ジャパンナレッジに収録された、数々の名事典、辞書、叢書……。それぞれにいまに息づく歴史があり、さまざまな物語がある。世界に誇るあの本を、もっと近くに感じてほしいから、作り手たちのことばをおくります。
“欧米文学に偏重することのない全地球規模の、世界に類のない「文学事典」を作る”。こんな熱い思いで1982年に企画がスタートした『世界文学大事典』。それから10余年の歳月を経て、1996年に誕生した同事典は、まさに「世界に類のない」ものだった。いかにして、同事典はうまれたのか。
集英社の委託により刊行まで編集を支えた綜合社の当時の世界文学大事典編集長・戸澤忠彦さん、同事典・現編集長でデジタル化に尽力した坂上隆さん、入社直後から同編集部に配属され刊行までを見届けた阿部恵子さん(現イミダス副編集長)。『世界文学大事典』をもっともよく知る3人のお話を、集英社の辞典・学術書編集長の吉田正明さんの司会のもと、4回に分けてお送りする。
紀元前27世紀の古代オリエントの神話文学から最新の現代文学まで、西欧やロシア・北米の情報にかたよることなく、北欧・東欧・ラテンアメリカ、さらには中国・朝鮮・インドをはじめとするアジア、中近東やアフリカなど、まさに世界の文学の足跡を集大成した大事典。
全世界的な視野からあらゆる地域・時代・民族の文学を可能な限り網羅した内容は、正確で詳細な文学情報の引出しであるとともに、読書の楽しみをいっそう広げる案内役ともいえる。
デジタル版では、新規項目の追加、また死亡・受賞などにともなう既存項目の更新など、定期的に内容のバージョンアップをおこなっている。総項目数16,600余(2010年現在)。
ジャパンナレッジは約1900冊以上(総額850万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題のインターネット辞書・事典サイト。
日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。
(2024年5月時点)