した女子大生たちはメールやSNSを使い、いまどきの方言を調査した。
出身地鑑定!! 方言チャート
1956年千葉県生まれ。小学館出版局プロデューサー。入社以来、37年間ほぼ辞典編集一筋の編集者人生を送っている。担当した主な辞典は『日本国語大辞典 第2版』『現代国語例解辞典』『使い方の分かる類語例解辞典』『標準語引き 日本方言辞典』『美しい日本語の辞典』など。ジャパンナレッジ「日本語、どうでしょう?」の記事を加筆修正してまとめた初めての著書『悩ましい国語辞典』(時事通信社)が発売中。
ジャパンナレッジは約1900冊以上(総額850万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題のインターネット辞書・事典サイト。
日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。
(2024年5月時点)