「三田」と書いて、東京やその周辺に住んでいる人は「ミタ」と読む人が多いでしょう。でも、兵庫県や関西に住んでいる人は、兵庫県に三田市(サンダシ)がありますから、「サンダ」と読む人が多いのでは? 「新宿」も、その知名度から「シンジュク」という読みを思い浮かべる人が圧倒的でしょうが、東京も東部に住んでいる人のうちには、まず「ニイジュク」の読みが浮かぶ方もたくさんいるでしょうし(葛飾区の新宿=ニイジュクは水戸街道の宿場から発展した由緒ある地名です)、埼玉県川越市や茨城県常陸太田市に住んでいる方々は「アラジュク」と発音する人が多いかもしれません(川越市・常陸太田市にはそれぞれ新宿=アラジュクの地名があります)。地名の読み方は難しいものですが、今回は地名表記に動物を表す漢字を用いていて、少しばかり読み方が変わっている地名を集めてみました。皆さんはいくつ読めますか?
前近代の日本では、欧米諸国に比べると肉食は普及しておらず、家畜と獣の境界も曖昧であったといわれます。しかし、動物との関わりが希薄だったわけではありません。牛・馬・犬・猫をはじめ、狸・狐・猪・鹿・猿・熊など、表記に動物を表す漢字を使った地名は数多くみられます。ちなみにJK版日本歴史地名大系の検索機能を利用して、大系の項目として挙げられた地名等で、動物漢字が使われているものを検索してみると、
牛 | 458項目 | 馬 | 996項目 | 犬 | 145項目 | 猫 | 33項目 |
狸 | 13項目 (狢2項目) | 狐 | 59項目 | 猪 | 166項目 | 鹿 | 573項目 |
猿 | 158項目 | 熊 | 550項目 | 狼 | 13項目 | 鼠 | 19項目 |
兎 | 23項目 (菟13項目) | 獺 | 8項目 | 虎 | 32項目 | 羊 | 4項目 |
などとなっています。
牛や馬が付く地名が多いのは納得できますが、「鹿」の付く項目も573項目とかなりのヒット数です。では、次の「鹿」の文字が使われている地名は何と読むのでしょうか?
次は「狼」「猪」の付く地名からの出題です。
さて、10問出題しましたが、何問正解しましたか?
では最後にもう1つ問題を出しましょう。