鉱物編は前回で終了です。水も無機物ですが、液体なので鉱物には入りません。そこで今回は、鉱物編から漏れた「水」の字を使った地名と、水といえば油で、「油」の字を使った地名をあわせて取り上げました。では、さっそく始めましょう。
(問題文をクリックすると答えがご覧いただけます)
⇒ヨノウヅと読みます。地区の特産は柑橘類と海産物。とくに、米水津で加工された「いわしの丸干し」は絶品といわれます。
⇒トリュウズと読みます。土豊水地区は江戸時代には土豊水村といいました。明治9年に西隣の東迫間村と合併して豊間村となります。
⇒ミトモリマチと読みます。この地に用水の裁許者がいたことが、地名の由来といいます。また、当地は元来「輪島」と称し、その後の兵乱と水難で分散したため、現在の輪島市の中心地が「輪島」とよばれるようになったとも伝えます(JK版「日本歴史地名大系」など)。
⇒ツヅミと読みます。「水留」は洪水の常襲地帯で湛水に悩まされたといい、そのことが地名の由来とも伝えます。水を溜めるツツミ=堤の意でしょうか。
⇒ユゴウトと読みます。ゴウト(ゴート)は谷・渓谷を表す地名。古くは「湯河内」と記して、「山沢ニ温湯ヲ出セシコトアルヲ以テ」名づけられた地名といいますから(『常陸国誌』)、ボーリングをしたら温泉が湧いて出るかもしれませんね。
⇒ユガイトウと読みます。 「カイト」は谷間の平地を表す地名。油皆洞の立地条件はこれにピッタリ。でも、前問の「湯河内」と違って湯(油)=温泉にまつわる地名説話はありません。
木曾川に臨む油皆洞地区。近くには八百津出身の外交官杉原千畝の記念館もある