草木編の第2回。今回は木=キヘンの漢字を使った難読地名を取り上げます。
江戸時代の元禄14年(1701)に、それまでの「苗代」の表記を「楠城」に改めたといいます(JK版「日本歴史地名大系」)。
大桑は「おおくわ」と読むのが一般的でしょうか。では「おおくわ」「おおくわ」「おおくわ」………と、10回続けていってみましょう。
椎谷は「しいや」と読むのが一般的でしょうが、谷地形にカイ(ガイ)と名付けることは広くみられます。そうすると、栃木県の椎谷は「しいがい」でしょうか。「しいがい」「しいがい」「しいがい」………と、10回続けていってみましょう。
漢字の〈櫨〉の木=キヘンを金=カネヘンにかえると、〈鑪〉(たたら)になります。古く島根県では〈鑪〉を用いた製鉄が盛んでした。〈谷〉の字は、前問の〈椎谷〉と同様に〈ガイ〉と読みます。
〈椹原〉は、古くは「藤原」とも記し、鉄漿(お歯黒)に使う、
「日国オンライン」では、「楡」は「ニレ科ニレ属の植物の総称。北半球の温帯を中心に分布し、日本にはハルニレ、アキニレ、オヒョウの三種が自生する」とあります。そこで、今度は「日国オンライン」で「ハルニレ」「アキニレ」の方言を調べてみました。両者の方言で、共通するものをあげるとアカダモ、ネリ、ネリギ、タモノキなどがあります。皆さん、いくつできましたか?
